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Note1 ビビり毛・・・・・

              (Witten βy Y .sato & Gone)
はじめに

GoneのNoteをお読みいただきありがとうございます。
毛髪を賢明に研究しています美容師毛髪研究員Goneです。
毛髪は本当に神秘でまだまだわからないこともたくさんあります。
このNoteはサロンワークで私が気になって研究した成果を書いています。
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一度試してみてください。

ビビり毛・・・って何?


髪に過度な負担がかかって、チリチリになってしまうビビリ毛。
ストレートを施術する際に技術者が気にするところです。
傷んでいる毛髪なら尚更気を使います。
還元剤の選定は?
還元時間は?
中間処理は?
アイロンの熱温度は?
アイロンはプレス処理、スルー処理?
酸化はどうする?
アフタートリートメントは?
とお客様お一人お一人によってクセも毛質もダメージもみんな違います、
また前回行ったストレートと今回行うストレートでは条件が変わってしまいます。
実はサロンスタイリストにとって同じ毛髪はどんな施術でも
全く同じは2度とないんです。
そんなプレッシャーの中ついつい毛髪に負担をかけすぎて
陥ってしまうビビり毛についてちょっとお話をしてゆきたいと思います。

直毛・癖毛・ビビり毛の違い


癖毛とビビリ毛は異なりますが、ストレートと癖毛もちょっと違います。


ストレート毛と違い、癖毛のSS結合()は曲がった状態で安定しています。
癖毛をストレートにする時は一度SS結合をバラバラの状態にし、
それをまっすぐにします。SS結合は簡単にいうと斜めの状態になって引っ付くようなイメージをして頂ければ良いかと思います。

イメージ図1

ところがビビリ毛は、癖毛よりさらに結合が複雑になっています,
下のイメージ図は極端ですが例えばこんな感じになっているような感じです。
(図はあくまでイメージです、本当はもっと複雑です(T T))

イメージ図2

ビビリ毛の原因ってなに???

ビビりの原因となるものには?
1 アルカリ+酸によるもの(例 極度なブリーチ)
2 アイロン等の熱によるもの
3 ストレートパーマによるもの(アルカリ+還元+熱)

毛髪は当初、化学的に何もしていない毛髪ではキューティクルが
スキマなくきちっと詰まっている状態です。

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この未処理毛に比べてブリーチ複数回した毛髪では毛髪内の結合が切れてCMC()がつぶれ、タンパク質が流出してしまいます。タンパク質が流出した後のマイクロフィブリル内では、まだつながっているペプチド結合が崩れたビルの鉄骨のように形骸化して残っています。
その部分にストレート処理を施すと還元剤により過収縮(が起こり、それがビビリ毛になる原因の一つではないかと考えています。

酸や還元剤は毛髪を過収縮させる???

ブリーチを複数回していくと過酸化水素水が多く残ってしまい、酸が多くなり可収縮するのではないかという要因が考えられます。
また、還元剤はチオ系を使うと可収縮しやすくなりますが、逆にシス系は可収縮しにくいと云われています。
それは還元剤個々の浸透する力によって変わり、チオ系の薬剤は毛髪の
IF()部分まで浸透しますが、シス系はIF部分まで浸透しきらないから
過水収縮が起こりにくいのではないか?と考えられています。

やっぱり熱が悪モノ???

毎日アイロンを朝される方がいます、毎日毎日アイロンを
使い続けるとどうなるんおでしょうか?

答えはもちろんタンパクが熱により形が変わって(熱変性)して、
毛が固まって(熱凝集)いってしまいます。
一言で熱変性とか熱凝集とかいわれることがありますけど
変性と凝集()は続いて起こる現象ですが少し違うんですね。
このタンパク変性とも言われる熱凝集ですが、熱凝集が起こるところはキューティクル付近に多いんです。CMCは脂の層、次に水の層、また脂の三層構造になっていて、これに熱を加えると脂が溶けてクシャッと潰れます。潰れるから水が入りにくい状態になるんです。ミクロフィブリル()にあるケラチンとキューティクルにあるケラチンでは、キューティクルの方がケラチンは多く、球状タンパク()と言われるものです。キューティクルにはエピキューティクル、エキソキューティクル、エンドキューティクルがあります。エピにあるキューティクルはあまり形がキレイではなくて、ここにSS結合がたくさんあるんです。岩のような球状タンパクがSS結合で強固にくっついているというイメージです。ここにアイロンで熱を加えるとタンパク質だから焦げてしまいます。焦げて固まって、癒着してくる状態がタンパク変性です。
毎日毎日アイロンを使い続けるとキューティクルが固まって表面がボコボコになり、ビビリになるのではないかと思います。

この
タンパク流出→還元(膨潤)→過収縮→熱変性+熱凝集
この4つが加わるとビビるのではないかと思います。

つまり、健康毛はタンパク質が流出しないからビビリ毛に
なりにくいということです。

この膨潤してタンパク流出したところに毛髪強化素材を充填し、固定すれば
ビビリは戻るのではないかと思ったのが、
今回の施術を考えたきっかけでした。



Note2は ビビり修正の話をしようと思います。

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