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個人的GoTY - 2022年版

個人的GoTYとは?

2022年に「プレイ」した中で、どれが面白かったかなどを勝手に賞をつけるものです。(GoTYは「ゲームオブザイヤーの略」) 今年に「プレイ」したものなので、今年発売でなくてもOKとしています。また、PC、コンシューマーゲーム機、スマートフォンなど、ゲーム媒体は不問としています。
なお、副賞などはありません。

エントリーという名のやったゲーム紹介と感想

TETRIS EFFECT connected

概要
昨今の対戦重点なテトリスの中で、一人でのプレイングに重点を置いたテトリス最新作。(対戦モードがないわけではない) ルミネスやREZ infinityを製作したENHANCEという会社が手掛けている、と言ったら納得する人もいるのではないだろうか。とにかく操作に対しての演出が気持ちよく、得点とかRENとか組み方とかを気にせずとも「動かしているだけで最高に気持ちがいい」という所だけ提供してくれる。PS版だとVRに対応しているため、おそらく脳汁が枯れるまで出続ける。

感想
脳汁が無限に出る。「プレイする」というよりは「キメる」という表現に近い。気づけば一人で黙々とやっているし、「なんか今日は対戦も求めてないし話を追いかけるような気力もない、でもなんか気持ちよくなりたいなぁ」って時にブッ刺さる。
もちろん近代テトリスの部類なのでREN(1列以上を連続で消していく技)やTスピン(Tミノをねじ込むようにして入れ、それを用いてラインを消す技)などは採用されているが、使えなかったらどうだという事はほとんどない。むしろ今までテトリスを触ってこなかった人、苦手な人、なんだったらパズルゲームって苦手なんだよなと感じる人にこそ触ってほしい作品になっている。

GARAGE bad dream adventure

概要
当時の流通量約3,000本、プレミア価格20万円と言われていた幻のゲーム「GARAGE」がクラウドファンディングを達成し、スマホ版ならびにsteam版で登場。めでたい。精神治療器「ガラージュ」によって自身の精神世界へと閉じ込められてしまった主人公が、そこからの脱出を目指すアドベンチャーゲーム。
釣りによってお金を稼ぎながら体を改造して行ける場所を増やしていくというスタイル。プレイヤーに媚びる素振りが一切なく、むしろプレイヤーがゲームに寄せていく必要があるという古き良きゲームスタイル。時間によって人の話す事が変わったりいる場所が異なったりと、ヒューマンウォッチング的な要素があったり、こんな見た目をしながら恋愛シミュレーションのような要素があったりと、何ゲーかと聞かれると反応に困るゲーム。強いて言うなら「歪みゲー」。

感想
精神がねじ切れるわ。奇妙な世界観や聞いていると精神が不安になっていく曲で最初こそ拒否感が強く出るが、徐々にこの世界の妙な心地よさにのめりこんでしまう。とはいえユーザーに媚びる事のない辛口具合、今どこにいるのかわからなくなる空間のわかりにくさなど、この辺のとっつきにくさは古のPCゲーならではといった感じ。(マップのわかりにくさは作者も反省していた)
実はリメイク時に「完全版」と称し第2部が追加されているが、これがまあ地獄。胸糞とかそういうレベルを軽く突き破ってくるレベルのものを見せられる。
もちろんゲームの雰囲気づくりは最高なのだが、個人的にはそれよりも「幻のゲームが後継互換の聞きやすい機器で遊べるようになった」という所の方が強いのではないかと感じている。

ELDEN RING

概要
フロムの高難易度アクション。エルデの王となるべく主人公の褪せ人がいろいろ頑張るやつ。いろんな人が言っていたが、ダークソウルシリーズ等のいわゆるフロムゲーと比べてすごく明るい世界観を旅することができる。フロムゲーならではの高難易度だが今回は1本道をなんとか進んでいくのではなく、いろいろ回り道をしてレベルアップをしたり強化アイテムを得て強くなっていく事ができる。日本ゲーム大賞、ならびにGoTY2022を受賞したとんでもねえ作品でもある。

感想
いやーすげえ世界観だ。
世界観描写だけでご飯三杯食える。動画だけでも見てほしい。
一番初めの洞窟を抜けて、大きな黄金樹と広大な世界が広がるあの感じたまらん。よくも悪くも「人が簡単に死んでしまう世界観をさ迷い歩く」というゲームプレイングはめちゃくちゃ楽しめたように思っている。
ただ敵が強い…!強すぎる!1区画ごとに死んで止まる!大型片手剣+盾のパリィカウンター型で進めていたが、おそらく盾でガードし続けるとよっぽど上手じゃないとただのサンドバッグになる。これモンハンみたいに回避をメインにするゲームかー!と今更ながらに気付いた。
実は最後まで行っておらず、すごい良いゲームなのはわかるけど自分の実力が付いて行かずに積んだゲームという所が正直な所だ。1回死ぬたびに1分以上のローディングが挟まるのもちょっと耐えられなかった。

ASTRONEER

概要
新たな銀河系を開拓しよう!惑星を掘り、資材を集め、新たなモノを作り…を繰り返して拠点拡大、惑星探査を繰り返していくゲーム。ものっっっっっっっすごいゆるいファクトリー系ゲームで、全自動化まではいかなくとも Aを作るにはBとCが必要でBはDを焼いて制作し、CはDとEとFが必要で…みたいな事を延々とやる。これが楽しい。ゆるいがゆえに、拠点めがけて攻撃してくるようなお邪魔要素もなければ(近づくと攻撃してくる植物は自生している)、完全自動化するためのライン構築のようなものもない。ただひたすらに掘って、資材持ってきて、モノを作りまくれ!

感想
ザ・時間泥棒。ゆるいとはいえファクトリーゲームでしかもお邪魔要素がいないとなると、「やりたいクラフトを延々続けられる」というとんでもねえ奴。地形がスカルプト形式(3Dポリゴンを粘土のように盛ったり削ったりできる形式)で操作でき、穴ぼこを作ったり坂道を作ったりと、慣れると結構自由にいじる事ができるようになる。実際のプレイは3人で行っていたが、3人各々の役割が自然と決まり、爆速で拠点を整え、探索して資材を持ち帰り、、蓄電機構を整え、地下を掘り起こし…という布陣が完成していた。

splatoon3

概要
おもろいに決まってるやんけpart1。説明不要のチームシューター。
本GoTY2022では殿堂入りとしている。

感想
前作、前々作で「ちょっとなー」と思っていた点が全て解消された。具体的には「お金が有り余る」「途中乱入に難あり」という点。雑貨やレア度アップ、ガチャ、その他もろもろに対してお金を使えるようになり、ギア厳選をしない人は無限に金がたまり続ける事はしばらくなくなったように思える。また、前作の2において「カスタマイズして続ける」コマンドの登場により、フレンドと一緒にレギュラーマッチを行うことがほぼ不可能になっていたが、P2P制からサーバー制を導入することにより解決。プラべ同様のレギュラーマッチが可能となった。実はシリーズ通してストーリーモード(ヒーローモード)の独特な空気感が好きで今回も期待をして臨んだが、これがまあ面白く、いわゆる「お約束の展開」をハズして来た感じが「混沌」という感じがした。

OVERWATCH2

概要
おもろいに決まってるやんけpart2。ロール制チームシューター。
本GoTY2022では殿堂入りとしている。

感想
ほぼOW1をそのまま「続編でーす!」と言って持ってきた感じだが、エリアルールの廃止等、ゲームとしていまいちだよねというルールや仕組みは変更されたように感じる。タンク1人制の採用によって全体の動きが大きく変わった。負けて悔しくても、勝ってうれしくても、やっぱり続けてしまうんだよなぁ。なおPCとのクロスプレイがより盛んになったことで、チャットの悪口が露見した模様。実はOWってかなり治安悪いゲームだったよね…PS版でだけやってたらわからんよね。

Coffee Talk

概要
会話劇中心のアドベンチャーゲーム。
エルフやオーク、人魚などのファンタジックな人種が人間と共存する世界線の2020年シアトル。夜しか開店しないカフェでコーヒーを提供しながらいろいろな話を聞いていく。要所要所でコーヒーやチャイなどをサーブする。とはいっても難しいものではなく、メイン、ベース、サブの材料を3つ選択するだけのもの。何をサーブするかによってルートが変化したりする。

感想
まるで閑散としたキャンプ場で簡単な飯と酒をやりながら会話を楽しんでいるような、ものすごく贅沢な時間を味わえる。常連であるライターを語り部に置きながら、人種間のいざこざ、父親と娘の話、長年つるんでいる友人同士の話などが展開されていく。
手元が忙しかったりあれやこれを考えるような「ゲーム感」はなく、カフェの外の世界は人伝いにしかわからないので若干窮屈にも思えるかもしれないが、逆にそれことがカフェでのやり取りの解像度を上げている気すらする。
娘を心配しながらボンクラなりにいろいろ頑張る父親と、父親に干渉してほしくないけど結局自分では何もできない年頃の娘とのやり取りからしか得られない栄養を大量に摂取できる。

Later alligator

概要
「家族に消されるかもしれない―!」と慌てるワニのパット君を救うため、New Alligator City(ワニューヨークシティ)に住むパット君の親族にあれやこれやと尋ねて回るゲーム。推理ゲーか?と思いきやギャグミニゲーム集。とってもよく動くカートゥーンな雰囲気と、色味をあまり使わないオシャレな感じが妙にマッチしている。ずっと言語の壁を理由にプレイしていなかったが、非公式日本語パッチを公開する猛者が現れて気軽にプレイが可能になった。感謝。

感想
アニメーションがとても良いので「そのぶんミニゲームは優しい感じなんだろ?」と思いきや、結構ちゃんとやらないとクリアできない。ハノイの塔7段を手数制限付きでやる みたいなヤツもあるし、1回失敗したら再挑戦できないようなものもある。動画などは英語のものしかないのでオススメするのが難しいが、このかわいいワニ達に興味を持ったらぜひプレイしてほしい。なお完全クリアには周回プレイが必須となっている。

各賞の発表

クソデカ感情賞
GARAGE bad dream adventure

今年やった中で一番(良い意味か悪い意味かは置いといて)感情を揺さぶられたゲームだったので、「クソデカ感情賞」とした。
正直、ユーザー側からゲーム側に寄り添っていかないといけない感覚は リマスター後も依然として残っているし、ユーザビリティとか分かりやすさの範疇からいってもかなり分かりづらいものが多い。ゲームのクリアだけであれば攻略を見ながらでも構わないと思うほどだ。ただ、このゲームの良さは攻略手順や謎解きではなく雰囲気や空気感を味わう所。このどろりとした空気管を味わってほしい。
そして二章中盤からエンディングまでがエグいほどにクソデカ感情になること請け合い。女王アリが死んだアリの巣の中身ってこんな感じなんだろうかという気さえする。
どういうことかはぜひプレイしてほしいが、それと同時に「精神を病んでも責任はとれない」とも忠告してしまうのであった。。。

背徳三部作

GARAGE bad dream adventure、
ノミネートに上げたELDEN RING、
そして(これは映画だが)JUNK HEADは
個人的に「今年の背徳三部作」と呼んだ。
同時期に
「人間の模倣のようなことをする機械たち」
「殺されてもまた産んであげると言って産み続ける女王」
「四肢をもいだ人間のようなものから生えたものをごちそうとして流通させる地底人」
を立て続けに見たのでだいぶ精神を濁らせた感じがある。とはいえJUNK HEADは大変面白い作品だったのでオススメ。各種配信サービスの何かしらで見られた記憶がある。

中毒賞
ASTRONEER

ファクトリーゲームで中毒にならないワケないだろ とファクトリー系ゲームのプレイヤーは思うかもしれない。実際そう。
3人でプレイし、3人とものめりこみすぎた結果として「寝不足になるので24時強制終了」という約束ができるほどの効力。3人が使っていたdiscordの専用チャンネルを見返すと、だんだんtodoリストを作り出したりストイックになっていた履歴が残っていた。

最優秀賞
Coffee Talk

実は今回の最優秀賞は、GARAGE、ASTRONEER、Coffee Talkの3つでかなり迷った。
どのゲームも尖った面白さがあるなぁ…!と思っていたが、GARAGEは悪夢になるほど苦しめられたゲームでもあるし、ASTRONEERは面白かったけど中毒に近かったな…という印象が強かった。だとしたら、サクッと終わってずっと気持ちの良い空気感があったCoffee Talkだろうとなり、今年の最優秀賞とした。
語り部が長編小説を書くためにカフェの常連たちを題材に話を書いていく、という話が最初から最後まで横たわっており、もの書き・創作をやった人からするとものすごく「あるある」がちりばめられている所もたまらなく良いなと感じた。また、Coffee Talkのプレイレポートやネタバレありの感想は以前noteにて記載しているので、そちらも参考にしていただきたい。
https://note.com/sakai9052/n/n3ae1110f1e9a

番外

番外:1 - 不機嫌なラクーンさん(Unhappy Racoon)

ケモ界隈で若干の盛り上がりを見せたローグライクアクションRPG。とにかくキャラクターがかわいい。女性トラ獣人のギターナがえっちすぎる。公式もそれを理解してきて爆弾を投下する外道。
ゲームとしてはよくある感じだったうえ、クリスマスシーズンになってもハロウィーン告知が一切変更されないというトンデモっぷりを発揮している。キャラクターが魅力的なだけに話題が一気に鎮火してしまったのが残念過ぎる1作。

番外:2 - Them's Fightin' Herds

いわゆる馬ゲー。マイリトルポニーの同人格ゲーが公式に殴られ、それっぽいキャラクターでガワを変えて出したと言われている例の作品。
製品版が出たのは結構前で全体的に過疎になっていたが、ローカライズ導入、新キャラ追加、バトルパス制度追加、nintendo switch版発売、EPICによる無料配布で2022年年末にボッと火がついた。最初はバランスも悪くコンボ表も各自で探してこないといけないほどだったが、いろいろやりやすくアップデートされた。再燃したという理由で番外としている。

総括

今年はsplatoon3とOW2、ELDEN RINGというビッグタイトルにゲームシーンを捻じ曲げられたような印象があるが、振り返ってみるとそこそこ変なゲームやっていたなぁという印象だった。
niintendo switch 「indie world」でも多数の良インディーゲームが紹介されて沸き上がるなど、積みゲーだけがどんどんと増えていく状況真っ只中である。でも終わりのない対戦ゲームやMMOがやめられない。楽しいもの。

来年はDQ12、FF16という二大ビッグタイトルが出そうだし、個人的にひいきにしているオランダゲームメーカー「Team Reptile」の新作「bombrush cyberfunk」も出そうだと言われている。
まだまだ来年も死ねないな!!!!!!!!


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