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創業100年を迎えた企業を徹底取材!「HARIO」の日本唯一の耐熱ガラス工場に潜入!年商387億円の文具メーカー「サクラクレパス」も100周年!クレパス開発のきっかけは…?

今回のがっちりマンデー!は…
いつの間にやら 満100歳!
祝!儲かる100周年企業!

今年、2021年
実は日本でいろんな会社が、創業100周年を迎えます!

大きいとこから、ちっちゃなとこまで…
でも、どんな会社も、
100年がっちり続けてきたからには、
きっと他にはない儲かりの歴史とヒミツがあるはず!

というわけで今回は、
お祝いも兼ねていろんな「100周年企業」へ!

すると意外や意外!子供たちに大人気のパンや文房具、
世界一売れてるコーヒードリッパーなどなど
アレを作ってる会社にはその会社ならではの
がっちりヒストリーが!

儲かる100周年企業!
がっちりなヒストリー満載です!

※以下、6月27日放送の書き起こしです。

職人の技を工場のマシンで再現!日本、唯一の耐熱ガラス工場を持つ「HARIO」

祝!儲かる100周年企業!
まず最初のおめでたい企業があるのは…

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東京・日本橋。元は銀行だったという 歴史を感じる建物に本社を構えるのが…「HARIO」という会社。

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「HARIO」株式会社5代目!柴田匡保社長!
一体、HARIOさんはどのような会社ですか?

柴田社長:日本で唯一の「耐熱ガラス」の会社です。
スタッフ:日本で唯一?
柴田社長:日本で工場を持っているのは、この業界でHARIOだけです。

そう、株式会社「HARIO」は日本で唯一、 国内に耐熱ガラス工場を持っている会社で、 その年商は実に150億円! 何を作っているかというと…

柴田社長:理科の実験で使う「ビーカー」や「フラスコ」を作り続けている会社です。

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「HARIO」が1921年の創業以来作っているのが…

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「フラスコ」や「ビーカー」など理化学用の耐熱ガラス製品。 国内でのシェアはもちろん、トップ! でも、この会社が100年続いた背景には、 さらなる大ヒットガラス商品がありました!

柴田社長:理化学製品から家庭用品の世界に入っていきました。そのきっかけがコーヒーサイフォンです。

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「HARIO」は、耐熱ガラス作りの技術を活かして、 コーヒーサイフォンなどの家庭用品作りを始めます。

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そして1960年代に、 麦茶を入れる日本初のフリーザーポットを発売開始。

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当時、夏のご家庭の冷蔵庫に、必ずといっていいほど 入っていたこれ、作ったのは、「HARIO」だったのです!

柴田社長:当時、1回熱いお湯でお茶を煮出して、冷やしていく、そうやって作っていましたので、ボトル自体に耐熱性があった方がより便利なわけです。

ヤカンでは、冷蔵庫に入れづらいし、中身も確認できない。 そんな中、熱い麦茶をそのまま冷やせる、「HARIO」のフリーザーポットはバカ売れ!

とにかく生産が間に合わない!ということで…

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茨城に建てたのが、今もフル稼働している、国内で唯一の耐熱ガラス工場なんです!早速、その技術を見せていただくことに。案内してくれたのは、工場長の内藤忠志さん。

内藤さん:世界一の工場だと思ってます。ここが職人さんの吹きガラスで。我が社のルーツですね。

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工場長いわく、耐熱ガラスは特殊な成分を混ぜてあり、 普通のガラスよりもガラスが固まるのがとても早い! だから素早く成形しないといけないからとても難しいんだとか。

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特に、理化学用のビーカーやフラスコは、サイズなど特別な注文が多いため、現在も熟練の職人さんが吹き竿を使って作っているのです。

続いて内藤さんが見せてくれたのは…

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内藤さん:これはフリーザーポットです。

こちらはおなじみの、フリーザーポットを作る機械。 一体何がすごいかと言うと…

内藤さん:これはブローマシンと言って、先ほど、吹きガラスやっていましたが、それを自動の成形機にしたものです。空気を入れて型に入れて。この長い器物を成形するのは、なかなかできないんです。

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そう、耐熱ガラスを…

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大きく細長く作るのは、至難の技! このブローマシンは、職人さんが実際に吹き込む 空気の量や強さを忠実に再現。

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そして、金型でぐちゃっと形を作ってるように見えますが…

内藤さん:金型にガラスが触れないで、蒸気の膜の間をガラスが回って、透明になっていくんです。

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型とガラスのスキ間に、 微妙に水蒸気を送り込むことで、型とガラスが触れず、より綺麗な透明なガラスに仕上げ、形にしているんです。 これも、職人さんがやっている技術、そのまま。

続いては、「HARIO」の大ヒット商品、ガラスのコーヒーサイフォンの工程へ。

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内藤さん:コーヒーサイフォンのガラスの管をつなげています。

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サイフォンづくりで難しいのは、この本体と細い管をつなげる所。

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球体の底に、バーナーを回転させながらあてることで、正確な穴を開け…

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管をつけるときも、全体を回転させることで、 均一に加熱、キレイにつなぐことができるのだとか。

内藤さん:回転させるスピードも人の技術が入っています。だから機械化するには、職人さんの技術が必要なんです。元々のデータは職人さんから入っています。ただ機械会社が作ればできるものではないです。

そして管に膨らみがないかも目でチェック!

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チェック用の器具がありますが…

スタッフ:ピッタリだ!でもチェック器具、使ってなかったじゃないですか?
従業員さん:私、もう10年やってるんですよ。目でわかるんです。
スタッフ:すみません。失礼しました。

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こちらのロボットが作っていたのは…

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これまた人気商品のガラスの急須「茶茶急須」。どの部分も同じ肉厚になるように、バーナーの火の当て方が職人さんと同じようにコントロールされているんです。

そして「HARIO」のNO.1ヒット商品ともいえるのが…

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コーヒードリッパー「V60」! 人気の秘密は…

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おいしいコーヒーをドリップするのに欠かせない、この角度60度とゆるやかにらせん状に入った、この溝。

この形のおかげで、コーヒーを早すぎず遅すぎず、適度な早さで落とせるらしい!

柴田社長:この溝があるのにガラスが作れるのも一つの技術です。

創業当時からの職人の技を工場のマシンで見事に再現し、家庭用耐熱ガラス製品をどんどん作り続けてきた「HARIO」!

これからも…がっちり!です。

▼スタジオでお話を伺いました。

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進藤さん:こちら、ガラスで作ったバイオリンなんですが、弾けるんです。ちゃんと音が出るそうです。
加藤さん:しっかり弦が張ってありますもんね。すごいですね。
森永さん:基本となる製品が優秀だったから、ずっと100年続いてんですよね。だいたい会社の寿命って30年って言われるので、3倍以上生きてるわけですので、いかに商品が優れてるかっていうことだと思いますよ。


年商387億円の文具メーカー「サクラクレパス」誰もが1度は使ったことがある、あのクレパスの製造工場にカメラが潜入!

祝!儲かる100周年企業! 続いての日本が誇るがっちり企業は…

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大阪に本社を構える「サクラクレパス」

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こちらが、サクラクレパス5代目 西村彦四郎社長!
早速、サクラクレパスさんの 100年やってきたお仕事教えてください。

西村社長:クレパス、クレヨン、絵具と言った画材と筆記用具を作ってる文具メーカーです。

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そう!みなさんも子供の頃に使った事あるはず。サクラクレパスのクレヨンやクレパス、

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そしてクーピーペンシル!年商387億円の文具メーカーです。でも100年前からクーピーペンシルを?

西村社長:一番最初はクレヨンです。当時クレヨンは、輸入品で非常に高いものでみんなが使えなかったので、安くて品質のいいクレヨンが欲しいということで、クレヨンを作り始めたのが、サクラクレパスの始まりです。

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1921年頃、子供でも使える画材「クレヨン」を、日本で初めて作ったのが、サクラクレパスの始まり。そして、会社ををグッと成長させる大きなきっかけになったのが…

西村社長:クレヨンのような描きやすさと、パステルの発色のキレイさを合わせてクレヨンの「クレ」とパステルの「パス」で「クレパス」と。それが大きな会社の成長につながりました。

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クレヨンは、顔料に固形のロウを混ぜて作っていたので、 硬く、広い紙面を塗るのには向かない、という弱点が。そこで、サクラクレパスは…

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油の量と配合を変える事で、柔らかく、広い面を塗れて、しかも色が混ぜられる…

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世界で初めての画材「クレパス」を開発したのです!

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 西村社長:これは油絵のようなんですが、クレパスで描いた絵なんです。本当に多彩な表現ができるんです。

これまでになかった画期的な画材・クレパスは、日本中、いや、世界中の子どもたちに広まり、会社は大成長!そんなサクラクレパスが100年続いたがっちりポイントが…

西村社長:色の材料となる色材を色々活用して、色んな商品を作っていくと。

そう、サクラクレパスは色材を開発・加工するのが得意!クレパスの製造工場を見せていただくと…

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ロウと油、そして顔料を混ぜて作られる色材…

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クレパスの色の数はなんと700色!使う人が違いのわかる色味にこだわった数なんだとか!そして肝となるのは、色材を固めて成形する技術…

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クレパスの元になる熱々の液体を下から充填。円盤が回る間に冷やされて固まり…

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押し出されると…

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クレパスの形に!

従業員さん:溶かす温度、冷やすスピード、その辺が強さ・形を決めています。

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スタッフ:半円くらいの距離がちょうどいいんですか?
従業員さん:そうですね。この中を冷却水が流れてるんですけど、流れるスピード・温度、その辺が全て条件を決めてることで、この形のクレパスが出来上がっていきます。

そしてクレパスを作る技術が活かされたのが…

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全部が色材で出来た、色えんぴつと同じ太さの、クーピーペンシル!

西村社長:色鉛筆は木があって、中に芯があるんですけど、クレパスやクレヨンのように全部が色材で全部が芯の色鉛筆です。クレヨン・クレパスの今までの知識が生かされているという形になります。

企業ヒミツなので詳しくは言えませんが、色材の配合を変えることで、色鉛筆と同じ太さなのに折れない。しかも、直接持っても手に色がつかない、だから鉛筆削りで削れ、消しゴムで消せる!という超画期的な色鉛筆の開発に成功!

さらに!

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今まで染料で出来ていた水性ペンを、発色性の高い顔料を使ったサインペンを作ったり!

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さらさらいつまでも書けるインクも開発!

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大人用の文具もかなり、がっちり!らしい。

スタッフ:売れてるんですか?
西村社長:おかげさまで、よく売れてます。

100年先も豊かな色彩をがっちり描き続けます!

サクラクレパスは、色で色々がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:企業秘密ってことは、類似品ってあまり出てきてないですね。
森永さん:そうです。たぶん日本の国民でクレパスまで含めたら、ほぼ全員が使ってますよね。
加藤さん:本当そうですよね。

子どもに大人気の「かにぱん」と「源氏パイ」の会社が100周年!実は地味に変わっていた?

祝!儲かる100周年企業! 続いての100周年企業は、静岡県浜松市に本社を構える…

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三立製菓という会社。

こちらでも、ぜひ社長にごあいさつを、と待っていたら…

「ごきげんようエブリワン~♪ みんなに会えてうれしいたけ~♪」

突然、歌をうたいながら、キャラ強めのお姉さんがやってきました! スタッフも驚いたこの方は…

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かにぱんお姉さん!

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そう!三立製菓は子供たちに大人気の「かにぱん」や…

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あの「源氏パイ」を作ってきた老舗のお菓子メーカー!

かにぱんお姉さんこと、望月さんは、入社16年目の広報担当!

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幼稚園などでは、このスタイルで子供たちにかにぱんをPR。普段は、広報部で普通の格好で働いているそうです。

望月さんによると、三立製菓さんは…

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100年前の創業当初は金米糖作りの会社でしたが…

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戦後、保存食の「カンパン」を作るように。

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1965年には、あのロングセラー「源氏パイ」を発売!これがヒットして会社の知名度がアップします!

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そして、1974年には、ちぎっていろんな形にできる「かにぱん」が、またまた子供たちに爆発的ヒット!

一気に全国区のメーカーになったんだそう!でも、「かにぱん」の登場から、すでに50年近く。これ以降、新たなヒット商品がでてないようですが…それでも100年続けてこれたのには、三立製菓独自の、がっちり戦略があるらしい!

望月さん:大きなホームランを狙うよりも、とにかく塁に出ることを目指しています。

そう!大企業のように新商品をどんどん出して、 大ヒットを狙うのは小さなメーカーの三立製菓には、ちょっと大変!だったら、小さなヒットをこつこつ育てて、ロングセラーにしていったほうがいい! そのためにこの会社がとった作戦が、とにかくお客さんからのリクエストや不満を聞くという事!

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手紙や電話、販売問屋・バイヤーからの声も集めまくってます。

従業員さん:1日10件から20件くらいですね

月に多い時では200件以上もの意見や要望が。こうして集めたお客さんの意見を、三立製菓ではわりとダイレクトに、商品の改良や変更に反映!例えば、源氏パイでは…

「パイ生地は、食べるときにボロボロとこぼれる」という声を聞き…
「だったら一口で食べられるようにすればいい!」ということで…

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一口ミニサイズの源氏パイを商品化!

チョコ味が食べたいと言われれば…

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チョココーティングして販売! 若年層や若い女性のお客さんが増えました!

もうひとつのロングセラー「かにぱん」では…
大人気のちぎって色々な形にする食べ方も実は、お客さん発信!

望月さん:ちぎって食べることを想定して作ったわけではなかったんです。

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元々はパン生地の膨らみを抑えるために、切れ込みの線を入れていただけで、それがよりカニっぽいって感じだったんですが…

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このきれこみをちぎって…

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色んな形に作るのが楽しい!というお客さんが結構いるって事がわかると、

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袋の横にやり方までつけてアピール!

ミニサイズの「かにぱん」は、 袋づめのほうが売れるとバイヤーさんに言われれば…

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これまたすぐに商品化!

こうした、さまざまな地味〜な改良の積み重ねで、源氏パイも、かにぱんも、売れ続けてきたんです! でも、新商品をあまり出さないってなると、開発部の人は退屈では?

開発課の方:少しづつマイナーチェンジを繰り返しているので、開発課は働いているということです。「かにぱん」の中に乳酸菌を入れたりだとか、食感・味は少しづつ、時代に合わせて、わからない程度に変わっています。

10月には新工場が本格稼働!

三立製菓は、ロングセラー商品で、がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:「かにぱん」の柔らかさとかは、わざとそういう風にしてるってことですか?
望月さん:やはり、一袋食べてとか、ひとつ食べた時に、全部食べきって「あーおいしいなー」っていうのを目指してます。
加藤さん:一口目が美味しいじゃなくて、全部食べ終わって、美味しかったって感じになるってことですね。


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