3月30日は綾波レイの誕生日

アイドル(偶像)とは綾波レイのためにある言葉ではないか。

それは並びにアスカあってこそなのだが、当時の推しキャラは男子の間できれいに二分された。理想の女性像が二分されたと言ってもいい。病弱母性のレイか、ツンデレ同級生のアスカ(それぞれの代名詞は要素の一部に過ぎない)が、それ以外も以下もない。エヴァはそう定義してみせたのだ。まるできれいな因数分解のように過不足なく割り切れてしまったように思える。

最近になって、メガネお姉さんのマリが追加されたが蛇足というものだ。マリが持つ要素はすでにレイとアスカが持っている。80年代のアメリカとソ連の関係性でいうと第三勢力がマリである。しかし、黄金比ともいうべきバランスを三分するには全くもって至らず不足である。

レイもアスカも実際には存在しないという意味では、風早くんと同じく偶像崇拝の域を脱することはない。しかし、少女漫画は一分であり、一択であるように思う。サラサラの黒髪に頭脳明晰にスポーツ万能、そして何より真摯で真面目な偶像男子。彼の親友には、大阪弁を喋ることの多い軽薄金髪おもしろ明るい男子が必ずいる。この親友タイプが好きな女性もいるだろうが、二分というほどではない。冷戦後のアメリカのような一強体制である。

男子にせよ、女子にせよ、青年期を終えるころには偶像を捨て、現実を見るようになるわけだが、ぼくは断然もってアスカ派である。

3月30日は綾波レイの誕生日

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