浅井忠 編輯『中等教育彩画初歩 第四編』(上)
さて、明治の早い時期に画家の浅井忠と彫刻師の木村徳太郎、摺師の松井三次郎が組んで、西洋画の木版化を試み、それが中学校用の絵画の教科書であることがわかっていた。
このほど、その教科書『中等教育彩画初歩』の第四編を古書として入手することができたので、その内容について図版を入れて紹介したい。
1 期待と失望
一日一回、《日本の古本屋》のサイトで検索し続けていると、ある日、第四編が見つかった。
価格は手が届くものであり、さっそく注文した。
明治29年といえば、189