ミュシャをまねる 『新古文林』明治38年7月号の表紙画
このマガジンの更新は久しぶりだが、今回は、明治期の画像表現と模倣の問題について取り上げてみたい。
図版は、明治の文芸雑誌『新古文林』第1巻第3号(明治38年7月、近時画報社)の表紙画である。
印刷は多色石版である。
作者は目次によると石川寅治。
石川寅治(1875−1964)は、小山正太郎の不同舎で学び、明治34年に太平洋画会を結成した。帝展の審査員、東京高師の講師をつとめ、手堅い画風で知られる。
一見して、アルフォンス・ミュシャ(1860−1939)の