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2022.6.26 あなたの隣に 私がいるから 絵になる二人みたい ねえ!そうでしょう

お気に入りの中華でランチ。ブロッコリー、豚肉、きくらげ、玉ねぎ、ズッキーニ、ちくわを炒めた料理、上品で美味しかった。その直後に行ったミスドの塩バターマフィンは温めて食べたかった。

出町座でアケルマンの『私、あなた、彼、彼女』を見た。この女性は何をしているの?何を食べているの?ドラマチックではないけれど、孤独が伝わってくる。絵がバシッと決まっていて、本当にセンスの塊なんだと思う。印象に残るシーンがあまりにも多い。部屋の地べたに座って砂糖を食べるシーン、ヒッチハイクのシーン、食堂でテレビを見ながら二人で食事するシーン。何度も見返したくなる。
木下千花さんのアフターレクチャーがあり、なるほど、と思うところが多々あった。木下さんの話、めちゃくちゃ分かりやすい。
以下、おっしゃってたことのメモ
◎アケルマンについて
・かなりの若さで良作を撮った天才(25歳でディエルマンを撮っている)なのに、日本で全然広まらなかった。もっともてはやされていてもおかしくなかった。→女性だから?(フィリップ・ガレルなど同世代の作家との比較)
・本人出演作品での、ナルシズムのなさ(ナルシズムが悪いわけではないが、そういう作家は多い。)
◎ 『私、あなた、彼、彼女』について
・部屋/移動/セックスをテーマにした3部構成
・部屋と人物の関係性が描かれている
・映画におけるセックスシーンは、その前後の二人の関係性が変わることを示すために使われるのが通常であるが、アケルマンはセックス自体に興味があるのだと思う。
・フランス映画特有の美しい裸体描写で、照明の当て方が特徴的。日活ポルノとは違う基準の美しさ。
・男性女性どちらに対しても等しく興味があることが伝わる。監督として両性的。男性監督だと女性にしか興味がないような人が多い(溝口健二とか)

確かに、イーストウッドとか見るとめちゃくちゃナルシストだなと思うわ。

帰りにフィンチアーツの展示を見た。東洋画とか韓国画とかあんまり考えたことなかったな。展示作品に使われている画材は、壮紙などの聞いたことのないものが多かった。ネットで調べたらこんな論文があった。https://www.lang.nagoya-u.ac.jp/bugai/kokugen/tagen/tagenbunka/vol4/pak4.pdf
それと、クォン・ヘソンさんのステートメント?、が面白かったので、以下抜粋。

出展作の「晩秋の肌寒い日、西北から吹く風」(2019)は、済州島の丘(오름:寄生火山)から風を見て描いたものです。済州島は一年中風がよく吹いて、その日も全身で風を感じながら過ごしていました。丘に登ると、風に吹かれるススキが見えました。その様子を絵に描きたいと思いました。暗くてじめじめした、でも暖かな風が吹く風景を表現しました。西北から吹く風のことを、済州島の方言で「ソタニパルン(섯하니바름)」と言うそうです。https://gallery-towed.com/2022-5

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