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2024.3.17

濱口商店で間借り営業されている朝鮮料理のランチをいただく。ワカメスープも蒸しキャベツもナムルも美味しかった。写真映えはしないけど、実直に作られた料理に感動した。店主さんの人柄も朗らかで楽しげだったので、できるだけ毎回通いたい。呑気に言うことではないけど、アイデンティティを一家相伝で大切に受け継がれているのが素敵だなあ。
その足で図書館へ。蓮實重彦『ショットとは何か』読了。論考ではなく、対話形式の内容。蓮實さんの趣味嗜好はなんとなく分かった。これから、もう少し画面サイズを意識してみよう。
出町座でリム・カーワイ監督『すべて、至るところにある』を観た。最前列中央にいた母娘の鑑賞態度が最悪だった。本編上映中に何度も会話したり、お菓子をボリボリ食べたり、その袋をガサガサ鳴らし続けたり、不愉快極まりない行為が視界に入ってしまい、本当に苦痛だった。モグラ叩きで叩きたかった。金輪際映画館に来ないでほしい。
映画の内容自体は、マジックリアリズムな観光ムービーで面白かった。台詞でもガルシア・マルケスに言及されていた。エバとジェイの異なる時間が同じ場所(スポメニック)で重なる。場所も物語もどこに連れて行かれるのだろうと、わくわくした。バルカン半島の歴史に対するドキュメンタリーっぽいシーンもあり、地理と歴史も勉強せねばと思った。
リム監督の舞台挨拶は、すぐ終わるのかと思ったら1時間くらいしてくださった。びっくりするくらいチャーミングな人。可愛くて面白い。コロナ禍で時間軸が変わってSFみたいになった、という感性がいいな。リム監督が旧ユーゴで得た感覚は、私が2014年にロシアで感じた感覚に似ている気がする。あの時のロシアには、暗い過去を抱えて前向きにやっていこうという人たちがいた。現在とのギャップがしんどい。
パンフレットにサインを貰って帰宅。前に並んでいた鑑賞態度最低母が、娘を抱き寄せながら、うちの娘〇〇って言います〜!とリム監督に紹介していた。ああ、このおばさんは一生こういう人なんだろうな、と思ってしまった。
一年くらい続けた糠床をやめた。糠漬けがそんなに好きでないことに、ようやく気がついた。

『夜明けのすべて』ポスター前に
傘立てと傘袋を置くの、狙ってんのかな。
めっちゃいい。

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