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2024.1.24

雪の降る中、戸田真琴さん推薦のOLU BURGER KYOTOにて、チーズバーガーを食べた。小さいけど、パンも肉も美味しい。小さいけど。
出町座でイ・チャンドン『ペパーミント・キャンディー』を観た。3年ぶりくらいに観た。昔よりも少しだけ韓国史を理解しているから、感じ方が変わっていた。昔は個人史として受け取っていたけど、今観ると、時代に振り回された人々を一人の男に象徴させた、国の歴史そのものやん。この映画が作られてから四半世紀が経ち、韓国もずいぶん変化した。頭にこびりつくほどしつこく流れる劇伴のチープさにも時代を感じる。
時間が切り替わるたびに線路を走るカットが挿入されるのは、主人公が走馬灯のように記憶を振り返り、橋の下で寝っ転がるラストカットに辿り着く演出として、見事。ファーストカットの主人公と同じ場所で同じ体勢をとっているのが素晴らしい。あのラストの表情は、20年後の主人公が憑依したように見えた。演技と演出の妙。
他にも、繰り返し登場する台詞や動作や物品が、時間や状況によって意味が転換されていくのも面白かった。電車、カメラ、キャンディ、銃、祈り、人生は美しい。見れば見るほど発見がありそうな映画。
ペパーミント・キャンディ、なんであんなニンニクみたいな形をしているんやろ。韓国だと普通なのかな。昔も今も気になるところ。

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