2024.7.15

出町座でジャック・ロジエ監督『トルテュ島の遭難者たち』を観た。いろんな意味で面白くて、終始ニヤニヤ。黒人女性のポスターを色とりどりに照らすケセランパサランみたいな照明、私の部屋にも置きたい。初っ端の字幕からすでに面白い。恋敵を捏造、ってなんなん。偽名のはずが実在する女性の名前で、なぜか会いに行って、成り行きで一夜を共にする。恋人からの電話のくだりは、正真正銘のコントだった。ラブコメ映画なんかなと思っていたら、女性を2人とも置き去りにして話が進む。まじであの女性らどこいったん。そんな展開ありなんや。すごすぎ。
ケセランパサラン照明と島の日光の対比。バーでも船でも登場するラム酒。
主人公の男性のぶっ飛びぶりが、どんどん止められなくなる。ヘルツォーク作品に出てくるキンスキーみたい。最後の最後で、バナナの話をするなと怒る主人公。その様子を木材を切りながら、真顔で見つめる初登場の男性を捉えたラストショット。なんて終わり方。
楽器を楽しげに演奏する現地の男性のおかげで、最低なシチュエーションなのに音声だけ楽しげ。だけど、誰?
こんな愉快な映画があったのか。時間に余裕があれば今回の特集上映コンプリートしたかったけど、"テスト前"なので学業優先。落ち着いたら、「ロビンソン・クルーソー」とか「ポールとヴィルジニー」とか読もう。

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