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2024.5.17

出町座で諸々の手続きをすませ、ふたばで柏餅(味噌餡と粒あん)と粽を買って御苑で休憩。皮膚科に行ってリンデンバウムのクッキーを買って、丸太町十二段家の一回転目にすべりこんで、一番安い定食を注文。やっぱり、お漬物だとしば漬けが断トツで好きだ。
再び御苑で休憩。天気が良くて、お昼時だからいろんな人が集っていて、公園として最高な空間だった。御苑ってこんなに気持ちよかったっけ。なぜか今日は、小津安二郎の映画に入り込んだ気分になった。
出町座で『夜明けのすべて』を鑑賞。MOVIXよりも出町座の音響のほうが好きだわ。その後に、三宅さんと瀬尾さんの豪華トークを拝聴。大盛況で、部屋が小さい分、距離がめちゃくちゃ近かった。目の真ん前。お二人ともお話が上手だから、あっという間に終わった。瀬尾さんがめちゃくちゃ面白い方で、想像と全然違った。質疑応答タイムに三宅さんが触れていたように、私も思い込みを崩していきたい。文字資料だけで分かった気にならず、実体験を重ねていくことも大切にしたい。
以下、なんとなくの意訳メモ。
三宅さん:
撮影方法については消去法で考えているところがある。例えば、自転車に乗る山添くんに対してカメラを並走してエモーショナルに撮ることはしない、倒れている藤沢さんにカメラを寄せない、など。
瀬尾さん:
読みにくい言葉や調べる必要がある言葉は使わないようにしている。
夜明けについてのメモが良かったので、三宅さんも文章を書いてほしい。
現場に遊びに行った時に、全員が温かった。上白石さんはすごくフラットで、松村さんはすごく丁寧。バラバラだけど、お互い無関心じゃない感じがよかった。
二人がハマり役すぎた。音楽活動をされているお二人をテレビで見るとびっくりする。
三宅さん:
現場スタッフの経歴がバラバラだったけど、バラバラと分かったうえでやるから良い雰囲気でやれた。
二人が恋愛関係になったとしてもいい、と思ったから終われた(恋愛関係じゃないのが良いと言う人がいるので、監督の立場で表立っては言えないが)。
瀬尾さん:
原作と異なる箇所の中で、二人が一緒に目標を達成するところを描いた点、つじもと課長に山添の姿を見せられた点が特に嬉しかったポイント。
三宅さん:
キャスティングについて、上白石さんが決まっている状態で監督のオファーがあり、プロデューサーから松村さんを打診されて二つ返事で承諾。光石さんは三宅さんから即要望した。他にも、くぼたさんねこたさんも三宅さんからの提案。おじさんのオーディションもした。

パンフを家に置いてきたので、原作の文庫版を購入し、お二人にサインしていただいた。現金がなくてコンビニにおろしに行ったため、最後尾に並んだ。他の方を観察していると、いつもの出町座の舞台挨拶やレクチャー回とは客層が全然違うみたい。いわゆるシネフィル層だけでなく、瀬尾さんのファンや出演者のファンの方まで幅広く愛されていることを体感した。サインしていただく時に、三宅さんとお話しできたが緊張してしまい、挨拶をすっとばしてしまったことを大反省。また黒歴史を増やしてしまった。他人の目を気にしない生活を送っていると、無意識に挨拶を怠りがちになっている気がする。坂の撮り方がすごすぎるとはお伝えしたけど、それより踏み込んだことは言えなくて、口下手さに落ち込む。接触イベはアイドルオタク時代から変わらず苦手だ。気になっていた陸橋のロケ地は、神奈川県の横浜らへんの公園の中らしい。

茫然自失の中、早速ミスドで今日の日記を書いて、再び出町座へ。中2時間くらいあれば、『夜明けのすべて』のことは引き摺らないだろうと高を括っていたけど、強烈な生身の人間を浴びた興奮をなめていた。
なんとか気分を切り替えて、『Ghost Tropic ゴースト・トロピック』を観た。これこそ夜明けについての映画。アケルマン、カウリスマキ、アピチャッポン、濱口など色んな作家を掛け合わせたような作品。一晩徘徊するだけの映画って、なんでこんなに面白いものが多いのだろうか。私も夜の散歩をやってみようかな。

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