2023.1.12

永井荷風の『日和下駄』を読んだ。文章うまいなあ。独自の視点が確かな語彙で書かれていて、読んでいて勉強になる。「第五 寺」では、寺院を建築と地勢と樹木の総合美術として捉える、という視点が書かれていた。そういや私は寺社仏閣に行くと、建築を見るときは建築にだけ、仏像を見るときは仏像にだけ集中してしまっていたけど、当然のことながら空間の使い方を全体的に見る必要があるよな、と猛省した。寺社の存在理由を考えたらそらそうやわ。俗世とは違う世界を表現している場所だもんな。各建築、工作物、庭の配置にも意味がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?