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2024.4.22

出町座でタル・ベーラ『ヴェルクマイスター・ハーモニー』を観た。さすがに傑作。『サタンタンゴ』を経験済みなので、短尺に感じた。長回しのひとつひとつのカットが美しく、悪夢のよう。病院に向かう群衆を俯瞰で捉えたショットは、さながら戦争映画だった。団体行動をする人々を遠巻きに見ている主人公の孤独感、得体の知れない扇動者によって破壊される世界。それらがフィクションではなく普遍的なものに思えてしまうことがしんどい。放心状態でパンフを購入し、帰宅。

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