「謎メン(笑)」について

一回性を表現するのに長けていて、ファストな表象としては十分で、非存在をも包含するような緩やかさがあって、相互的な人と人のダイアローグの結晶があったはずなのに元から存在しなかったかのように削ぎ落とされていて、明らかな冷笑を含んでいて、消費を基盤に据えていて、関係性さえもそいつにとってはただの独善でしかなくて、目の前の他者と向き合う素振りさえも捨ててしまったのかもしれなくて、部分的でもいいからわかってくれた誰かのことをお前はそうやって謎とかいって誤魔化して、「大嫌いだから死んで欲しい」とかひとつひとつ大切なことは何も言わないで、苦しくて、苦しくて伝えられないような感情を押し殺して自分も殺して、そうやってまとまってないと吐き出せないような他人のことをお前は他人とも思ってないからビール片手にカメラで晒して、傷つけて、傷つけてるのに傷つけたことに気づいてなくて、撮られた奴のこともすぐ忘れて、1日経つと消えて、撮られた奴はそれが普通なのかって思って、また増殖して、泣いて、泣かせて、またループして、そしたら消費主義とか人間関係希薄なのってどうにかならないのかなって思ってる俺のところにまで届いてきて、実は俺もそこまで何かを批評できるほど涼しいやつじゃないってことがわかってきてて、なのにこうやって独りよがりな正しさをあらゆる言語に翻訳し続けてることを強みだと思ってたりして、実際には言葉こそが世界を少しずつ変えていけるんだって思うしかなくて、じゃあ俺のところに届くこの言葉の意味とか課題とか展望とか提言とかを批判的に書かなきゃって思って、わからなくなって、いろいろ探したんだけど全然しっくりこなくって、でもこのしっくりこなさこそが批評だよなって思う瞬間があって、呪って、呪って、喉渇いて、麦茶飲んで、実はこの言葉は誰かが誰かとの関係性を表すなんて一言でできるわけないのに誰かが誰かを表すときに苦し紛れに出ちゃうような言い訳みたいな言葉なんじゃないかって思えてきて、少しだけわかって、でもやっぱ言い訳すんなよって思ってウザくて、でも笑ってて、嘲笑みたいな含みでも冷笑みたいなダサさでもここ以外にほんとうの居場所があるっていう確信の笑みでもちょっとだけ言うとき笑ってて、すげえ可哀想で、頑張ってるなあって思っちゃって、そんなの絶対お前だけが悪い問題じゃないじゃんってなって、お前のためにまた言葉にするための言葉を探さなきゃいけないって思ってきちゃうようなその言葉を俺は許したことがない。

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