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白単サバキZ概論〜番外編:裁定変更による白単サバキZの弱体化について〜

はじめに

 こんにちはKMSKです。これまでに2つ白単サバキZについての記事を挙げましたが、思ったよりたくさんの人に見てもらって非常に嬉しいです。仕事が少し忙しくてなかなか更新できませんが、自分のペースで書いていこうと思いますのでよろしくお願いします。
 さて、今回投稿したのは、タイトルにもある通り、サバキZにおいて重要な裁定変更があった(正確に言うなら裁定変更について最近知った)ので、それについて書いていこうと思います。起こった裁定変更自体は割と有名なので知っている人は多いかもしれませんが、それによって起きた裁きZの弱体化については知らない人が結構多いのではないかと思うので、白単サバキZを使う方はぜひ読んでみてください。

第0章 裁定変更を知った経緯 〜深夜のスペースで飛び起きた話〜

 私はよく家で作業しながら、紅蓮(Twitter:@illust_me)さんという方のTwitterスペースをよく聴いています。(紅蓮さんはDMPランキング7位(2022/9/7現在)の実力のある選手で白単サバキZの名手です。今まではnoteを中心とした情報発信を行っていましたが、最近ではYoutubeでの動画投稿を始めているのでぜひチェックしてみてください。)いつものように、Twitterスペースが開いていたので、聞き流しながら何やかんや作業をしていたのですが、その時にこのような感じの話が聞こえてきました。

「レオザワルドとサッヴァーク†を使って山札切れでも負けない盤面を作れるサバキZオタクしか知らないテクニックがあったんですけど、フォーエバーオカルトの裁定変更の巻き添えでそれができなくなったんですよね。それでGPでサバキZで使うという選択肢が消えましたね。」




「・・・・・・・今なんて???!?!??!!?」


 夜遅くにダラダラしながら作業をしていたので話の流れは覚えていませんが、そのような内容が突然聞こえてきたのでかなり焦りました。そのあと自分なりに裁定変更の箇所を見て裁定変更を確認し、悲しみにくれたというわけです。

第1章 「サバキZオタクしか知らないテクニック」の説明(現在は不可能)

1.1 必要なカード

1.サッヴァーク†&表向きのカードを3枚以上含むシールド
2.ヘブンズロージア
3.レオザワルド

 使うカードは三種類ですが、レオザワルドはヘブンズロージアから出るジャベレオンを龍解させたものなので、手札から使うカードとしては2種類となります。

1.2 テクニックの説明

1.サッヴァーク†&表向きのカードを3枚以上含むシールド

白単裁きZオタクのテクニック
「カリバー」の「†」は、「ダガー」と入力すると変換できる。

 サッヴァーク†は、表向きのシールドが3枚あることでバトルゾーンから離れなくなります。

2.ヘブンズロージア

ひとくちメモ:競技デュエマを始めたのが超天編からなので、
筆者は青白ロージアのロージアについてはあまり詳しくない。

 ヘブンズロージアはマナ武装5で光のクリーチャーにシールドセイバーを与えます。サッヴァーク†ももちろん光のクリーチャーですので、マナ武装を達成することでサッヴァーク†もシールドセイバーを得ることができます。
 この時、シールドゾーンに表向きのカードが3枚以上あればサッヴァーク†はバトルゾーンを離れません。そのため、シールドをブレイクされる際にサッヴァーク†のセイバー効果を使うと、セイバー効果を発揮しつつもバトルゾーンを離れないということが起きるため、何回攻撃されてもシールドをブレイクされないという盤面を作ることができます。(現在は不可能)

3.レオザワルド

3D龍解のカードって、龍解するために
いちいちスリーブから出さないといけないのが面倒ですよね。

 レオザワルドは、ヘブンズロージアから出せるウェポンであるジャベレオンを2回龍解させることで出せるクリーチャーです。このクリーチャーは、自分が負ける時または相手がゲームに勝つ時、自分のドラグハートでないクリーチャーを破壊することでそれを回避できるという効果を持っていますが、そこでもサッヴァーク†の除去耐性が役に立ちます。敗北する代わりに破壊するクリーチャーとして盤面を離れないサッヴァーク†を選択し続けることで、山札切れになろうが絶対負けないという盤面を作ることができます。(現在は不可能)

注意:デュエルマスターズのルールとして、置換効果の置換はできない(かわりに〜するかわりに…ということはできない)というものがあります。そのため、「ゲームに負けるかわりに勝つ。」という書き方がされているシャコガイルのエクストラウィンは、「(相手が)ゲームに負けるかわりに勝つ、かわりにレオザワルド効果…」ということはできません。シャコガイルが入ってそうなデッキは、エモーショナルハードコアを使って止めましょう。(レオザワルド+サッヴァーク†のテクニックはもう使えないからそんなこと気にしなくなってよくなりましたね…)

第2章 裁定変更と白単サバキZ

2.1 注目の裁定変更

「オカルトアンダケイン」でお馴染みのフォーエバー・オカルトさん。
当時使っていましたが手札事故とミラー以外ではマジで負ける気がしない最強デッキでした。

Q .《煉獄の悪魔龍 フォーエバー・オカルト》の「コストを支払うかわりに~」の能力で、代替コストとして≪零龍≫のような「バトルゾーンを離れない」能力を持つクリーチャーを破壊できますか?
A .いいえ、破壊できません。「破壊されない」や「離れない」能力を持つクリーチャーを破壊して、かわりに破壊する置換効果を使用することはできません。

デュエル・マスターズ よくある質問より引用
リンクはこちら

 当時最強の名をほしいままにしていた「オカルトアンダケイン」ですが、そのフィニッシュとしてよく使われていたのが、このフォーエバー・オカルトを使った有限マナ破壊ループです。
 バトルゾーンに零龍(卍誕済み)、アンダケイン、フォール・クロウラーが3体いて、手札にフォーエバー・オカルト(以下「オカルト」)が1枚あるのを初期盤面とします。まずバトルゾーンの零龍、アンダケイン、フォール・クロウラーを破壊しフォーエバー・オカルト(以下オカルト)を出します。次にそのオカルトをコストに1コストでフシギバースでアンダケイン召喚、アンダケイン効果でフォール・クロウラーを出します。そして、フォール・クロウラー効果で先ほどフシギバースでマナへ行ったオカルトを回収すると初期盤面に戻り、闇1マナ払うことで相手のマナを1枚手札に戻させることができます(現在では不可能)。このデッキはこのループまたはこれに準ずるランデスの動きが最速3ターン目から始動していました(ちなみに最盛期はアプルやダイヤモン星どころか、とこしえ、テスタロッサすらありませんでした。)。本当に最強デッキでしたね。

CS中にループに入ると、3回に1回くらい相手から「負けで(怒)」と手札を投げられたり、
台パンされたりした。コロナ期間でパーテーションあってほんとに良かった。

 このデッキは裁定変更の前にダースシスK、アンダケインの殿堂により消滅したのですが、追い討ちをかけるようにこの裁定変更が発表され、ランデスループも不可能になってしまいました。裁定変更後は、零龍、アンダケイン、フォール・クロウラーを破壊しオカルトを出そうとしても、零龍はバトルゾーンを離れないため、そもそも破壊する対象として選択することができず、召喚宣言もすることができないという動きになります。

2.2 白単サバキZが受けた影響

 もう一度公式の回答を確認してみましょう。


「破壊されない」や「離れない」能力を持つクリーチャーを破壊して、かわりに破壊する置換効果を使用することはできません。


 これを踏まえた上で、第1章で説明したテクニックに使われていたカードの効果を見てみると・・・?

サッヴァーク†「自分のシールドゾーンに表向きのカードが3枚以上あれば、このクリーチャーは破壊されない。」
ヘブンズロージア
「光のクリーチャーは、「シールド・セイバー(自分のシールドがブレイクされる時、かわりに「シールド・セイバー」を持つクリーチャーを破壊してもよい)を得る。」
レオザワルド「自分が負ける時または相手がゲームに勝つ時、かわりに自分のドラグハートでないクリーチャーを1体破壊してもよい。」






Q .この時のKMSKの心情を簡潔に述べよ。の模範解答。

 つまりそういうことです。ロージアとサッヴァーク†を使った無限シールドセイバーコンボ、レオザワルドとサッヴァーク†を使った敗北回避コンボは裁定変更により不可能となってしまいました。
 以前の記事(2.3.2)でも説明したように、置換効果の置換をすることももちろん従来通りできないので、他のクリーチャーを対象にとり、サッヴァークの除去回避効果を使ってバトルゾーンに残すということも不可能です。セイバー効果や敗北回避効果を使う際には、必ず何かしらのクリーチャーを破壊しなければならないことを頭に入れておきましょう。

第3章 コンボができないことの個人的感想

3.1 デッキの強さ、プレイングの変化

 「どんなデッキ相手でも、この盤面さえ作れば負けない」という分かりやすいゴールがなくなったのが残念です。ただ、フィニッシャー達を組み合わせて詰み盤面を作ること自体は可能なので、対面ごとにやるべきプレイが分かっていればデッキの強さはそこまで大きく変わらないのではと考えています。相手が使うデッキやプレイングの理解が今まで以上に求められることになるかと思います。
 また、山札切れを起こしやすいデッキの性質上、ライブラリアウトを回避するためにレオザワルド&サッヴァーク†のコンボを使う機会が多くありました。そのため、このコンボができなくなったため、山札の枚数には今まで以上に気を遣う必要があるとも感じました。

3.2 個々のカード評価の変化

 今回紹介したテクニックに使われたカードはこのコンボ以外の用途もある強力なカードなので、このコンボができないなら即不採用!ということはありませんが、個人的にはこの裁定変更でヘブンズロージアと煌終龍サッヴァークの評価が大きく下がっています
 まずヘブンズロージアですが、白単サバキZはデッキの性質上採用するクリーチャーの数には限界があり、墓地回収の手段も乏しいため、♪君は煌銀河の正義を見たか?(以下「見たか?」)といったカードを採用しない限り、セイバー効果で破壊しても構わないというクリーチャーがほとんどいません。そのため、セイバー効果を付与されてもそれを発揮する場面が少なくなってくるのではないか、ブロッカーとして確実に1点止めれるセイントローズや、ドラグハート・ウェポンしか出せないもののS .トリガーを持つロージアも選択肢に入ってくるのではないかと考えています。
 そして最近登場した煌終龍サッヴァークの評価が下がった理由としては、裁定変更によりビート対面などで早期にシールドセイバーコンボを達成することができなくなったからです。この煌終龍サッヴァークもサッヴァーク†と同じく除去耐性を持っているため、ヘブンズロージアと合わせてシールドセイバーコンボができました(サッヴァーク†とは違い、煌終龍サッヴァークが収録されているパックの発売前にオカルトの裁定変更があったため、シールドセイバーコンボができたことは元々ありません。)。サッヴァーク†と比べて煌終龍サッヴァークは序盤に出すことが簡単なので、ビート対面には重宝していたのですが、裁定変更でそれが不可能になり、ビート対面以外にあまり使い道のない煌終龍サッヴァークを採用するなら単純に見たか?やロージアといった手打ちで強いS .トリガーを採用した方が強いのではないかと考えています。
 しかし、どちらのカードも特定の対面では強いことは確かなので、環境に応じて調整していきたいと思います。

さいごに

 裁定変更についての話は以上になります。裁定変更の話だけだし短くまとめるかと軽い気持ちで書いたのですが、書いていくうちになぜか文字数がとんでもないことになってしまいます。どうしてなんでしょうね。また自分のペースでいろいろ書いていこうと思いますので、よろしくお願いします。他にも白単サバキZの記事を書いていますので、そちらもチェックしていただけるとありがたいです。最後まで読んでくださりありがとうございました。

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参考資料:かっつー(Youtube)(画像の引用)

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