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Think difficult

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思考を刺激し、ヒントを与えてくれる色々。難しく考えた思考の断片や、気になった記事のスクラップをまとめています。
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評論家は指し示す?

「評論家はいらない」という言葉を聞くとドキッとする。それがたとえぼくに向けられた言葉ではないとしても「こうやって文章を書くことにはなんの意味もないかも?」と考えてしまう。 「評論家はいらない」とまで罵られる評論家の定義は「口先だけで、何もやらない人」だろう。だから「評論家はいらない」の言葉のあとには「ぐだぐだ言ってないでやってみろよ」と続く。 ぼく自身は「評論家は必要」と思っており、むしろ「評論家がいなければ新しいものは生まれない」とすら感じている。「いらない」人とぼくのす

つまらない話

つまらない人の話はつまらないつまらない人の話はなぜ誰も耳を傾けないのだろう。 つまらない人の話がつまらないのは、聞いている自分と、その人の話との接点を見出せないときだ。「なぜ私は今、この人の話を聞く必要があるんだろう?」と思った瞬間、その人の話はつまらなくなっていく。 たとえばここに安部公房がいて、彼が創作の過程や、世界をどのように見ているかについて話し出したとしても、安部公房を知らず、ユープケッチャも知らず、地図や航空写真に興味も見出せない場合、安部公房はつまらない話をす

落合博満の理屈からぼくが勝手に学ぶこと

落合博満の『バッティングの理屈』(ダイヤモンド社)を少し読んだ。まだ途中。今日のnoteは、そこで気づいたこと、考えたことを書いていく。 -自分の仕事を定義する この本を読んでまず驚くのは、落合が何度も「バッティングとは」と、バッティングの定義をしなおしていることだ。 ・打者の仕事は(略)飛んでくるボールを、いかに正確にとらえるかである(p.36) ・バッティングとは、長い腕で長いバットを持ってボールを打つ動作である(p.47) というように。 -定義すると、そこに必