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無駄を極めたアナログゲームを作ったら、全く売れなかった?最終報告書


2023年12月9日。
無駄団でのゲームマーケット2023秋出店が終わりました。

活動が終わったことにより、無駄団枠として、指定企画無駄団に参加できて良かった事と、上手くいかなかった事を最終報告書として纏めてみようと思います。

ちなみに、おそらく、かなりの長文になります。
面白い要素皆無なので、実際、気楽にゲームマーケットに手を染めるとこうなる、という反面教師として読んでもらえたら幸いです。

実験のテーマ(振り返り)

「無駄団」が、おもちゃクリエイターの高橋晋平さん(以下、しんぺーさん)をアンバサダーに呼んで共同で立ち上げた実験企画「“無駄”を極めたアナログゲームをつくったら、狙わずとも売れちゃうのか?」に、私が無駄団団員×一研究員としての参加して、無駄を極めたアナログゲームを作って、無駄を楽しめるか?を研究するというものでした。

実験の背景と目的

最終的に「遊んで楽しい」に特化したアナログゲームを作成、そして、世の中にない無駄なものを作成するのが目的です。

私としては、「これ本当に無駄だと思うんだけどやめられない!」というようなゲームをみんなでワイワイと開発し遊べたら実験成功の、はずでした。

制作途中なゲーム


この半年間の活動(抜粋)

6月19日のゲームマーケットについての勉強会から始まり、まずは簡単なゲームのロジックを考えて、早めに試遊してもらい、そこから12月のゲームマーケットまでに内容を精査してアナログゲームを完成させるという流れを、ベテランアナログゲームクリエイターのスイタ氏の講義を聞いて把握。

もとより『半年』という短期間で纏められるものではないアナログゲーム作り。
完全素人の私は、実際に出店出来るとはまだ考えていませんでした。
それでも、監修してくれた方の面白いゲームの話とか本の内容の話を聞いたり、実際の試遊のためのゲームを作成している方々を見て、ゲームマーケットというものに、出店者側として参加するのは凄い経験になるのでは?と感じて、無謀にも、3店舗出すチームに入る決心をしました。

まずは、ゲームを作ると約束できる仲間でチーム分けして、実際に『ゲームマーケット2023秋』に応募しました。
なんと!かなりたくさんの応募のある中で、無駄団はそれぞれ別々の仲間で、3店舗分のブースを確保する事ができました!

3店舗分の半卓ブースの支払いはそれぞれ代表になった3人で行い、『ゲームは絶対作るもしくは、必ず現地で参加する』事を約束した仲間でチームを作り、実際の出店に向けて動き出したのでした。

ちなみに、各店は別のチームなので、チーム出店とかでは無いです。
それぞれが各々用意して進める形でした。

無駄を極めたゲーム屋さん
(なべち他2名。そのうち1名脱落のため、1人助っ人入団!!)


駄々っ子も夢中になる(はずの)ゲームショップ
(molliさん他2名。しかしそのうち1名が急遽現地にこれない状況に)



(無駄団団長と仲間たち)

7月に入りゲーム作成の出来た方々はかなり試遊で完成度の高いゲームが仕上がってきました。

しかし、私はアイデアだけでなかなか内容を纏めることが出来ず、少し焦っていました。
が、この時、Lenovoの指定企画とAdobeクリエイティブカレッジのPhotoshopコースを抱えていて、なかなか先に進めない理由を『忙しい時間がない』としてしまっていました。

思えばこの時、画像無しでも試遊してもらっていれば、その後の苦しみと絶望感はなかったかもしれません。

8月に入り、他のチームはゲームが完成してくるところ、ロジックをノートに纏めてカードの種類は決めたものの、試遊出来る状態まで全く完成出来ない私。
Adobeクリエイティブカレッジが終わったので、このままゲーム作りを進めれば良いのに、気軽に『リアルの転職活動』『ROBLOX講座』に手を染めてしまいました!

そして、『リアルの転職活動』の準備にかなりの時間を取られ、blenderのうめちゃん先生の『ROBLOX』講座を塩漬けに・・・。
転職活動は幸い9月半ばにほぼ終わって、『ROBLOX講座』は9月末に卒業試験を失敗したものの10月半ばになんとか合格を貰いました。

並行して、カードゲーム作りを進めてはいたので、11月下旬の定例会になんとか試遊ユドナリウムを出して、みんなに遊んでもらえました。

ユドナリウム内の様子


が、やはり、初回でそうそう纏まったものが作れるはずもなく。
『このゲームをやって、何を目指すのか?』
が明確に伝えられない
、という致命的な指摘を受けてしまいました・・・。
もちろん、そんなキツイ事を言われたわけではないですが、監修にきてくれたしんぺーさんや遊んだメンバーの反応が、完全に今のところこのゲームがこのままだと失敗だという事を物語っていました。

そして、ここでうちの『無駄を極めたゲーム屋さん』で、ゲームを出品するのが私だけで、1人は出品には間に合わず、1人はは音信不通に!という、私が原稿を落とすとブース出店が危機的状況になることが判明しました!!

とはいえ、1人でも出さねばと、とにかく残りの時間、睡眠時間を削ってなんとか修正しました。
しかし、無駄団メンバーと遊ぶ時間もなくそのまま仕上げないと出店に間に合わない状況に・・・。
(実はリアル友人に見せたりちょっとだけ遊んでみたのですが、やはりよく分からないという反応でした。)

実は、この時、もしもカードゲームが完成出来なかった場合に備えて形だけは作っていた『ゲムチャレ作品用のポストカードゲーム』も作っていました。

このゲームは予備で、とにかくパズルゲーム要素として出品する予定だったので、深くは決めてなかったのですが・・・。
実はこちらも大失敗・・・だったんです。

そもそもの『サイコロを組み立てる』要素が、酷評だったのです。
実は、貼り付け無し、差し込み組み立てだけで組み立てられるのか?を検証するために5人の方に協力してもらったのですが、組み立てられたのは1人だけ。

『サイコロ?普通にのり付けの形じゃダメなの?わざわざ組み立てる必要あるの?サイコロ?』
『全然組み立て方がわからない』
『組み立てて、やるゲームがコレなのは・・・』


とはいえ、とにかく出品できるものが必要。
時間が無いのもあって、パズルゲーム要素を前面に出す形で仕上げ、印刷屋さんに40枚分を依頼しました。

こっち向いてポイ!ゲームをやるためにサイコロを作る


ゲームマーケット2023秋に間に合うのか!?

実は、コレは1人では終わらないと思い、前日にある企業の方に協力を仰ぎました。
指定企画スマートグラスの活用方法でユドナリウムとタイアップした形での研究も含めて、前日の12月8日にその会社のセミナー室をお借りしました。
そして、はるばる北海道から前のりしてくださった同じチームの方と合流!

その後合流した数人が一緒に作業してくれた上に、1人欠けた分を忙しい中助っ人で1人参加してもらえたり。
そして、みんなで遅い時間まで頑張って、なんとかカードゲーム18セットと、ブースの飾り付けの用意が出来ました。

実は他のブース出店の方も来られました!
体調不良で出来たゲームの受け渡しと説明のためにみえたのですが、プロの方の奇跡の撮影とHP作成能力であっという間に設定完了!
すごいチームワークです!
しかも、体調不良なのに作業も手伝いってくれたのには、頭が下がります。
本当にありがたかったです。

実験結果!(出店とその後)

12月9日、
なんとか最後にみんなで形にして、『ゲームマーケット2023秋』に参戦!!
お隣の駄々っ子チームの協力と仲間の明るい呼び込み、そして、助っ人で来てくれた方の機転のきいたブースセット。
スーパー助っ人の雛壇作成は凄いプロ並みで、昨日の私たちの様子を見ていて、テーブルに敷くのに映える生地を貸していただいたり、本当にお世話になりました!
ですが、
他のチームは結構売れていましたが、やはりというか、ウチのチームは全く売れず・・・。

せっかく協力してもらえて、綱渡りでブースを完成出来たのに、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

とはいえ、ギリギリに始めてここまでなんとか出来たのに、贅沢は言えないと思いました。
ギリギリまでゲームの試遊も出来なかったのに、売れるなんてそうそう上手く行くわけもなく。

そもそもギリギリだった時の目標は『何事もなくブースを出店出来る事』だったので、出品できるものが無いという惨事は逃れた。と、思うのが妥当なのかもですね。

結果と考察と今後の展開

今回参加した、『ゲームマーケット2023秋』の開催は、12月9日と10日。
無駄団指定企画の参加は9日のみの半卓での参加でした。

画像で言う、黄色い通りに出店していたのですが、内側の通りよりも外側の通りの方が有名なブースが出ているらしく、外側はかなり歩けないほど混み合っていましたが、黄色い通りは半数程度の人通りでした。

11時開場から午前中いっぱいは、先行で課金して入場された方々なので、有名どころに走って並んでいる姿が見えました。
もちろん、無名の初出店ブースなんて人通りもほぼない状況。(カードゲーム増刷するよりも、まずチラシを作れば良かったと反省しました。)

ゲームマーケット2023秋 12/9(土)右半分

お昼からはお客さんもチラホラ。
2時から3時が人通りのピークでした。

通り過ぎる年代や性別の内訳は、10代後半から30代の男性メインでした。
女性は少なく、大抵は親子連れかカップル。

私のゲームは、『家族の誰かになりきり、好みのニオイを当てる推理ゲーム』なので、どちらかというと若者や親子連れの方がターゲットでした。

ですが、実際はオジサンがメインだったので、ブースを一瞥して去って行く人しかおらず、たまにちびっ子がサイコロに興味を持ってくれても、お母さんの財布の紐は硬かったです。
そこは、やはりお父さんについてきた家族なので、予算的には何も買わずに見て楽しむ、がメインだったのかな?と思いました。

それでも、カードゲーム好きの男の子達が興味を持ってくれて色々ゲームルールを聞いてくれたり、しんぺーさんのオススメにあったからとゲームを買ってくれたり、あたらぼのメンバーの方々も買ってくれたりして、なんとか0個は逃れました。

今回の挑戦は、
消費者層も
ゲーム内容も
ブースの見せ方も
チラシを作れなかったことも

完全に失敗で、ダメ出しで関係ない他の方に言われた何気ないキツイ言葉が致命的に心に刺さって、『ゲームを全て廃棄しようか?』と、考えていましたが、ここまで協力してくれた方々にも申し訳ないと思い、もう少し色々がんばって修正してみるつもりです。

得られたこと

これは、お金には変えられない、事だと思います。
今回、ギリギリになったのは自分自身の甘さのせいなのに、色々協力して下さった方々との交流、これは何ものにも代え難いものだと思います!

無駄団の方々や指定企画のメンバー、あたらぼの仲間にこんなに助けられた!と思った経験はありませんでした。

今後も続く交流で、何かの機会に、私も恩返しして行けたらと本当に思いました。
ありがとうございました。

#私の働き方実験
#新しい働き方LAB
#研究報告書

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