味覚と瞳孔反応

瞳孔反応を利用した味覚刺激の客観的評価法(吉岡正隆,博論)
https://ci.nii.ac.jp/naid/500000542760

目的
瞳孔反応を用いてロ腔内感覚を客観的に評価する
味覚刺激を段階的に変化させたときの瞳孔反応を定量的に分析することによって,ロ腔内感覚を客観的に評価する際の指標を得る
結果
味覚刺激によって瞳孔反応に有意な変化
瞳孔反応を利用した味覚の定性的分析の可能性
被験者
大阪歯科大学の学生および職員11名(平均年齢28歳)
刺激
嗜好性の偏りが少ないとされる苦味溶液(塩酸キニネ)の濃度を調整したもの(0.00156%,0.0031%.0.0063%.0.0125%,0.025%,0.05%.0.1%,0.2%)を用い,ロ腔内に溶液を1mL滴下し,ロ腔内全体でよく味わってもらう全ロ腔法
機器
赤外線電子瞳孔計(lriscorderC7364,浜松ホトニクス社製)
詳細
被験者ごとの1元分散分析の結果,すべての被験者において瞳孔反応率は苦味濃度により有意な(p<0.05)影響が認められた.全データにおける,2元分散分析の結果,瞳孔反応率は被験者と苦味濃度の因子により有意な(p<0.05)影響が認められた.
未知の濃度溶液の刺激を与えた際の瞳孔反応率を測定すると,その瞳孔反応率から苦味濃度を推定することができる.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?