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「8月は夏枯れ相場」はホンマか?

この記事は短めです。サクッと目的と結果だけ述べます。

目的

一般的に8月は夏枯れ相場と言われ、値動きや取引量が減ると言われているが、ホントのところをデータで確認したい。

データ1

AUD、CHF、EUR、GBP、JPY、USDの6通貨でできる15通貨ペアの月足データを元に、7月、8月、9月の「高値ー安値」と「終値ー始値の絶対値」を求めて平均を取りました。データは2003年~2019年、一部通貨ペアは2006年から。

通貨ペア毎にもっとも値動きの小さかった月に色を付けてあります。

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結果

・最も値動きの小さい高ー安が7月だった通貨ペアは14通貨ペアだった(15通貨ペア中)※EURAUDは7、9月ともに0.063だが、正確には7月0.06251...、9月0.06270...。

ここ17年平均で7月の高ー安<8月の高ー安となった通貨ペアは1つもなかった。

・最も値動きの小さい|終ー始|が7月だった通貨ペアは8通貨ペアだった(15通貨ペア中)

ここ17年平均で7月の|終ー始|<8月の|終ー始|となった通貨ペアは4通貨ペアだった。


データ2

日足でも確認してみた。日足の高ー安を求め、それを月ごとに平均し、7月、8月、9月との大小関係を確認した。

例えば、AUDCHFは、
・7月高ー安<8月高ー安となった年が8回
・7月高ー安>8月高ー安となった年が6回
だった。

画像2

結果

月足を用いたデータ1の比較では8月の高ー安の方が7月の高ー安より小さくなる(いわゆる夏枯れとなる)通貨ペアはなかったが、日足を用いたデータ2の比較では4通貨ペアが7月高ー安>8月高ー安となる年の方が多いことが分かった。

8月と9月の比較でも4通貨ペアが8月の値動きのほうが小さいことが分かった。

7月と9月の比較では
・7月の方が値動きが小さい通貨ペア:8
・9月の方が値動きが小さい通貨ペア:7
と拮抗している事がわかった。

結論

データ1からもデータ2からも為替相場において、8月が夏枯れ相場ということはできない。むしろデータ1から7月の方が値動きが小さくなる年が多いと言える。ただし、17年を単純平均しているため、加重平均にしたり、直近10年、5年に絞ってみると違った様子がみえてくる可能性はある。

で?だから何?

大事なのはデータを実際の投資活動に活かすことですね。今回のデータを活かすとすると

・「8月やから値動き小さいですね。夏枯れ相場かなぁ」とツイートしないようにする笑。
・「9月になったから動き始めるかな」とは思わない。9月の方が値動き小さくなる通貨ペア多いので。
・夏休みの時期をずらす。8月米雇用統計~ジャクソンホールに夏休みを取るトレーダーが多いけど、その理由が「8月は値動きが小さくなるから」であれば、間違ってるかもしれないので、7月or9月にずらす。

てな感じかな。

P.S.

今年の8月は、どの通貨ペアも7月より動いとらんなぁ・・・
あと3営業日で大暴騰or大暴落があると踏んでます笑


かしこ

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