2018年8月

 諸々の検査結果が届く。7月末思い立って受けた脳ドック、腸内細菌の分析、職場のストレスチェック、特別健康診断など。何てことはなく、それぞれ問題がないと太鼓判を押してもらえるまでだ。科学の名のもとに。そもそも僕は科学に全幅の信頼を置いているわけではない(いちいち書いているとややこしくなるので割愛)が、こういうのは寧ろまじないの一種として受けることにそれなりの関心はある。母にも脳ドックを勧めた。結果動脈解離の所見があったので御祓い(外来&精密検査)を受けることになった。そんなもんだ。


 この暑いさなか一時的にエアコンが壊れて焦った。ことの発端は8月12日。これから寝ようというところ、部屋の隅から異音が。例の虫の足音か?怖くなったのでブラックキャップを設置して別の部屋で寝た。
 翌日、また寝ようという頃に異音が。場所を特定したらエアコン内部からだった。どうしよう、つけたタイミングで出てきたりしたら怖すぎる…対策を考えつつその日も別室で寝る。
 14日、内部を洗浄することにした。市販のスプレーを使って20分ほど放置した後にコンセントを入れたが、リモコンが効かない。本体の応急スイッチで運転は可能だが、温度調節ができない。洗浄直前に件の裏技(設定温度16度で1時間つけっぱなしにして結露水で熱交換器内のニオイをとるやつ)をやっていた所為で超冷風オンリーだ。これはなかなかに困る。
 僕の部屋は外の熱気がそこまで届かない割に湿度がめちゃくちゃ高く、ドライ運転が必須だ。強力だが熱を生む除湿器と超冷風エアコンでオーバーキル相殺するしかないのか。そうこうしてるとついに応急運転スイッチも入らなくなり、コンセントの抜き挿しで運転停止を操作するしかなくなった。
 15日。こうなったら超冷風エアコン下で夏でも無理矢理コタツを使う木ノ下貴子さん(そういえば僕もちょうどいま作中の彼女と同い年だ)よろしく、部屋を冷やして冬装備だ!と稼働。しかししばらく経っていつの間にか停止していることに気がつく。ああもうダメか…買い替えにしても修理にしても部屋入り口からエアコン位置までの導線を片すのが面倒だ。特にエアコン直下は資料棚&DJブースになっているのでその痕跡を残さず作業可能にするのは難易度が高い…
 こんな時に"もしものこと"が起こらないかななんて思ってまたリモコンを手にしてしまう。そこでほんの数時間前まで無反応だったのが急に操作可能になる”もしも”が実際に起きてしまうから不思議なもんだ。だけどまだ動作が安定しない(勝手に運転停止切れたりランプが点滅したりする)ので一先ずはスタンダード運転の29度ドライに設定し様子を見る。危うそうな運転音を上げながらも連続して動き出したところで電装部の点検モードを試してみる。何も異常がない。狐につままれたか狸に化かされたかしたような気分だが、念のため運転を停止し、安心感を持って眠る。大丈夫、異音は聴こえない。
 17日から数日間は急激に過ごしやすくなって冷房要らず、湿度も低いままをキープしているので除湿器もお休み。そんな訳ないのだけど、一連の出来事をきっかけに世界が調律されたような心持になった。
 再び台風が迫ってくると急激に暑さと湿度が戻ってくる。恐る恐るエアコンをつけると運転時と停止直後微かに怪しい音を立てるものの、問題なく使えている。良かった。それにしても虫の音は怖いので部屋にハッカ油の入った瓶を設置しておく。虫っつってもなるべく蜘蛛は無駄に追い払いたくない(可愛いので)気がするが已む無し…


 10日に時間つぶしで近所のハードオフを掘った際にUntoldの12インチを見つけてから一週間でレコード買いまくった。いや量としては16枚でそこそこなんだけど、自分にしては買う機会が多かった。30日にダメ押しで6枚追加。

 レコードって音の良さや物質的な格好良さはわかるんだけど、やっぱりまだ扱いに慣れてなくて手を出しにくいところはある。かけっぱなしで寝たら面が終わっても運転止まらないし、データじゃないのでラスエフに反映させることもできない。でも逆にデータの煩わしさからの解放感もある。今のところはCD相場で考えて持っておきたいやつかアナログしか選択肢がない場合は買うことにしてる。今月そんな機会が多かったのは何かに導かれているのかたまたま気分が乗ったからなのかはわからない。
 数年前に環境を整えた際に買ったM44Gの針が音悪くなってきた気がしたので交換針を注文。メンテナンスにも慣れていきたいな。


 30日に池尻家とDEZOLVEのライブに行った。池尻家は黒沢ダイスケ氏のDream Theater関連コピーバンドやBRFでの出演で知った池尻喜子さんと旦那さんの晴乃介氏による夫婦ユニット。今回はギターに黒沢氏とドラムに元SuGのshinpei氏を迎えての初ライブ(shinpei氏は喜子さんの大学時代のサークルの先輩らしい)。DEZOLVEはBOWWOW山本恭司氏のご子息である山本真央樹氏を擁する新鋭若手J-Fusionバンド。もう最初から最後まで超絶アンサンブルの応酬でクラクラした。池尻家のレパートリーは去年お二人とギタリスト江部北斗氏のユニットSunny & Joy to Northで発表したアルバムや黒沢氏の曲、更にはDTカバーまで飛び出す濃密な内容。テクニックや剛の変拍子の中にも奥行きのある歌心が感じられて良かった。そして最後にはDEZOLVEと合体してLiquid Tension Experimentの「Acid Rain」をカバー。真央樹氏とshinpei氏のドラムバトルで猛烈に感動した。夏の終わりに良いものが見られた。


 今月聴いた新譜というか新曲で聴いて良かったものはCiaraの"Level Up"かな。ダンスチャレンジ動画で流行ってるみたい?だけど、曲とMV、衣装美術そしてダンスがめちゃくちゃ格好いい。


 9月は表立った活動をやめて一年になる。そんなとこでちょっとした演奏の機会が二度。ひとつは2年くらいやる機会を逃していたCardiacsのコピバン。もうひとつは進揚一郎氏の作品発表会"archetype"が29日l-eにて。こちらは演奏といっても限りなく"作業"に近いことが予想されるけど、音ゲーマーとしては燃える!てことで例外的な活動予定、頑張ります。

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