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通貨ペアと変動率

通貨ペアの変動率はボラティリティという言葉で言い表す事が多いです。
ボラティリティとは、金融商品やFX通貨ペアの価格変動率(度合い)を意味します。
「ボラティリティーが大きい」という場合は、価格変動が大きいことを意味し、「ボラティリティーが小さい」という場合は、価格変動が小さいことを意味します。
ボラティリティは市場の流動性が大きく関係します。
流動性とは持っている商品をすぐに換金できるか、市場参加者の多さで売り手と買い手の多さを意味します。
例えば、米ドル円(USD/JPY)やユーロ米ドル(EUR/USD)のメジャー通貨ペアは市場参加者が多く、売り手も買い手も多数存在するのでボラティリティが低くなる傾向にあります。
一方、ボンド円(GBP/JPY)や新興国通貨ペアであるトルコリラ円(TRY/JPY)は、ユーロ米ドル(EUR/USD)のメジャー通貨と比べると流動性が低く、ボラティリティが高いです。
目次

  1. ボラティリティは利益の源泉

  2. 通貨ペアとボラティリティ

  3. 逆張りが可能となる値幅

  4. 曜日別のボラティリティ

ボラティリティは利益の源泉

ボラティリティは短期勢、FXトレーダーにとっては非常に重要な要素です。
特に値幅、値差を取るデイトレはボラティリティが利益の源となります。ボラティリティが大きいと一方方向に動くトレンドが発生しやすく利幅も多くなる傾向にあります。
一方、ボラティリティが高い商品はリスクが高いという考え方もあります。
リスクとは、「不確実性」という事に言い換えられます。
ボラティリティは価格変動率を意味しますが、価格変動率が大きいという事は価格の高低差が大きいということです。建てるポジションによって大きな利益にも、大きな損失にもつながり、その幅が大きくなるわけです。
トレンド方向に一方的に動けば、利益をあげることができますが、レンジや大きな値幅で価格は動かないという状態では不確実性が高い状態になります。
従い、ボラティリティが高い通貨ペアや商品は、リスク(不確実性)が高いと言えます。
しかし、ボラティリティが無ければFXやマーケットで利益を出すことはできません。
なぜなら、FX、株価は値上がり、値幅を狙ったトレードが前提である為です。つまり、値幅を狙うのであれば、自分のトレードに適切なボラティリティのある通貨ペア、商品を見つける事が大切です。

通貨ペアとボラティリティ

ここでは自分にあったボラティリティの通貨ペアを選べるように主要ペアと一日の値幅を記載します。
通貨ペアの一日の平均値幅 (2021年)
GBP/JPY 約 90Pips
AUD/JPY 約 85Pips
GBP/USD 約90~80Pips
NZD/USD 約90~80Pips
AUD/USD 約80~70Pips
USD/JPY 約50~70Pips
EUR/JPY 約70Pips
EUR/USD 約50~60Pips

主要通貨ペアではGBP/JPY が 約90Pips/日のボラティリティで、一番ボラティリティが高いといえます。
ボラティリティの高い通貨ペアでは値幅を取りやすくなりますが、同時に上下に振れるリスク高い傾向にありますので適切なストップロスでリスクを限定する必要があります。
私自身は一日の値幅が80pipsぐらいが理想的ですのでGBP/USD、NZD/USD、AUD/USD、USD/JPYをメインにトレードしています。

逆張りが可能となる値幅

一日の変動率を知る事で逆張りにも使える事があります。
例えば、AUD/USDで一日の平均値幅は80Pips程度です。仮にその日の値幅が80Pips程度の水準に達していればその付近が限界運動量である事が多いので、そろそろ天井であるという事を想定し、逆張りを狙うトレードも検討します。これはボラティリティが80Pips程度に収まるという前提で逆張りをする事になるので必ずストップをおいてエントリーする事が大切です。また、下落局面では売りはスピードも速く値幅が大きく振れる事も有りますので、上昇してきた所で売り方向のトレードを推奨します。

曜日別のボラティリティ

ドルストレート通貨ペアに限定して曜日別のボラティリティランキングをまとめました。
ボラティリティの高い曜日ランキング
一位:木曜日
二位:月曜日
三位:金曜日
四位:火曜日
五位:水曜日
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが
ボラティリティの一番高い日は木曜日です。これはFXのみならず株価指数、商品も含みます。
特に週間であまり動意付かないときは木曜日をきっかけに大きく動き出す事があります。
二位は月曜日ですが、これはほぼ三位の金曜日と同じぐらいのボラティリティです。
月曜日が動きやすい理由は、月曜日に窓上げでリスクオン、リスクオフが反映され大きな値動きとなることです。金曜日に関しては週末という事もあり、その週のポジションの巻き返しが発生して、大きく動くことがあります。
曜日別ボラティリティの傾向をまとめましたが
リスクオフで金曜日、月曜日連続で大幅な値幅を伴う下落をした場合は、続く火曜日もリスクオフになるというアノマリーがあります。


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