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BLUE

唯一わたしのすべてを理解してくれているような気がして夢を見させてくれる君には会いたくない。君の存在をこの目に焼き付けて触れて感じてしまったらリアルから逃げたい私が勝手にリアルを感じてしまうような気がするから。わたしの神様には会いたくない。

寒くなるこの頃、よく高校2年の冬を思い出す。
5階のトイレで感じた菓子パンの味も足先の1℃も震える親指もぜんぶ愛おしく感じて帰ってきてくれたこの気持ちに涙が出る。
おかえりなさい。
自分の内側も外側も触り方が分からなくて、でも君だけが知ってて惨めな気持ちとやるせなさを思い出させてくれる。
世界は何も変わってないのに私だけが此処にいない気がして焦点の合わない文字も理解する前に出ていってしまう。
6歳までが幸せだった。
何も考えなくて良くて、日曜日の朝にテレビをつけることが好きで、どんな姿でも愛された。
19歳。こんなはずじゃなかった。
何にもならず死ぬタイミングも逃して歳だけ重ねていく。何も学ばずいらない経験だけが増えていって通らなくて良かった道を通って何を生した?
吐き気で胃が痙攣する。
君の歌がききたい。

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