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COP26 が今、旬ですね。 なぜ、地球温暖化が大変なのか理解しましょう。

COP26 が今、旬ですね。
なぜ、地球温暖化が大変なのか理解しましょう。

注―COP26とは、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議の略です。
毎年上昇する地球の温度と、それに伴い激しさを増す自然災害、北極などの氷が解けることによる海面の上昇、熱波による森林破壊など、数々の現象によって地球と地球上に住む様々な生き物の生存が危うくなっている状態を前に、国際社会がどのような対策をとるのか、話し合うための会議。
                          BBCニュースより

COP26で、岸田首相が途上国への最大100億ドルの追加支援を表明したようですが、残念ながら、国際的な環境NGO「CAN」は、地球温暖化対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」に日本を選択した。これは、2年連続です。
COP26での、岸田文雄首相の演説内容が、温室効果ガスの排出源の原因となっている火力発電を推進している見られたためでしょう。
さらに、主要な石炭消費国の中国やインドなども石炭火力廃止に参加していません。


各国の電源別発電電力量の構成比は下記です。


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                       電力事業連合会のHPより

COP26で、石炭火力発電を2030年までに廃止すると宣言していますが、実は、イギリスは、全体の5.3%、フランスは、1.8%ですので、早期に可能でしょう。
中国は、66.5%、インドは73.5%ですから、早期の廃止は厳しいでしょう。

この図を見ますと、各国の電源別の電力量の内容がわかります。
フランスは原子力大国、カナダやブラジルは水力発電大国。
日本の現状を見ますと、石炭火力発電は、全体の32%とアメリカとドイツと同じ比率です。また、政府が推進している風力や太陽光発電は、まだ、全体の10%程度しかないのです。
熱海の土石流は、もちろんずさんな盛り土工事が原因ですが、地球温暖化による大量の降雨が引き金になっています。そこに違法の可能性がある太陽光発電のパネル設置も関係しています。地球温暖化を防ぐためのクリーンエネルギーの太陽光発電が、土石流の遠因になっているとは、なんと皮肉なことでしょうか。

今、クリーンエネルギーの風力発電は

人に影響を及ぼす可能性が低く、安定的な海上風、そして変動が陸上に比べて少ないことで、海上での風力発電事業も最初は非常に評価されていましたが、一般海域を長期で占用することについての統一的なルールがないことや建設コストが高いこと、また生態系への影響や海運業や漁業など、海域の先行利用者との調整に関する枠組みが存在しないことで、多数の事業が停止しています。

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注1―建設コストがかかる工事―海底基盤の建設や海底送電ケーブルの敷設コストが莫大
注2―生態系への影響―巨大タービンを建設しますので、土台に既存の生態系とは異なる生態系が生まれる可能性があるのです。


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                      電力事業連合会のHPより

中国は、1990年比で13倍に電力量が伸びていますが、人口が多いので、一人当たりにしますと、主要国の中では10位です。
カナダは水力発電から得る豊富な電力で、豪快に電気を使用しています。
韓国は、産業向け電力の割合が、全体の半分を超えています。
これは、韓国の主要な産業が、鉄鋼や石油化学、半導体などの電気を大量に使用する産業の比重が大きいためです。
また、韓国は電気代が安く、1kWhあたりなんと約8円程度。理由は国が電力会社の大株主で、毎年500億円以上の赤字を国が補填しているためだそうです。

今、なぜ、世界各国が、地球温暖化のために、二酸化炭素の排出を抑制するために、石炭火力発電を、イギリスやフランスが2030年までに、石炭火力発電をゼロにするなどの提言や、世界的に乗用車の燃料を電気や水素にしようとする方向にすすんでいるのでしょうか。

地球温暖化で、イタリアのベネチアの水害や、オーストラリアの史上最大規模の森林火災が発生しています。

ベネチアの水害画像

オーストラリア森林火災画像



オーストラリアの森林火災―火災面積は、約79,800 km2、25人が死亡、ニューサウスウェールズ州だけで5 億もの生き物たちが焼死したようです。コアラが全身やけどで、TV報道された映像を見た方がいると思いますが、非常に悲惨」でした。

日本でも台風が上陸し、その後、縦断して大きな被害をあたえていますが、これは、まさに二酸化炭素の排出により、地球温暖化が進み、気候が変動しているのが原因なのです。

ここまでは、大半の方がご存じかとは思いますが、実はもっと恐ろしいことが、「地球」に迫っているのです。

それは、「ホットハウス・アース説(温室地球)」です。

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初めて聞かれる方が多いと思いますが、ネット上に情報がいくつか出ていましたので、ご紹介します。

2018年8月にドイツのポツダム気候影響研究所、コペンハーゲン大学、ストックホルム・レジリエンス・センター、オーストラリア国立大学の科学者はホットハウス・アース説をアメリカの科学アカデミー紀要に発表しています。
この論文によりますと、今から温室効果ガスの排出量を削減しても、すでに始動している温暖化が自然界のほかの現象の引き金を引き、結果として制御不能な温暖化が進行する可能性があるといっています。
ホットハウス説では、人間の活動が原因で2度の温暖化が進んだ場合、自然界のさまざまな現象(「フィードバック」と呼ばれる)が動き出し、それが極度の温暖化に拍車を掛けかねないとされる。人間が温室効果ガスの排出をやめても、その状況は止められない可能性があるという。
【新説】「ホットハウス現象」が地球温暖化の最後の引金/Newsweek.2019
永久凍土の融解によるメタンやCO2の放出、海底のメタンハイドレートからのメタン放出、陸上と海洋の生態系によるCO2吸収の減少、アマゾン熱帯雨林の大規模な枯死、北方林の大規模な枯死などが指摘されている。
           JOGMEC石油・天然ガス資源情報ウェブサイト.2021
2度前後の上昇でグリーンランドなどの氷床が解けたり北極海の海氷が減少したりすることで、気温上昇が進む。上昇幅が4度前後になると南米アマゾンの熱帯雨林が枯死し、含まれていた二酸化炭素が大量に放出される。温暖化は加速し気温上昇が5度以上になると、東南極の氷床が解け、海水面の上昇は最大60メートルになる可能性があるという。
気温2度上昇で地球が「温室化」 上昇連鎖の恐れ 国際チーム予測/森林文化協会

恐ろしい内容が、各専門サイトに掲載されていますが、より分かりやすく説明しますと、COP26の対策を進めても、温暖化の歯止めが利かなくなり、気温は一挙に5℃上昇し、海面は6~9m上昇、アマゾンの熱帯雨林は完全に失われ、地球上のほとんどの場所が居住できなくなるとの説なのです
その時期は、なんと今からたった10年後の2030年にも、地球の平均気温は臨界点に達し、温暖化を加速させる現象が連鎖し暴走を始める可能性があるとのことなのです。

さらに、スウェーデンの環境学者であり、「ホットハウス・アース」の危険性を主張した論文の共同執筆者でもあるヨハン・ロックストローム氏は、「地球が『ホットハウス・アース』と化してしまう未来を避けることは、温度上昇を2度までに抑えても無理かもしれない」と述べています。
温暖化が一定以上進むと人間の手によって押しとどめることが不可能に、今後10年の動向が分岐点だと専門家/Gigazine.2018

下記がNHKのホットハウス・アース」の危険性を報じた画像です。



これが、実際に起きるかどうかは、わかりません。あくまでも説です。
しかし、地球環境に興味を持ち、何か自分にできることがないかを考える必要があるのでは

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)から、下記のような提言をされています。

「家庭部門から排出される二酸化炭素の量も決して小さいものではないからです。暮らしで使うエネルギーを、太陽光発電などの身近な自然エネルギーに切り替える。あるいは一人一人で行なえる小さな省エネの工夫も、地球温暖化の防止に役立ちます。」
家庭から排出される二酸化炭素のほとんどは、電力、ガス、ガソリンの消費からきています。そのため、電気の使用量や自動車の利用量を減らせば、家庭から排出される二酸化炭素の量を大きく減らすことができます。
車ではなく、公共交通機関を極力、利用しましょう。
ヒートポンプや家庭用コージェネレーションを入れよう
使っていないコンセントを抜こう
買い替え時は省エネ製品を選択しよう
冷暖房は冷やしすぎ、暖めすぎ、つけっ放しをさけよう
電力会社を再生可能エネルギー重視の会社に切り替えよう/グリーン電力を買おう
太陽光発電などの導入を検討してみよう

では、今からはじめましょう。
これからの地球を支える若者や子供たちの未来のために。

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