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もう一度作り直した車両

E233系0番台の「青661」6両編成です。

2007年(平成19年)11月に神戸市の川崎重工(現川崎車両)神戸工場で製造されて、青梅線・五日市線向けに201系の置換えとして投入されました。

で、走り始めて1年も経たない2008年(平成20年)の9月、青梅線は東青梅駅西側の踏切で冒進してきたダンプカーと青梅方から東青梅駅に向かっていた立川行き各駅停車と衝突する事故があり、側面でダンプと衝突する格好になった旧青661編成のうち5両が損傷する事態になりました。

事故が起きた踏切は一般車でも通りづらいのですが、そこをダンプが通ってしまったのです。

なぜダンプが通るのかの言うと、市内北部に採石場があり、そこへ向かうダンプの経路が東青梅駅付近を通るようになっているからなのです。

しかもその踏切のすぐ先には交差点があり、ダンプの運転手が交差点の信号に気を取られて手前に当たる踏切に気づかなかった・・・のでしょうが、そんなに分かりづらい踏切でもないんですけどね。

事故時の映像も何かで見ましたが驚きました。

この影響で河辺~青梅間で終電まで運転見合わせとなり、河辺駅周辺は迎えのクルマで混み合っていたそうです。

この編成は現場から一旦河辺駅の留置線に運ばれて応急措置を受けてから、武蔵小金井の車庫に回送されましたが、結局その5両は修理不能という判断が下って廃車となりました。

聴くところでは武蔵小金井の車庫から東京車両センター、即ち大井の工場へ回送され解体されたそうですが。

で、事故に遭った5両分を改めて作り直すことになり、それを川崎重工の代わりに、当時はJR東日本の持ち分だった新津車両製作所(現在の総合車両製作所新津事業所)で2009年(平成21年)に製造されて、被害を免れた6号車を新津に運んで組成し直して改めて営業運転に戻しました。

ですので、マニア的には川重製と新津製(厳密には旧東急車輌製)の細かい違いが一目瞭然に分かる編成になったのです。

そして、製造メーカーが2つ銘板(といってもシールですが)に刻まれるレアな車両にもなったのです。

現在も青梅線と五日市線の線内運用に入って日々走り回っています。

その事故の後からダンプの経路の運用が変わったのかは知りませんが、ダンプカーは原則東青梅駅西側の踏切を通らず駅東側の踏切を通るようになっているようです。

ま、やらかしたダンプの運転手も個人事業主でしょうから、JR東日本からそこそこな金額の請求書が送られてきた挙げ句に、運転免許は取り消しになり、さらに刑法犯になってどこかの刑務所なり拘置所で過ごしたことでしょうね。

そうなると前科一犯というスティグマも付けられたうえで。

話がそれますが、ダンプカーで言うと私が知る限り人身事故を2件知っています。

一つは八王子市内の秋川街道と美山通りが交差する上川橋交差点、もう一つはうちの近所のスーパーとドラッグストアが向かい合わせにある地点。

詳細はここでは記しませんが。

私自身、未だにダンプカーを視ると走る凶器にしか見えず、怖さを拭えません。

ダンプもそうですが、トラック全般が総じて運転が雑ですし。

私の場合、信号で停止したときに前にダンプや大型トラックが居たらそれら1台分は意図的に空けています。

いわゆる眼前に立ちはだかる壁みたいなものですし、ああいうのにビタづけする乗用車のドライバーの気が知れませんので。








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