見出し画像

子どもの頃

写真の本は、右の絵本「おおきなきがほしい」は佐藤さとるさん、左の二冊は最近のもの、有川浩さんのものです。子どものころ大好きだったコロボックルシリーズ、本は実家に置いたまま、ずっと忘れていました。

最近知り合った友人が、「こびと、僕もみましたよ」と言ったことから、有川さん作があると知り、絵本まで出してきて眺めているわけです。コロボックルのお話が凄く面白かったし、村上勉さんの挿絵が、それはそれは好きで、将来イラストレーターとか絵本作家になりたいと思ったくらいです。

その頃、よく読んでしたのが、月刊誌「詩とメルヘン」です。これはやなせたかしさんが編集していたもので、ステキな絵、物語、詩などが鏤められた当時の私には夢の世界に思えたのでしょう。

この雑誌の中のやなせさんの絵は、およそアンパンマンとはかけ離れていて例えば、見開きいっぱいに大きな砂漠のような荒野のような背景。時には青の世界、赤の世界、黄色だったり…。そして右下に小さな男の子の後ろ姿が描かれていました。この男の子が何を感じ考えているのか?毎回考えるのが好きで、いえ、好きではなかった、何て言うか無視できない存在でした。

その後、高校生になって私は、短編マンガと短編童話を1作ずつ書き残しました。マンガの方は、小さな女の子が冬の町中を彷徨い歩き、歩き疲れて最後は、壁に寄りかかって眠って終る(冬穂の始まりです)。童話は「操り人形の思い出ばなし」って題名で、小学生の男の子と操り人形のこころの交流が書かれています。最後は、「結局生きているってことは一人ってことなんだ」って結末だった。これが高校生の私。う〜ん、ちょっと暗いかな (笑)

絵本描く人になりたいと思って都会に出て行ったけど、あれは「憧れ」だったんだね。「○○さんのようになりたい」は、ただの憧れ、そうなりたくて努力してみても、その人にはなれない。自分固有の大人像っていうのが無かった、そのうち自分が嫌いになって消えたくなって…。

大人は子どもたちに、「将来何になりたいの?」って、よく尋ねますよね。「お医者さん、パン屋さん、運転手…」なんて言ってるのを聞いて、安心するのかな。そこで「泥棒になりたい」とか、「パチプロ」って言ったら、どうリアクションするのでしょう。それでも夢がないよりいいのかな…。最近はユーチューバーってのがはやりなのかな。

今、自分の裡を見つめると、いたぞ、あの頃のボッチが結構好きな暗めの私。あんなに嫌いだった自分なのに、見つけてホッとしてる。これからこの私と仲良く対話して共に「生きる」を愉しみたいと思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?