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なくしたものは、ものではなかった…

思い出してしまいました。実はあたくし、以前首都圏に住んでいました頃、まだ息子を抱っこ帯で運びながらお出掛けしていました。ある日、山手線に乗って、最寄り駅五反田で降りたちました。電車が走りだし、ふ〜無事通過と思いきや、何か足りない…、おおお、デイバック、デイバックがない!吊り棚の上に載せて…あ、遅し。紛失物の問合せ、しましたが、結局出てこなく、愕然としました。

中身は、買った新品の「ディスクマン」、結婚祝いに親せきのおばちゃんから貰った絶対自分では買わない有名ブランドの皮の長財布。ここまでのものは前座でして、メインイベントは、「息子の母子健康手帳」。

初めての子どもだったので、丁寧にきれいに書き綴っていた母子手帳が…、

「お願い、何でもしますあげます、帰ってきてください」と自分の不注意さが悲しくて悲しくて…。暫くぶつぶつ言ってました。しかたないと諦めて、再発行の手続きを経て、新しい手帳を手にしました。中を開けて書き込もうとして、はっ、記録のバックアップはないのだから、書けやしない!ひぇ〜ノックダウン。

その息子も、髭をはやせる歳にまで、成長致しましたから、まっ、いいんだけどね(^^: 臍綱とかビデオ撮影データとか、五月人形とか七五三の何とかとか、全部保存している方がいると聞きます。「私は何も残してやれなかった、ごめん息子」と言ってみると、「いいよ。お母さん普通じゃないから…、しかたないじゃん」と笑われました。ほっとしたような、むかっとしたような複雑な気持ちになりました。(^^:

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