春の女神 微笑む心 足取り軽く、、、
2年ぶりのギフチョウ、
昨年は雨風に打たれてカタクリの谷への下りで、滑って転んで、ギフチョウにも、もちろん会えずだった。
自然界は巡っていながら少しずつ変化しているし、ご縁がないと会えないものだという神妙な思いもあり、今年こそは!という意気込みはなかった。
意気込んで行って会えなかった時の脱力感への牽制なんだろうな。(^^;
毎年恒例のお山の頂上に着くと、既に三脚を立ててかなりの望遠レンズをセットして、見事に咲いているミツバツツジに焦点を当てて待っている人がいた。狭い山頂なので何となく気まずくなって、話かけた。
「飛びました?」
「まだ、昨日は数頭飛んでいたよ。」
話ていると、ひらりと二種の蝶が目の前を過ぎていった。ヒオドシチョウとギフチョウだった。地面に止まった瞬間、私とその人も止まった。
すぐにまたどこかへ飛んでいってしまった。仕方ない、カタクリを見に行こうかどうしようか、少し腰が引けていたところへ、高齢のハイカーに誘われて、一緒に谷へ下りた。
ミヤマシキミがきれいに咲いていた。
さらに下ると、スミレサイシンがあるよ、と教えられて、、、
スミレは小さくて静かな花だけど、レンズ越しに眺めるとそこには何かしらのストーリーが浮かんでくる花だなって思う。
カタクリの谷底は、何とか生きて咲けたよって感じの株があちこちに点在していた。光に透けた天然の薄ピンクに魅せられてシャッターを切ってみる。
谷から這い上がって、山頂に戻ってみると賑ってた人たちの姿はなかった。ベンチに座っておにぎりを出すと、ひらりと二頭、ミツバツツジに停まった。
あっという間の出来事だった。この後も飛来したけれど、地面以外に止まらなかった。
帰路に着く。朝の重たかった気持ちがスッキリと軽くなっていた。
久々のプチ登山、膝が笑った。けど私の心も微笑んだ。