見出し画像

演歌靴を買う話〜自分の足との向き合い方〜

術前に医師が「多分大丈夫だと思いますけどね」が、大丈夫じゃなかった。癌だった。全然大丈夫やない。

それでは買いますMaison Margiela TABI 2足


さて、遺伝もあるけど産まれた時から色々と大きめサイズ。
育ちきった今、身長171cm体重は肥満
手はもちろん(軍手がぴったりサイズ)足のサイズはIT40〜41。
愛用靴ブランドはRepettoと GIANVITO ROSSIにMaison Margiela

国内ブランドの靴を買うことがないので、日本サイズは不明🤪サイズを伝えても作りが無く断られることに疲れを感じるので、国内ブランドはもう数年買っていない。

が、見るのは好き。諸々割愛するが、そう靴が好きなのである。

好きなのに入らない。

いつの日か、ランプの精を捕獲した際には

蓄膿症を完治&再発しない健康な鼻にチェンジ
ほんやくコンニャク 醤油味1ダース
足のサイズを24.0へ変更

中学生の頃から変わらぬこの3つをお願いする予定であるが、ランプの精は一向に見つからないままである。

見つからないので、自力でどうにかするしか無いのだけれど、育ちきった足の骨だけはどうにもならない。

話を戻して、今でこそ国内ブランドも25cm以上の作りがチラホラあるが、アラフォーの私が学生の頃は市場に出回っているの女性サイズは24.5cm迄が殆どだった。

モデルサイズ専門店もあるがけれど、九州の片田舎にそんな気の利いた店はない。

小6の時点で24.5cmだったのが、最終的には26.3cm(日本表記をいま調べた)まで大きくなるのだから選択肢は必然と狭くなるのである。
というか、スニーカーしか無かったけど体育の授業以外頑なに履かなかった。

似合わなかったしダサく感じていた(コレは後の顔タイプ骨格診断で答えがわかる)

中学生の時に奇跡的に入ったiiMKのバレエシューズを買ってもらい大学を卒業するまでずっと大事に履いていた。終盤ではサイズアウトして靴の中で指が丸まってたけど無理やり履いてた。(お陰で今も足の指は豆の跡が残っている)

働きだしてからは小銭を貯めては海外へ靴を買いに行っていたのだけれど、この数年はコロナ禍もあり海外へ行けていない。

そんなときに読んだあきやさんの靴の話。メンズサイズは目から鱗だった。
そうと決まればで早速メンズコーナーを見るがピンとこない。都内と地元では品揃えが違うのは分かる。

素敵なのも沢山あったが、ピンとこない。手に取ることも無かった。

なぜ?400足は履いていないけれど、丸1年靴探しに費やした。どれもこれもピンとこない。悩みに悩んで出た答えが「ヒールが好き👠」だった。それも3〜8cmのヒール。

もうどうにもならない。

入らないのに、サイズがないのに女性靴のヒールのフォルムが好き!を手放せないのである。というか、それが私の中の靴選びの1番大切な条件諦で、諦めて次に行きましょう!がどうしても出来ないところである。

スニーカーの何がそんなに引っかかるのか考えてみる🤔

スニーカーが嫌いなのはデザイン云々よりも、サイズ的に「メンズのスニーカーしかありません」と言われ続けてきた反動だろう。

お友達と買い物に行ったとき、周りがデザインで好きな靴を選べる中、私は選びも出来なかった。「入るのがあって良いな」と眺めているだけだった。

気がついた。これはコンプレックスというより、ここまでくるとトラウマだ。過去に店員に言われた言葉や苦い思い出が残っているんだ。

言われて不快に思った言葉はたとえ真実でも、いつまでも心に残るものである。

だから小銭をせっせと貯めて海外へ行き、サイズの制限も無い場所で思う存分試着をし、心ときめく靴を買っていたんだ。

靴選びにおいて一番重視するところと、日本国内で流通する足のサイズが合っていないのである。
詰まる所、お金(これは有限)、時間、買う場所全てが自由になったいまでさえ、皆が好きなデザインを履いてオシャレを楽しんでいる中、足が大きい故靴が入らなくて悲しくて悲しくてしょうがなかった中学生の時から何も変わっていない、というか、コロナ禍で逆戻りしたのである。


メーカーさん、なぜサイズを限定して輸入するのですかね?

製造されているなら全サイズ輸入してほしいものである。

洋服もだけれど、靴も試着しなければかなり危険で出来ることなら試着して買いたい。が、現状海外通販で買うしかない私は返品交換にかかる労力を考えるとサイズが微妙でも履いてしまう。

何処かでうまいことドキドキ通販生活から見切りをつけたいのだけど、未だ解決策はみつからず。

今の世の中、ステキなスニーカーは沢山あるのに好きになれないなんて。

いつまでも昔言われた事を大事に抱えて愚痴っていたくない。
思っていても切り離すのは容易なことではないですね。

自分の好みに雁字搦めにならず、軽やかに生きたいものである。

で、冒頭に戻る。
曰く「癌だけど僕たちは癌とは思ってないです。まぁ、ネットとかでも色々出てるんで見てみてください」と、医師にいわれた訳の分からない癌だった。

その後の事はあまり覚えていない。

言われたとおりネットでどんな病気かを調べ、気がついたら病状説明書を片手に、病院の会計窓口の椅子に座りMaison Margielaの公式で靴を買っていた。
(直後に当日の診察料と入院手術費用の請求が一括支払いがあるのにも関わらず)

素敵だな〜🥰良いな〜🥰入んないけど😮‍💨

店頭で店員さんが履いてあまりに素敵で一目惚れした足袋ブーツと、メンズサイズを試着したサンダル?なのかローファーなのか(メンズの39を試着、縦は足りず幅が大きすぎたのでレディースの41でサイズは大丈夫そう)目を付けていたお気に入りの2足をなんの躊躇もなく買った。

グッバイ貯金💸💸💸

なんだかもう、色々と我慢ならなかった。

このコロナ禍で我慢を強いられてきたのは私だけではない。
それでも色々なものを飲み込んできた日々。
そんな中で発覚した胸の腫瘍。

病名を告知された時は流石に驚いた。

やってられなかった。

散財した理由にはならないけれど、出かけるたびに気持ちの上がる物を増やした。

行きたくない病院へ向かうため、両親、夫、お友達とまたお出かけを、外に出るための靴を買った。

書いてて思い出した、靴は自己評価だ。去年末からのバタバタをなんとか乗り切れた過去の私へ今の私からのプレゼントにする🎁

※これを見ているリアルのお友達へ、素敵なのを履いていくので次に会った時は靴をたくさん褒めて下さい🤗

人生を全力で楽しむためにお気に入りを増やした(ついでに大規模断捨離をして、洋服、靴、鞄を売り軍資金も増やした)

自分の貯金は減ったけど、出かける度にテンションが上がる物が増えたのだからこれはこれでOK。がん保険もおりたしね。

これにて私の、靴に対する問わず語りは終わり

現在、購入品を公開するか検討中…🤔