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メルティとくまの贈りもの

チョコレートが好きです。

どの時期でも美味しそうなチョコレートがあれば買ってしまうほどには好きです。カシューナッツ、ベリー、ガナッシュは永遠に食べれる。いや、流石に永遠は無理かもしれない。

バレンタインデーの季節は、いつもお目に掛かることの出来ないチョコレートとの出会いもあって楽しいんですよね~。苺も美味しい時期なので、色合いも街並みもとにかくかわいい。ディスプレイを眺めるだけでもにこにこしちゃいます。

去年のバレンタインデーイラストについて語っていくよ

フォロワー様からいただいた絵文字から、連想してキャラデザした子です。

テーマは〈秘めた想い〉〈チョコレートカラー〉

メルティというこの女の子はとても内気な少女で、幼なじみである男の子にしかあまり心を開いていません。いつもぬいぐるみをぎゅっと抱きしめることによって、ほかの人とも話すことができます。それほどまでに彼女にとって、ぬいぐるみというものはとても大切なたからものであり、友だちなのです。

🍫🧸👑

メルティは幼なじみである彼と一緒に街を歩いている時、ある雑貨屋さんで売られているひとつのくまのぬいぐるみに目を奪われます。いつもは遅くても必ず彼のあとを付いてくるメルティの反応に、少年も足を止めます。

「そのぬいぐるみが気になるのかい?」
「……!」

頬を赤らめながら、目をぐるぐるとさせつつも、メルティはしっかりと頭を頷かせます。そんな彼女の様子を見て、少年は

「メルティ、誕生日が近いだろう? 誕生日プレゼントとしてあのくまさん、買ってあげようか?」
「えっ……? い、良いの……?」
「うん。元々、あとでこのチョコもあげようと思っていたんだ。バレンタインデーが近いからね」

そして数分後。お店から出た彼はすぐに持ち歩きたいという彼女の気持ちを考慮し、王冠のついたくまさんの手に手作りのオレンジピールのチョコを添えて彼女にプレゼントしました。プレゼントを受け取ると、メルティはふにゃっと優しい笑顔を綻ばせ、

「ありがとう。大切にするね」
「うん」

そしてふたりは、いつものように、でも少しだけ心を躍らせながら家に帰っていくのでした。でも、少年は知りません。なぜ、こんなにも彼女がくまのぬいぐるみを気に入ったのかということを。そんな一人の少女の、甘い想いを少年は知らない。

『きみに似ている瞳と毛並みの色のこのくまさんに惹かれた、だなんて言えないな……。でも、嬉しい。ずっと大切に、大切にしよう』

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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