子どもの「いじめ」のことを考えるのは、もうやめてしまおう
毎年10月に発表される,文部科学省の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」の令和4年度版によれば,当該年度中に小学校・中学校・高等学校等で認知したいじめは,過去最多の68万1948件に上った。また,身体的被害や長期欠席などが生じたいわゆる「重大事態」は217件増の923件と過去最多だった。
私は,これまでの経緯を踏まえれば,この件数の増加はよい傾向であるとも思っている。なぜなら,これは「認知」件数であって,いじめとして認知して顕在化させることがで