【辛口】剣が君 総評【ネタバレなし】
とにかく良くも悪くもボリューミーな作品。
長いのに糖度が低くて恋愛している感は薄く、途中まだ終わらないのか……とストレスを感じてしまうこともありました。ちなみに、ミチルは全員攻略するのに95時間かかりました。
【キャラクター】
ヒロインが好きになれなかった。悪い意味でいい子ちゃんというか、終始しつこいくらいに遠慮と他人の心配ばかりしているかと思えば、変なところで気が強かったり頑固だったり。残念ながらミチルには合いませんでした。攻略対象の男性たちは全体的にクセが少なく、常識人が多い無難なキャラ付けで人を選ばないと思います。でもそれが物足りないという人もいるかも。ミチルは特に推しができませんでした(嫌いとかではなく、みんな同じくらい好きという感じ)。
【シナリオ】
シナリオはキャラによって完成度にばらつきがある感じがしました。全体的にシリアスで重く、バッドエンドに力が入っている印象。個人的に全ルートに差し込まれる、忠長の反魂呪の話は必要あったのか?とずっと思っていました。同じ話を何度も見せられるのが苦痛だった(24回見せられます)。そこら辺を削ればもう少し短くまとめられたのでは?と思います。
【イラスト】
ミチルはキャラデザと絵のタッチに惹かれて、このゲームの購入を決めました。さっぱりしていて、良い意味で乙女ゲームっぽくないというか、透明感があっていいですよね。スチルの画力はまだ洗練されていない感じもしますが、他の作品にはない独特の魅力を感じます。
【音楽】
BGMは普通って感じなのですが、歌入りのテーマ曲やキャラソンが最高。クリア後に聴くと、ああ良いゲームだったなぁとしんみりしてしまいます。ミチルは九十九丸と螢の歌う「軌跡」と女性ボーカルの「永遠に、ひとつ」が特に好き。
以上、かなり辛口な感想になってしまったのですが(ごめん)決してつまらなかったとか悪い作品というわけではないし、総合的に「手堅い」乙女ゲームだと思います(ボリュームがありすぎるので気軽にオススメできないのがもったいない)。
ミチルは「剣が君」に出会えてよかったと思います。
クリア後に、切ないけど爽やかな余韻の残る作品です。
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