ゆらめくインク 夕

セーラー万年筆から発売されているゆらめくインクの夕というインクの紹介をします。

夕は、ゆらめくインクというシリーズで発売されたインクの1つです。濃淡や滲みなどに違う色が垣間見えたり、時間の経過や書く紙によっても色彩が変化していったりとインクの揺らぎを楽しめます。

「夕-SEKI-」という名前のこのインクは日が暮れて三日月が見える時間をイメージしているそうです。灰色みのある淡い赤の中に緑色が垣間見えるインクだと言われています。

夕×トモエリバー/クリーム

トモエリバーに書いたもの

トモエリバーはにじみやかすれが起きにくいという特徴を持ち、しっかりとした書き心地をしています。今回はクリーム色の用紙を使用しました。

文字はプロシオンの中字Mとガラスペンで書きました。

くすみのある青みピンクのベースに所々緑色がにじむように現れています。

インクが濃く溜まった部分が緑色になるというわけではなく、不規則に緑色が出ています。

夕×iroful/イロフル

イロフルに書いたもの

iroful/イロフルという紙はインクの色・濃淡をくっきり鮮やかに表現できる特徴を持ち、しっとりとした書き心地をしています。

こちらもプロシオンの中字Mとガラスペンで書いています。

この紙に書くとくすみが強く出ます。ほぼ灰色です。赤みのある灰色の周りを縁取るように暗い緑色が現れました。

夕×グラフィーロ・ペーパー

グラフィーロに書いたもの

グラフィーロ・ペーパーは「ぬらぬら書く」をコンセプトに作られた紙で、明瞭な文字の輪郭とぬらりとした書き心地を両立させています。

こちらもプロシオンの中字Mとガラスペンで書きました。

この紙を使うと緑が出やすいと感じました。くすみのある淡い赤色と明るい緑色がせめぎ合うように現れます。1文字の中で起こる色の変化が激しいです。

夕×MEETS TAKEGAMI A4 PAPER

竹紙に書いたもの

MEETS TAKEGAMI A4 PAPERは100%国産の竹で作られたサスティナブルな紙です。一般的な紙と比べて表面にわずかな凹凸があり、個性的な書き味をしています。

こちらの文字もプロシオンの中字Mとガラスペンで書いています。

他の紙に書いた文字と比べると暗く発色しました。淡くくすんだ茶色のインクのように見えます。

近くで文字を見るとわずかに緑色が出ていますが、色の揺らぎがあまり起こりません。

どことなくアンティーク感のある色合いになりました。

夕×ぬりたくり絵

ぬりたくり絵に塗ったもの

ぬりたくり絵にインクを塗りました。

ぬりたくり絵は一見すると真っ白な紙ですが、その紙には水を弾くインクで印刷された図案が印刷されており、上から水性の万年筆インクを塗りたくることで絵や文字が浮かび上がります。

繊細な幾何学模様を描くことで有名なたまづきさんがデザインしたカードを使用しました。

色の濃い部分と薄い部分を楽しみたかったのでかなりラフにインクを塗りました。

薔薇色とミントグリーンがオーロラのように現れています。少しくすみのある色ではあるのですが、他の紙に書いた文字と比べるとかなり鮮やかな発色です。

くっきりと色が変化する様を楽しみたい場合はぬりたくり絵を使用するのが適していると思います。

まとめ：夕は色の揺らぎを楽しむくすみカラー

使用する紙によって色が変化するので色々な紙に書いてみたくなるインクです。

赤みのある落ち着いたくすみカラーがベースですが、ちらちらと現れる明るい緑色が気分をわくわくさせてくれます。

機会がありましたらぜひ試してみてください。