成宮由愛と学ぶ！ヘルゴルフ作問基礎【②ヘルゴルフの基本の作り方を知ろう】

みなさんこんにちは、ふーなんとかさん(@fuwa_lica_chan)です。

前回の講義では、ヘルゴルフを作る前に「ヘルゴルフの解き方」を学びました。今回からはいよいよ実際に問題を作っていきますよ！

やっぱり緊張してしまうみたいですね。それじゃあ、前回の講義のおさらいをしましょう。
由愛ちゃん、ヘルゴルフを解くときのコツは何でしたか？

そうですね。由愛ちゃん、実はそれさえ覚えていれば問題作りができてしまうんですよ！

実際に作ってみればわかりますよ。さあ、やってみましょう！

パズルを作る方法を知ろう

さて、今からヘルゴルフ作りを始めるのですが…ヘルゴルフ(というよりパズル全般)の作り方は大きく分けて3つあります。

1. マス目のある紙を用意して、手書きで作る。
2. 表計算ソフトを使って作る。
3. パズル作成支援ツールを使って作る。

どのやり方でもいいのですが、今回は3つめの作り方でいきましょう。

難しそうなのは名前だけですよ。要するに、パズルを簡単な操作で作ることができる道具のことです。
パズル作成支援ツールにもいろいろあるのですが、今回は「ぱずぷれv3(以下、ぱずぷれ)」というツールを使います。
「ぱずぷれ」とは連続発破氏が製作したWebアプリで、たくさんの種類のパズルを作ったり、作ったパズルで実際に遊んだりすることができる便利なツールです。
利用にあたって会員登録などは不要で、誰でも今すぐ使うことができます。

では早速、まずはぱずぷれにアクセスしてみましょう。パソコンだけでなく、タブレットやスマートフォンでも利用可能ですよ。
(ぱずぷれv3 http://pzv.jp)

ぱずぷれを開いたら「定食パズル」という場所を押しましょう。

いえいえ。定食パズルというのは、『パズル通信ニコリ』というパズル雑誌でレギュラー掲載されているパズルのことです。
定食パズルを選ぶと…はい、ヘルゴルフがいますね。

そうなんです。ヘルゴルフは「プロゴルファー○」という名前で2013年に初登場した、あるかり工場長氏の考案によるパズルです。登場後にグングンと人気が高まっていき、その後定食化を果たしました。

さて、さっき見つけたヘルゴルフの文字を押してみましょう。すると…

空っぽの盤面と、文字がいろいろ出てきました。これがヘルゴルフを作成する画面です。
何も書かれていないこの盤面に記号を付け足して、ヘルゴルフの問題を作るのです。

なるほど、そんな見方もできますね。それでは一緒に、初めてのヘルゴルフを描いていきましょう！

ぱずぷれの使い方を知ろう

今、盤面は縦10マス×横10マスというサイズになっていますね。標準的なサイズではあるのですが、今回は初めての問題作りなので、もう少し小さめのサイズにしましょう。
ファイル→新規作成を選んで…

「よこ」「たて」に7を入力して、新規作成を押しましょう。

すると、縦7マス×横7マスの盤面が出てきました。今回はこの盤面を使ってヘルゴルフを作っていきましょう。

由愛ちゃん、どのマスでもいいので試しに何回か押してみてください。

せっかくなので、同じ場所をもっと押してみましょう。どうなるでしょうか？

うまく操作できましたね。このようにマスを選んで何回か押すことで、ヘルゴルフに登場する物体を配置することができます。
間違って配置してしまった場合は、パソコンなら右クリックで逆順の操作ができます。また、上にある入力モードを「消去」にすれば、押したマスの内容を消すこともできます。うっかり「消去」にしたままマスをあれこれいじらないように、注意してくださいね！

いい質問ですね。由愛ちゃん、ヘルゴルフに詳しくなりましたね。

池(ウォーターハザード)は、パソコンなら何も無いマスを右クリックすることで配置できます。もう一度押せば元に戻りますよ。
パソコン以外の場合は、入力モードを「ウォーターハザード」にしてからマスを押しましょう。

せっかくなので、解答モードの操作方法も軽く触れておきましょう。モードを「解答モード」にして…あ、1つ伝えるのを忘れていました。
ここに「動かしたように描画を行う」とあるのですが、このチェックは外しておいてください。

詳しい説明は省きますが、1つめの理由はこの講義で使う画像と見た目を同じにするため。そして2つめの理由が、この設定をしておかないと非常に作りづらい&解きづらい問題があるからです。

さて問題を解くときは、パソコンなら盤面でドラッグ、スマートフォン・タブレットの場合は盤面を直接なぞれば線を引くことができます。
ボールから線を引けば移動距離のルールに従って矢印が作られるので、正しく移動できているかがすぐわかりますよ。

よく気付きましたね。作るときも解くときも、うっかり灰色の矢印を作らないように気をつけましょう。

最後に、盤面の下にあるボタンの説明をしましょう。いろんなボタンがありますが、この中でよく使うのは「チェック」「戻」「進」「解答消去」です。他はヘルゴルフではあまり使いません。

「チェック」は、現在の解答がルール上正しいかどうかチェックするボタンです。間違っている場合はどこがおかしいかを教えてくれるので、作成中もこまめに押すといいかもしれません。
「戻」「進」は、操作を元に戻す・やり直す、いわゆるアンドゥ&リドゥ機能です。押しっぱなしにすれば一気に操作を戻すことができますよ。
「解答消去」は、今まで描いた解答をクリアするボタンです。作った問題を、一度自分で解いてみたいときに重宝します。

初めてのヘルゴルフを作ろう

お待たせしました。ぱずぷれの操作方法が大体分かったところで、ヘルゴルフ作りを始めましょう。
とても大事なことを言うと、ヘルゴルフ…というよりほとんどのパズルは「解くように作る」のが基本なんです。

そうです。これは実際にやってみた方がわかりやすいので…由愛ちゃん、どこでもいいのでボールを置いてみてください。

はい、OKです。由愛ちゃん、今置いたボールはどう動かすことができますか？

そうですね、このままではボールを動かすことができません。困りました。

だったら、動かしかたを1つだけにしてしまえばいいのです。

じゃあ、例えばここに池を置いたらどうでしょうか？

そうですね！ 左に進むと、今置いた池に入ってしまいます。
こんなふうに、初めはどう進むかわからないボールでも、自分で何か配置することで動かしかたを1つに決めてしまえば良いのです！ ということで、ボールを動かしてしまいましょう。

いいですね。さて、このボールはいずれホール(Hのマス)に入れる必要がありますね。

そうなんです。ですが、Hのマスをどこに置くかは作り手の自由です！ 例えばこんなふうに、今ボールを動かした先にさっそくHのマスを用意するのもアリですね。

そうですね。次は4マスの移動なので、ここからさらに左に動かすこともできます。

その通り！ それではせっかくなので、ここにはHのマスを置かずにさらにボールを進めることにしましょう。

次は3マス移動できますね。さて由愛ちゃん、このボールはどうしましょうか？

わかりました。ではこのボールはここでカップイン、ということにしましょう。
このように、自分で置いたボールは自分の好きなタイミングでカップインさせることができるのです。

そうです！ パズル作りということで緊張したかもしれませんが、実際にやっているのは「パズルを解く」ということとほとんど同じなんです。

わかってもらえたようで嬉しいです。パズルを作るということは、難しい技術が必要というわけではないのです！
では由愛ちゃん、この問題の続きを作っていきましょう。いま線が引かれたことで、ボールが進めるスペースが限られてきましたね。

おっ、何か思いつきましたか？

そうですね！ 引かれた線のおかげで、このボールの動かしかたも1つに決まりました。線を引きましょう。

はい。このようなときは、Hのマスを置くしかありません。このボールも、カップインです。

同じようにして、他のボールも配置していきましょう。由愛ちゃん、次のボールはどこに置きましょうか？

そうですね。上には池があるので進めませんが、右にも下にも動かせますね。

いいですね！ 他のボールを、進路を塞ぐ壁として使う手もあるのです。よく気付きましたね。
ちなみに、ボールではなくHのマスで塞ぐ手もありますが、今回はせっかくなのでこのまま行きましょう。さて、ボールはどのように動かせるでしょうか？

そうですね。ではもう片方の③はどうですか？

完璧です！ これ以上ボールは動かせないので、移動した先にHのマスを用意してあげましょう。
ちなみに今はボールを目一杯動かしましたが、もちろん途中でHのマスを置くのもOKです。

そうですね！ 賑やかな盤面になりました。
さて、まだボールは置けるのですが…今回はこの辺りで終わりにしましょう。

そうです。どのくらい盤面が埋まっていなければいけないか、というルールはありません。

待ってください！ 実はまだ、完成ではないんです！

問題を作ったら、それが「ちゃんと解ける問題であるか」をチェックする必要があるのです。もし何かミスをしていたら、その問題は解くことができないかもしれません。
ということで「解答消去」ボタンを押して、1からこの問題を解いてみましょう！

〜数分後〜

おめでとうございます！ これでついにヘルゴルフの完成です！
由愛ちゃん、初めてヘルゴルフを作ってみて、どうですか？

楽しんでもらえたようで何よりです！ このように、ヘルゴルフを作ることは決して難しいことではありません。ルールと解き方さえわかれば、誰でも今すぐ作ることができるのです。

作った問題をみんなに公開しよう

由愛ちゃん、せっかくなのでこの問題をみんなに解いてもらいませんか？

初めのうちは、どんな作品でも積極的に公開してみるのがオススメです。パズルの世界が盛り上がりますし、より面白い問題を作ろうという動機にも繋がりますよ。
ということで、問題の公開の仕方を最後に教えます。問題が完成したら、ファイル→URL出力を選びましょう。

現れた画面の「ぱずぷれv3のURLを出力する」を押しましょう。すると、下の枠にURLが現れます。

このURLを開けば、いま由愛ちゃんが作ったヘルゴルフで遊ぶことができる、というわけです。

そういうことです！ せっかくなので、いろんな人に解いてもらいましょう！

というわけで、今回の講義はここまでです。みなさん、ヘルゴルフの作り方は理解できましたか？
ここから先の講義では、より面白いヘルゴルフを作るための技術を教えますよ。

【今回の課題】

①成宮由愛が初めて作ったヘルゴルフを、以下のURLから実際に解いてみましょう。
http://pzv.jp/p.html?herugolf/7/7/g000000000m5mhiho3i3r3ihphk

②どんなサイズでもいいので、ヘルゴルフを1問作ってみましょう。問題を作ったら、Twitterなどでハッシュタグ「#ヘルゴルフ作問基礎」を付けて投稿してみましょう。