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成宮由愛と学ぶ!ヘルゴルフ作問基礎【③「まぎれ」を作って凝った問題を作ろう】

みなさんこんにちは、ふーなんとかさん(@fuwa_lica_chan)です。
前回の講義で、みなさんはもうヘルゴルフが作れるようになってしまいました。由愛ちゃんも、素敵な問題を作ることができましたね。

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ですが、どうせなら凝った問題を作ってみたいと思いませんか?

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はい。たとえば、解く人を悩ませる要素を入れれば、より歯応えのある問題にすることができます。また配置を工夫すれば、目で見るだけでも楽しめる問題を作ることもできます。

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その方法をこれから説明します。今回の講義では、最初に紹介した「解く人を悩ませる要素」、いわゆる「まぎれ」の作り方を紹介します。前回よりはちょっとだけ難しくなりますが、由愛ちゃんでもきっとできますよ。

「まぎれ」とは何かを知ろう

実際に問題を作る前に、まずは「まぎれ」とはどんなものなのかを解説しましょう。このヘルゴルフの問題を見てください。

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はい、前回の講義で由愛ちゃんが作った問題ですね。実はこの問題、なかなかいい「まぎれ」が仕込まれているんですよ。

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そうですよね。今回の場合は完全に無意識だったと思います。さて由愛ちゃん、この③のボールを見てみましょう。答えが合っているかどうかはさておき、このボールをHのマスに動かす方法はどのくらいあるでしょうか?

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はい、正解です! このように、全部で3通りの入り方がありますね。
同じように、この③のカップインの仕方も考えてみましょう。

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そうですね、よくできました。さて、ここで何か気付いたことはありませんか?

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その通り! このままの状態では進み方が確定できない状態、これが「まぎれ」です。このまぎれが多いほど解く側にとって迷いが生じて、歯応えが増していきます。
前回は何も考えなくてもまぎれが出来ましたが、せっかくなので意図的にまぎれを作る方法を学びましょう! この方法を使いこなせば、ヘルゴルフを作る技術がワンランク上のものになりますよ。

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「まぎれ」を仕込んだ問題を作ろう

ということで今回も、ぱずぷれを使って問題を一緒に作っていきましょう。サイズは前回と同じく7×7にしておきます。

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では、今回も由愛ちゃんにどんどん配置してもらいましょう。さあどこに置きましょうか?

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わかりました。このままだと、進み方は1つに決まりませんね。

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すっかり作り方のコツをつかんだみたいですね。では、ボールはどう動きますか?

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はい、完璧ですね。ここまでは今までの作り方と同じです。ではここから「まぎれ」を作りましょう。
いま由愛ちゃんが置いたHのマスにはすでにボールが入りましたが、「このHのマスに入るかもしれないボール」を他に用意してみます。

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言葉では伝わりづらいかもしれないので、実際にやってみましょう。たとえば、ここに④のボールを置きます。

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そうですね。「今は」右にしか動かすことができません。ボールを進めましょう。

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まだ動かすこともできますが…由愛ちゃん、どうしますか?

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はい。いい感じですね。

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いいところに目をつけましたね。
一旦ここで解答を消してしまいましょう。そうしたら、④のボールに注目してみてください。

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その通りです! つまり、④のボールで「まぎれ」を作ることができたのです!
初めは、④のボールはどちらに進むか決めることができません。しかし問題を解き進めて行けば、やがて進む方向が1つに決まるように仕掛けを作ることができました。

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そうですね。これはすごいことです。ですが、実際にやってみると仕組みはそれほど難しくない、ということも理解できたと思います。

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ですが、油断は禁物ですよ。ひとまず盤面を元の状態に戻しましょう。

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次もまぎれを意識してボールを置いてみましょう。ここに②のボールを配置します。

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ここに②を置けば、今ある2つのHのマスのどちらにも移動させることができますね。このように、すでに配置したHのマスに移動できるような場所を見つけるのがカギになります。

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さて、この②のボールはこのままだと動かし方が1つに決まりませんね。左にも下にも移動することができてしまいます。さあ、どうしますか?

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ストーーーーーーーップ!!

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確かに②の動かし方はうまく決まりましたが、実は大変なことが起こってしまいました。

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ここでもう一度、解答を消去してみます。④のボールに注目してください。

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そうです! せっかく④のボールでまぎれを作ったのに、Hのマスが邪魔をして進路が塞がってしまったのです!

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何度でもやり直せるので、心配は要りませんよ。ですが、作ったまぎれが無くなってしまうことは、意図せず起こってしまいがちです。凝った問題を作りたいときは、細心の注意を払いましょう。

では、「戻」ボタンを使って池を置く直前まで操作を元に戻しましょう。作戦、練り直しです。

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さっきは下に池を置いて失敗してしまいました。では、左に池を置くとどうなるでしょうか?

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そうですね。ですが…

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ここに池を置いてしまうと、②が左上のHのマスに進むことができなくなってしまいます。②のまぎれが1つ減ってしまいました!

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では、ここでちょっと難しいテクニックを使ってみます。ここに池を置いてみましょう。

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これだと一見、②は左にも進めるように見えますね。ですが、実際に左に動かしてみるとどうでしょうか。

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はい。②のボールを左に動かすと、その次に動かせる場所が無くなってしまうのです。

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そうです! このように、1手先を読む技術もヘルゴルフでは必要になることがあります。

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そうですね。ですが、この考え方を使いこなせるとかっこいいですよ。
さて、②のボールはこの後どうしましょうか?

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わかりました。では左にHのマスを置いて、ボールを動かしましょう。

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いい質問ですね。この②のボールは最初に下に動いてしまったので、あと1回しか動かせませんよね。
ということは、次の移動で必ずHのマスに入らなければいけません。

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その通りです! なので右にHのマスを置かない限りは、左に置かれたHのマスに進むしか選択肢が無いというわけなのです。

さて、この問題もだいぶ完成に近づいてきました。由愛ちゃん、何か考えはありますか?

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おっ、いいですね。ここに③を置けば、真上にあるHのマスを狙うことができますね。

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いい感じに決まりました。素晴らしいです。

では最後は私が配置してみます。ここに③のボール、Hのマスを置きましょう。

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これはなかなかすごいまぎれですよ。今置いた③のボールから、なんと4つのHのマスを狙うことができます。例は載せませんが、考えてみましょう。

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ですが結局、動かせるのは上方向だけですね。進めましょう。

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まだ置けないことはないですが、今回はこのあたりで終わりにしましょう。なかなか面白い問題ができたと思います。

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はい、覚えていましたね。ではやってみましょう。

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〜数分後〜

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無事、ちゃんと解ける問題になっていましたね! これで完成です。

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そうでしたね、お疲れ様でした。
気軽に解けるパズルも楽しいですが、このようにじっくりと考えさせられるパズルも面白いものです。作るのに慣れたら、ぜひ「まぎれ」をたくさん仕込んだ問題作りにチャレンジしてみましょう!


【今回の課題】

まぎれを作ることを意識して、ヘルゴルフの問題を作ってみましょう。
問題を作ったら、Twitterなどでハッシュタグ「#ヘルゴルフ作問基礎」を付けて投稿してみましょう。

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