見出し画像

独りよがりになってはいないか?

今日はふと思ったことを書きたいと思います

実は、先日とある舞台を見に行ってきたんですよ。それ自体は大した問題ではないのですが、問題はチケット代。16,000円だったんですよ。
もちろん、舞台はとても素晴らしいものでした。確かに値段にも頷けます。
でも、こんな値段の舞台をおいそれと見に行くことは出来ません。高いから。それが今日のテーマです。

お金がかかるから高くする

まぁ、わかりやすい。良いものを作るのはお金がかかる。だから、その分をチケット代に転嫁するのは正しい。でも、そこには一つ重要な視点が抜けていると思うのです。抜けている視点は観客の視点です。
良いものなんだから金を払ってしかるべきというのは作る側の理論です。見る側の理論としては、高い舞台を見ることはどうしても躊躇してしまう。だって、お金は無限には無いんです。だから、こんな商売をしていたら、やがてお客さんは離れて行ってしまう。
こんな単純なことがわからないはずはないと思うのですが、何故かあちこちで同じことが繰り返されている、そう思うのです。

過去にも似たようなことがありましたよね

国内のパソコン市場から日本メーカーが消えていったときに似たようなことがありました。テレビもそうですよね。自動車も似たような道を歩んでいます。家電も似たような道を歩んでましたし、なんでしたら農業とかそういったところでもいっぱい起きています。

基本的な流れはこんな感じですね。

  • コストが高くなってきたので、それを価格に転嫁したい。

  • 値上げの理由が欲しいので、機能を追加してそれを付加価値とする。そして、この機能は作る側の欲しい物であり、使う側は無視。

  • 他の選択肢が無いので、利用者は仕方なく買う。

  • 味を占めて更に付加価値をつけに行く。

  • やがて、使う側が変えない価格になり、突如売上が減ってしまう。

  • そして、高付加価値商品が市場から消えていく。

なお、使う側の素直な意見は付加価値は要らないシンプルな機能を安価で提供してほしいです。でも、なかなかそんな商品は出てきません。だって、利益が出ないから。でも、要らないものを買う気にはならないですよね。このギャップを無視しちゃならんのです。
だから100均とかに席巻されちゃうんだよね…

パソコンではこんなことが起きましたね

まず、パソコン市場に商品が溢れました。んで、次に色々なソフトがプリインストールされるようになりました。まぁ、付加価値にもなるし、メーカーはそれによってキックバックがあるので嬉しいから流れは止まりませんよね。そして、メーカーの独自ソフトも付加価値と称してどんどん追加されていく。

更にきついことに、付加価値のソフトに力を入れたのに、ユーザーの本当に必要なものは後回しにされました。パソコンを買ってもそのままでは使えないって状況、ありましたよね。パソコン買うときは、メモリも一緒に買いましょうって状態。そもそも売っている状態では使い物にならない商品を平気で売ることに疑問を持っていないことが不思議でした。
更に、買って最初にやることは、要らないソフトをアンインストールすること。これは実は今の Windows でも一緒なんですけど、利用者の視点が欠落しているんですよ。片方の都合を押しつけるのはあんまり心証良くないですよね。

ま、国内メーカーがその後どうなったかは皆さんご存じの通り。もちろん滅んではいませんが、かなり縮小してますよね。主流が海外メーカーになったのはいつ頃だったのか。でもまぁ、既に国内メーカーのシェアは悲しくなるぐらい下がっていますよね。

高付加価値は諸刃の剣だと思う

利益率は高くなるけどお客さんは減るよね。まぁ、一部の人がやるだけだったら良いけど、みんながそれを始めたら当然市場が崩壊しますよね。だって、欲しい商品を作る人が居なくなるんですよ。その市場を狙っている人から見るとむちゃくちゃ美味しいですよね。だから、パソコンは海外メーカーに蹂躙されたんだと思う。

話は戻りますが

これが少なくとも舞台芸術の世界で起きているというのは実感しています。他にもあちこちで起きている。だから、安くて低機能の商品を作る会社が突如と出てきて市場を席巻する。
まぁ、エンタメとかだと、安くて低機能が出ないでそのまま市場がなくなる可能性の方が高いかもしれない。

やるべきことは

ふつうに利用者目線を入れて考えるだけなんですけどね。みんな欲に目がくらんでいるんですよね。
私も目が曇りそうになるんで気をつけないといけないです。

というわけで

きょうはここまで。こんな記事書いたところでどうにもならないことは百も承知。まぁ、所詮自己満足です
世の中は難しいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?