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親とはこうあるべき、では人生がつまらなくなる

この間、子どもたちの運動会があった。
とても楽しめて、とても満足した。

子育てにおいて、理想やこうあるべきをやめることで、子育てが以前と比べてとても楽しめるようになった。以前よりも子どものことがより愛しく感じるようになった。

保育士と言うこともあり、子どもへの声かけや発達、子どもの心理などを学校でも勉強していて、実践でも経験を培っていたので、私の子育ては特に“理想の子育てはこう”“理想の母親像・父親像はこう”というのがとても強かったのだと思う。

また家庭環境から“親から子育てしもらってない、母親というものが何を子どもにしてあげるのか、私は分からない、普通の子育てが分からない”というコンプレックスがあった。(実際は子育てをしてもらっていたのだけど、私の中でそう思っていた。)

だから余計に、周りが“母親ならこうしなきゃダメよ”という言葉をうのみにしていた。

私の中でなぜか、我が子はみんなの前でさげすまないといけない、みんなの前で褒めてはいけない、理由なく褒めてはいけない、ペットのようにただただ溺愛してはいけない、親は子どのものために年齢などに合わせて対応・準備しないといけない、などなどあげればきりがないほどに。

その一つに運動会もあった。
運動会は家族・親戚総出で応援しないといけない→私、夫のどちらも両親とも参加が難しいのでいつも子どもには申し訳なかった。
今は、全くそう思わなくなった、なぜならそこまで子どもたちはそれを求めていなかったから。子どもたちがそうしてほしい、以上に普通はそうあるべき、という思いからかきていたことに気がついた。

また、夫には運動会の日、仕事にならないように伝えたり、仕事が入ってしまうんじゃないかと、当日までドキドキしていた。今は、夫に自分で年間予定表を見て確認して、自分で仕事の調整等、行きたかったら調整してもらうようになった、今では夫が運動会に行けるか、行けないかは気にならなくなった。
なぜなら、夫が運動会にいけなくて悲しい思いをするのは、子ども達と夫、なので、私が気にしたり、調整することではないのだ、と気がついたから。

夫は、運動会の日を空ける代わりに、前日に夜勤を行れて、運動会当日は時間ギリギリに現地に仕事場から行くか、前日は仕事の飲み会をいれて、二日酔いで当日、参加して、“参加してやったぞ!”という感じでとても機嫌が悪かった。

私は、運動会前日は、ビデオカメラの準備や、子ども達の運動会の準備、当日は、場所取りからビデオを撮ったり、写真を撮ったり、終わったら、子どもとそのお友達や、ママ友達と、運動会お疲れさまのランチに行き、帰ってきたら、運動会の片付けに、子どもたちのご褒美の晩御飯。

運動会は私にとっては楽しいものというより、苦行に近いものだった。
でも、そんなこと言ったら酷い母親と思われる、子どもの運動会が苦行なんて子どもに知られたら悲しませる、と思い、必死で楽しみなふりをしていた。

少しずつ、私がやることとやらなくてもいいこと、などなど、世間一般の常識ではなく、自分の目線で考えるように年々なってきた。

今回は、前日の準備は子ども達の準備は声かけや手伝いはしたが基本的に自分たちで準備をしてもらい、ビデオカメラの準備などは、夫にメールで“〇〇と〇〇の準備をお願いします”とだけ伝えることにした。

後、場所取りのために早い時間から並ぶことが愛情度合い、という私の中の謎のルールがあったが、それも謎すぎるのでやめることにした。

子ども達が出る時間に合わせて家を出て、出番の学年の関係者が見れる場所があるので、出番になるとそこで、写真やビデオを撮る。

また、夫と私でビデオと写真を分担したいと思ったが、夫は「かけっこ以外は撮りたくない、目で見たい。」ということだった。私は子どもが出ている競技はすべてビデオと写真どちらも撮りたい、だったので、両手で撮ることにした笑

夫は本当に、「自分がこうしたい」を嫌味なく素でできる人なので、感心するし、自分がしたいこと、できることをサラッと伝えることができるので、ある意味、自己責任があって、後から人のせいにもしないので、私もそうなりたいなと思っている。

週末のご飯の準備は夫が担当。
帰り道、 “子ども達に頑張ったねごはん”に今日はしたいと思ったが、それは私の気持ちだから、私が作らないとなのかな、、、夫も疲れているだろうし、準備してくれるだけでありがたいから、要望なんて言っちゃだめだよね、、、。と思ったが、とりあえず言うだけ言ってみるかぁと思い、「子ども達、すごく頑張ってたね!今日はご褒美ご飯だね!」と言ってみると、夫は少し考えてから「そうだなー!がんばったご飯だね!〇〇はどう?」など、前向きに考えてくれた。

昼ごはんは、子ども達も大好きで夫の得意料理のかつ丼。
晩御飯は、子ども達にリクエストを聞いて、私の得意なものは私が作り、後は夫が準備することになった。

本当に、ただただ楽しい!だけの運動会になった。
子どもの成長を見れて、感動した!すごく楽しかった!子ども達、頑張った!素敵だった!と、ただただ楽しくて、夫や子ども達に感謝の一日だった。

子ども達からの親孝行って、子どもが大人になってからするものではなく、この子育ての日々が親にとっての幸せな時間、子どもからの親孝行の時間なんだなと感じた。
息子も娘も素敵な姿をたくさん見せてくれてありがとう。

そして、以前のように“親ならこうすべき”“みんなこうしている”にとらわれて、批判されないように選択をしていたら、こんなにたくさんの子どもからのギフトも受け取れなかった。
そして以前は夫の役割を奪い、決めつけて批判しかしてなかった。自分の弱さ、本音を出すと、夫はヒーローにもなれるし、夫も子どもからのギフトを受け取れる。

子どもの行事が、こんなにも心から楽しめるようになって、本当に良かった。
カウンセリングを受ける前は、苦しくて苦しくて、頑張れば頑張るほど苦しくなって。カウンセリングをたくさん受けて、自分と向き合って、心の仕組みを知って、思い違いを知って、本当によかった、同じ人生でも受け取るものが全く違うなぁと思う。

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