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はじめまして

大丸・松坂屋の佐々木です。

この度、マクアケで、大丸・松坂屋の新しいプライベートブランド柔軟剤の販売が始まります。
そのブランドの名前は、<Fuuai>。

柔軟剤は香り付きのものが一般的ですが、Fuuaiは無香料の柔軟剤に2種類の香料を混ぜ合わせて使用します。
24通りの組み合わせの中から香りを選び、自由にかさねあわせることができます。天然由来の花々やハーブ・スパイスを組み合わせたプレミアムな香りを、ふわりと一枚まとう。
そんな、Perfume感覚の柔軟剤です。

洋服を着替えるように身にまとう香りを変化させることで、何気ない日々の生活をハレの舞台へ導くことができるのではという思いからこのブランドを立ち上げました。

今回はこのブランドの立ち上げに至った経緯や背景を書いていきたいと思います。

“くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”

私たちは百貨店として、お客様のニーズに応えるべくさまざまな商品やサービスを提供してきました。
大丸松坂屋百貨店を含むJ.フロントリテイリングは、これまでもこれからも、お客様の心豊かな生活の実現に貢献する企業グループであり続けるために、“くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”というグループビジョンを策定しました。2016年のことでした。

私なりの「幸せ」を考えてみた

そんな会社のメッセージを受けて、私なりにも くらしの「あたらしい幸せ」 を考えてみました。
まずは、自分が幸せと感じるときはどんな時だろう・・・
美容院などへ行って、昨日よりもすこし綺麗になった気がするとき。
お気に入りの入浴剤を入れてお風呂でまったりしたとき。
食事をおしゃれな器にちょっと丁寧に盛り付けをしたとき。
新しい洋服を着て出かけるとき。
疲れた日にだけちょっと高級なスイーツを食べて、プチ贅沢な気分のとき。

思いつくのは些細な日常のことが多い気がします。なにもしなければそのまま過ぎていく毎日ですが、少し意識をしてきっかけをつくることで、「いつも」とは違う幸せな時間になります。とてもワクワクします。幸せやワクワクをつくりだすことは、百貨店が得意としてきたことではないでしょうか? これまでたくさんのお客様のハレの舞台に寄り添ってきた百貨店が、何気ない日々の生活もハレにできたらと考え始めるようになりました。

未来定番研究所での発見

当時、私は未来定番研究所という部署に所属しており、「5年先の未来定番生活」を探るためのさまざまな活動をしていました。ちなみに事務所は明治末期(推定)から100年近く経つ古い日本家屋をリノベーションしています。ここでは朝は玄関前の掃除をして近所の方とご挨拶をしたり、掘りごたつを囲んでミーティングをしたりします。
まるで住むように働く環境でした。このような環境が「くらし」について深く考える要因にもなっていたのかもしれません。

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未来定番研究所では、「今」の社会の中から「未来の定番」を探るメディアF.I.N.を公開しています。
このメディアでは様々なジャンルで活躍する方々にインタビューを行い、未来を探ります。私も編集担当としてインタビューをしているなか、ある方に未来はどうなっているのか聞いてみると、このようにお話がありました。

今、面倒くさいと思ってやっていることが娯楽になっているのではないでしょうか。例えば家事。さらに家電が発達、普及していけば、自分でやらなくていいことがどんどん増えていき、あえて自分で「やりたい」と思わない限り、やる必要がなくなると思うんです。その段階になると、楽しいから手で食器を洗う、気持ちいいから自分で雑巾掛けをする、というように、家事=娯楽になるのではないかと思うんです。効率性とは逆行するような作業に、喜びや楽しさ、面白さという価値を見出すようになると思います。

驚きましたが、同時にその通りだと思いました。
今は仕方なくやっている家事が、何か私が提案することで幸せに感じてもらうことができれば、それは「新しい幸せ」になるのではないかと思いました。

いろんな家事の中でも真っ先に思い浮かんだのはお洗濯でした。
私は、タオルを柔らかくさせるためと、自分の落ち着く香りをつけるために柔軟剤を使っています。
柔軟効果はある程度の効果が実感できれば満足なのですが、香りは世の中にたくさん存在し、人によって好き嫌いもあります。私がまだ気づいていない、それぞれの人や場面に合った香りがあるのでは? と考え始めました。

香りってファッショナブル!

お洋服はシーンや気分に応じて着替えるのに、柔軟剤を使うとずっと同じ1つの香りになってしまいます。
例えばお洋服だと、
「雨の日は、濡れても洗濯できる素材の、ネイビーのパンツにしよう。でも気分は晴々したいから首元には暖かい色のスカーフを!」
「今日は異動先に初出勤なのできっちりしたジャケットを着て行こう。シャツにもアイロンをピシっとあてて!」
天気や気分、会う人やお店、好みなど、さまざまなことを考えてコーディネートをします。
けれど香りはそこまで気を使えていないのでは?
本当はそこまで気を配ることができれば、表現の幅は広がるはずです。

もっと、洋服を着替えるように、身にまとう香りも変化させる習慣をつくりだしたい! と考えました。
自分の中の定番スタイルのものがあったり、差し色を使うようにアクセントになるものがあったり。たまには自分の個性を表現したり。香りもコーディネートを楽しめるのではないかと思います。

また、そんな習慣をつくり出せれば、今は家事一つのとして仕方なくやっているお洗濯の時間も、ワクワクするような時間へ変えることができればと思っています。

今思えば。
香りを巧みに使いこなす方は、香水などで香りを身にまとう楽しさをすでに実感されているのでしょう。
柔軟剤という手軽なアイテムでも、そんな充実した時間を手に入れられるようにしたかったのかもしれません・・・

柔軟剤ならではの香りの楽しみ方

その後、企画書を作るために、香りについて、友人や同僚などさまざまな方にヒアリングをしたり、調査事例などを調べました。
香りを身につけるとき、香水よりも柔軟剤を使用する割合が多いようですね。
私自身も香水を使う習慣がなく、柔軟剤を使用して香りを身につけています。
柔軟剤を使ってお洗濯さえしてしまえば、しばらくは香りがもちます。手軽に使えるから楽ですね。
もともと名前の通り「柔軟効果」を持たせた商品であったはずの柔軟剤が、今や「香り」をまとうための商品になっているのだなと客観的にも捉えることができました。

ヒアリングの中では、特に女性には普段から柔軟剤を使っている人が多かったです。タオルもふわふわになる上に、いい香りがしてとても幸せな気分になる、と。
一方で男性はあまり使っていなかったり、家族におまかせしていたり。意識しないという方が多い。
そんな方々にも、試作品を使用してもらうと、いろんなお声をいただきました。
「あまり気にしたことなかったけど気分が変わるね!」とか、「普段部屋干しだから、部屋全体がふわっといい香りになってた!笑」とか。

肌につける香水とは違う、柔軟剤の香りの楽しみ方の幅の広さを私自身も実感しました。

柔軟剤こそ、「くらし」を変化させるもの。何か大きな発明につながるのではと心が踊りました。

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一冊の本との出会い

またそんな時に出会ったのが、アロマについて書かれた一冊の本。
「香り香り…」と毎日呟いている私に友人が勧めてくれました。

その本のなかでは、さまざまなアロマオイルを使って、日々の生活をより良くするレシピがたくさん書かれています。
例えば、冬の寒い時期ホットタオルに香りをつけて疲れを癒したり、梅雨の時期にはお風呂掃除にも香りを。また、スニーカーの消臭まで。
アロマについては、ディフューザーに入れて芳香浴をする以外、使い方を全く知らなかった私には衝撃でした。

さらに、生活のシーンごとに、おすすめのレシピ(精油の組み合わせ方)が書かれています。。

4月、新しい人との出会いが多いときにオススメのレシピ
恋愛モードの時にオススメのレシピ
休日にリラックスして本を読みたいときにオススメのレシピなど。

香りを自由に組み合わせることで、こんなにもたくさんのシーンや気分に合わせて使いこなせる。
そんな香りの奥深さにも気付かされました。

Fuuaiのある生活

柔軟剤もこのように香りを自分で組み合わせて使えるようにすれば、もっと自由に香りを楽しめる毎日がつくり出せるのではないかと考え、商品のコンセプトが生まれました。

まるで洋服を着替えるように身にまとう香りも変化させる。そうすることで何気ない日々の生活をハレの舞台へ導くことができるのではないかと思います。

Fuuaiマクアケ素材_L-08

お客様にお使いいただく日を楽しみにしています。

まずは、開発にいたるよりも前のことを書かせていただきました。
今後も、商品に関わるさまざまな背景やこだわりを書いていきたいと思います。
5/12(火)14:00からは、マクアケでの応援も、ぜひよろしくお願いいたします。

〈Fuuai〉サイト https://dmdepart.jp/fuuai/
〈マクアケ〉サイト https://www.makuake.com/project/fuuai(5/12 14:00から公開されます。)


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