『犬ヶ島』

〈アタリは日本(にっぽん)少年なのさ!〉

 日本の童話『桃太郎』をベースに、ウェス・アンダーソン流の世界が展開。日本人の少年がペットを助ける為に飛行機で突入!人望を得て仲間を助けたい犬達と共に大活躍!!

 好感がもてるのはできるだけ「日本人」は日本語をしゃべらせている事で、それに他の「日本」を描いた映画よりかなり正確で、ケンカシーンとか独自の描写も楽しい。

 少年、犬達のビジュアルもかわいく、暗い結末だった監督の前作『グランド・ブダペスト・ホテル』よりお話は明るく、少年の勇気と醸し出すユーモアが楽しめる。

 最近では珍しいストップモーション・アニメーション作品。主人達のビジュアルも素晴らしく、あらためて《ストップモーション・アニメーション》のユニークさを認識させられた。SFXとは違い独特な雰囲気がいいのだ。

 先祖返りというよりウェス・アンダーソン監督の【映画愛】がうれしい。

 考えてみると古典以前から《映画を作る》というのは【趣味】の延長でないと成り立たない時期もあったわけて【オタク趣味】を押し出した監督の次回作が楽しみだ。

 蛇足!!それに英語版の吹替えの俳優さんだけでも、一本の映画が作れるのがすごいわ。

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