マガジンのカバー画像

歌詞 詩

13
unison LIFE という架空のバンド
運営しているクリエイター

2021年6月の記事一覧

フワリと吹き抜けたのだった

フワリと吹き抜けたのだった

いつのまにか、この時間でもずいぶんと明るい。
ゆっくりと前をゆく車のテールランプが、夕日をあびてキラキラと輝いた。
もう季節は初夏をつげている。

車内に流れるボブ・ディラン。
「ライク・ア・ローリング・ストーン」のサビを、鼻歌まじりに口ずさむ。

世の中がこんな時でも、空はキレイに暮れてゆく。
そしてディランは心に沁みるのだ。

ふと、前の車内を見ると、永ちゃんがマイクを握りしめている。
矢沢永

もっとみる