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米国株 まとめ 4月22日:第1四半期決算への楽観的な見方から株価は上昇に *備忘録*

S&P500指数(SPY)は+0.87%、ダウ工業株指数(DIA)は+0.67%、ナスダック100指数(QQQ)は+1.02%
米国株価指数は緩やかに上昇し、ダウ工業株30種指数は1週間ぶりの高値を記録した。 イランとイスラエルによる攻撃の応酬がひとまず収束しそうなことから、地政学的緊張が緩和したことが株価を押し上げた。 また、エヌビディアが先週金曜の-10%の急落の一部を回復し、4%上昇したこともテクノロジー株を押し上げた。 さらに、銀行株の強さが市場全体を下支えした。
第1四半期の企業業績に対する楽観的な見方は、株価にとってもうひとつのプラス要因だった。 S&P500種構成企業の40%以上にあたる約180社が今週決算を発表する予定だが、その中には「マグニフィセント・セブン」と呼ばれるメガキャップのテクノロジー企業4社(テスラ、アルファベット、マイクロソフト、メタ・プラットフォームズ)も含まれている。
株価のマイナス面は、カーディナル・ヘルスがオプタムレックスとの医薬品販売契約を更新しないと発表したことで-5%下落した。 また、テスラは販売台数の減少を食い止めるため、中国で販売する自動車の価格を引き下げたため、-3%以上下落した。
米3月シカゴ連銀全米活動指数は+0.06の0.15と4ヵ月ぶりの高水準となり、予想の0.07を上回った。
市場では、4月30日から5月1日にかけて開催される次回FOMCでは3%、6月11日から12日にかけて開催される次回FOMCでは19%、それぞれ-25bpの利下げが実施される可能性があるとみられている。
海外株式市場はまちまちだった。 ユーロ・ストックス50は+0.38%上昇した。 中国の上海総合指数は-0.67%で引けた。 日本の日経平均株価は+1.00%上昇した。

おもな米国株の動き
エヌビディア(NVDA)は+4%以上の上昇となり、先週金曜日の-10%の急落の一部から回復し、チップ株の上昇を牽引した。 また、マイクロチップ・テクノロジー(MCHP)とテキサス・インスツルメンツ(TXN)も+2%以上の上昇となった。 さらに、アナログ・デバイセズ(ADI)、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)、マイクロン・テクノロジー(MU)、NXPセミコンダクターズNV(NXPI)、クアルコム(QCOM)は+1%以上の上昇。
銀行株が上昇し、市場全体を下支えした。 ゴールドマン・サックス(GS)は+3%以上上昇し、ダウ工業株指数の上昇を牽引した。 また、シティグループ(C)とキャピタル・ワン・フィナンシャル(COF)も+3%以上上昇した。 さらにバンク・オブ・アメリカ(BAC)とノーザン・トラスト(NTRS)は+2%以上上昇した。
トゥルーイスト・ファイナンシャル(TFC)は、第1四半期の調整後EPSを90セントと発表し、コンセンサスの81セントを上回り、+3% 以上上昇した。
ビスタ・アウトドア(VSTO)は、MNCキャピタルにオファー価格を1株あたり37.50ドルから引き上げるよう助言し、+6%以上上昇した。
ロバート・ハーフ(RHI)は、トゥルーイスト・セキュリティーズが同社のトレンドの改善を理由に、株価をセルからホールドに格上げしたため、+1%以上上昇した。
カーディナル・ヘルス(CAH)は、オプタムレックス(OptumRx)との医薬品販売契約が更新されないと発表し、-5%以上下落してS&P500の下落率トップとなった。 オプタムRxへの売上は、2023年度の連結売上高の16%を占めていた。
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)は、第1四半期の営業収益がコンセンサスの332億ドルを下回る330億ドルと発表し、-4%以上下落してダウ工業株指数の下落率トップとなった。
テスラ(TSLA)は、販売台数の減少を食い止めるために中国で販売する車両の価格を引き下げた後、-3%以上下落しナスダック100の下落率トップとなった。
インフォマティカ(INFA)は、ウォールストリート・ジャーナル紙が、セールスフォースによる買収交渉が両社の価格面で合意に至らず冷え込んだと報じたため、-10%超下落した。
ニューモント(NEM)は-1%以上下落し、金価格が-2%以上下落し1週間ぶりの安値、銀価格が-5%以上下落し2週間ぶりの安値となったことを受け、鉱山株の下げを牽引した。
ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)は、ハッカーが同社のチェンジ・ヘルスケア部門に侵入し、ランサムウェア攻撃を9日前に開始したとウォール・ストリート・ジャーナルが報じたことで、-1%以上下落した。

金利
10年物T-Note債券先物は、-1.5ティック下落して引けた。 10年物T-Note債券利回りは-0.2bp低下し4.617%となった。 株高によって、T-Note債券への安全資産としての需要が抑制された。 また、財務省は火曜日の2年物T債券の690億ドルの入札を皮切りに、今週1830億ドルのT-Note債券を売却するため、供給圧力はT債券価格にとってマイナスだ。 T-Note債券は、10年物ドイツ国債が損失を帳消しにし、ECB理事会のセンテノ委員がECBは年内に100ベーシスポイント以上の利下げを実施する可能性があると発言したことで上昇したため、ショートカバーが出現し、最悪の水準から回復した。
欧州国債利回りは、この日は低下して終わった。ドイツ10年債利回りは2.553%と4年4ヶ月ぶりの高水準から低下し、-1.4bpの2.486%で終えた。 英国10年ギルト利回りは-2.5bp低下の4.205%だった。

株価の反発を受け、ドルは序盤の上昇を諦めた
ドルインデックス は、-0.04%の小幅下落となった。 ドル相場は、株高がドルの流動性需要を抑制したため、序盤の上昇をあきらめ、下落に転じた。ドルは当初、T-note債券利回りの上昇により、緩やかな上昇となった。 また、米3月シカゴ連銀全米活動指数が予想より強かったことも、ドルを押し上げた。
ユーロ/米ドルは-0.02%下落した。 ECBは6月の会合で利下げを開始すると予想されているが、FRBは利下げを延期すると予想されている。 また、ECB理事会のセンテノ委員が、ECBは今年中に100ベーシスポイント以上の利下げを行う可能性があると発言し、ハト派的な発言がユーロの重荷となった。
ユーロ圏4月消費者信頼感指数は+0.2上昇の-14.7と2年ぶりの高水準となり、予想の-14.5をやや下回った。
スワップ市場では、ECBが次回6月6日の会合で-25bpの利下げを実施する可能性を88%と織り込んでいる。
米ドル/円は、+0.14%上昇した。 円は、対ドルで33年ぶりの安値を更新した。米国債利回りの上昇は、円を下げた。 しかし、これ以上の円安は日本当局による外為市場への円買い支え介入を呼び起こしかねないとの懸念から、円の損失は最小限にとどまった。
スワップ市場では、日銀による+10bpの利上げの可能性を、4月26日の会合で1%、続く6月14日の会合で44%としている。

金は-65.6 (-2.72%)、銀は-1.384 (-4.80%)の下落
貴金属は大幅安となり、金は1週間ぶりの安値、銀は2週間ぶりの安値まで下落した。 本日のドル高は金属にとってマイナスとなった。 また、先週金曜日にイスラエルが報復攻撃を行った後、イランからのさらなるエスカレーションがないことから中東の地政学的緊張が和らいでいることから、安全資産としての需要の減少が貴金属のロング清算圧力に拍車をかけている。 さらに、世界的な債券利回りの上昇は貴金属にとってマイナスとなった。 最後に、先週金曜日にETFの金のロング保有量が4年半ぶりの低水準に落ち込んだ後、ファンドが金のロングポジションを清算し続けたため、金価格は圧力を受けている。

イスラエルとイランの地政学的リスクの緩和を受け、原油は下落
WTI原油は-0.29 (-0.35%)、RBOBガソリンは-2.49 (-0.92%)
原油価格とガソリン価格は緩やかな下げとなり、ガソリンは6週間ぶりの安値に下落。 原油価格の主な弱気材料は、先週金曜日のイスラエルの報復攻撃を受けて、イランが反撃しないと思われたことから、イスラエルとイランの緊張が緩和したこと。また、先週金曜日に発表されたベーカー・ヒューズ社の週次報告によると、4月19日に終了した週の米石油リグの稼働数が5リグ増の511リグとなり、7カ月ぶりの高水準となったことから、米原油生産の増加見通しが、価格にとって弱気材料となった。クラックスプレッドは2カ月ぶりの低水準に低下したため、原油クラックスプレッドの弱さは原油価格にとって弱材料。 クラック・スプレッドの低下は、石油精製業者が原油を購入してガソリンや留出油に精製する意欲を減退させるため。

ココア、ロング清算圧力で大幅な下落を記録
ICE NYココアは-712 (-5.99%)
、ICEロンドンココア#7-200 (-1.97%)
ココア価格は、ココア先物のロング清算圧力が強く、大きく下落した。 英国ポンドが月曜日に5-1/4ヶ月ぶりの安値まで下落したため、ロンドンココアの損失は限定的。 ポンド安は、ポンド建てで価格が決定されるカカオを押し上げる。ココア価格は今年、供給懸念から異常な上昇を見せ、先週金曜日に史上最高値を更新供給が限られているため、西アフリカのカカオ供給業者が供給契約を不履行にするのではないかという懸念が高まり、世界のカカオ粉砕業者は今年のカカオ供給を確保するために現物市場で調達している
ブルームバーグは4月11日、ガーナ・ココア委員会が豆不足のため、少なくとも15万トンから25万トンのカカオの引き渡しを来季まで延期するよう大手ココア・トレーダーと交渉していると報道。 過去 40 年間で最悪の供給不足を背景に、年初からココア価格は急騰。
また、記録的な高値にもかかわらず、世界のココア需要が底堅いという兆候もココアを下支えしている。 先週木曜日、全米菓子協会が発表した北米の第1四半期ココア挽き売り量は前四半期比9.3%増、前年同期比3.7%増の113,683トン。 また、先週の木曜日、アジア・ココア協会の報告によると、アジアの第 1 四半期ココア挽き売り量は前期比+5.1%増、前年同期比-0.2%減の 221,530 トン。 また、欧州カカオ協会によると、第 1 四半期の欧州産カカオの挽き売り量は前期比 4.7%増、前年同期比 2.2%減の 367,287 トンであった。
世界最大の生産国であるコートジボワールのカカオ生産量の減少は、カカオ価格にとって大きな強気要因。 政府データによると、コートジボワールの農家は10月1日から4月21日までに133万MTのカカオを港に出荷し、昨年の同時期より30%減少。 トレーダーの Ecom Agroindustrial は、9 月までのコートジボワールの 2023/24 年のカカオ生産量は前年比 21.5%減の 175 万トンで、8 年ぶりの低水準になると予測。

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。
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