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米国株 まとめ 1月3日:FOMC議事録はFRBの緩和が迫っていないことを示唆し、株価は下落 *備忘録*

S&P500種株価指数は2週間ぶりの安値、ダウ工業株30種株価指数は1週間ぶりの安値、ナスダック100種株価指数は3週間ぶりの安値となった。水曜日の米経済ニュースはまちまちで、先月の米製造業活動は予想より強かったが、11月の米求人数は予想外に減少した。
12月12~13日に開催されたFOMCの議事録が公表されたが、FRBの利下げが間近に迫っている兆候は見られず、株価は下落を維持した。 議事録によると、政策決定者たちは「インフレが持続的に低下することが明らかになるまで、しばらくの間は政策が制限的なスタンスにとどまることが適切である」との見解で一致した。 また、「参加者は、政策金利が引き締めサイクルのピークか、その近辺にある可能性が高いと見ていた」という。
株価を下支えしたのは、リッチモンド連銀のバーキン総裁のコメントだった。「 需要、雇用、インフレのすべてが急増したが、現在は正常な状態に戻りつつあるようだ」と語った。
米12月ISM製造業景況指数は+0.7上昇の47.4と予想の47.1を上回った。
米11月JOLTS求人件数は予想に反して-6.2万件減少し、2年半ぶりの低水準となる879.0万件となった。
12月29日に終了した週のMBA住宅ローン申請件数は-10.7%減少した。 購入住宅ローン申請サブインデックスは-7.6%、借り換えサブインデックスは-18.1%減少した。 平均30年固定金利住宅ローンは前週の6.71%から5bp上昇し6.76%となった。
市場では、1月30-31日に開催される次回FOMCで-25bpの利下げが実施される可能性を9%、3月19-20日に開催される次回FOMCで同-25bpの利下げが実施される可能性を76%と割り引いている。

欧米国債利回りはまちまちだった。10年物T-Note債券利回りは4.008%と2週間半ぶりの高水準まで上昇したが、反落し-2.6bp低下の3.903%で終えた。ドイツ10年債利回りは-4.4bp低下の2.024%だった。 英国10年ギルト利回りは+0.1bpの3.639%に上昇した。
海外株式市場はまちまちだった。 ユーロ・ストックス50種指数は-1.43%。中国の上海総合指数は+0.17%上昇。 日本の日経平均株価は年末年始休暇のため休場だった。

主な株価の動き
Aptiv Plc (APTV) は、ベアードがアウトパフォームからニュートラルに格下げした後、-6%以上下落した。
ボルグワーナー(BWA)は、ベアードがアウトパフォームからニュートラルに格下げした後、-5%以上下落した。
ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)は、バークレイズがアンダーウエート推奨、目標株価21ドルでカバレッジを開始したため、-4%以上下落し、ダウ平均株価の下落率トップとなった。
テスラ(TSLA)は、第4四半期の販売データで中国のBYDがテスラを抜いて世界最大の電気自動車販売会社となったことを受け、-4%以上下落した。
CBREグループ(CBRE)は、エバーコアISIがアウトパフォームからインラインに格下げしたため、-4%以上下落した。
アンバレラ(AMBA)は、ウェルズ・ファーゴ証券が同銘柄をオーバーウェイトからイコールウェイトに格下げしたため、-5%以上下落した。
CMEグループ(CME)は、ゴールドマン・サックスが目標株価を195ドルとし、中立から売りに格下げしたため、-3%以上下落した。
航空株は水曜に圧力を受け、市場全体の重荷となった。 デルタ航空(DAL)とサウスウエスト航空(LUV)は-4%以上の下落した。 また、アメリカン航空グループ(AAL)とユナイテッド航空ホールディングス(UAL)は-3%以上下落した。
イーライ・リリー(LLY)は、バンク・オブ・アメリカが大型バイオ製薬企業の中で2024年のトップ銘柄に選んだことを受け、+4%以上の上昇でS&P500の上昇率トップとなった。
エネルギー株とエネルギー・サービス・プロバイダーは、原油価格が+3%以上上昇したことから上昇した。その結果、マラソン・ペトロリアム(MPC)は+3%以上、バレロ・エナジー(VLO)、ヘス社(HES)、デボン・エナジー(DVN)、ダイヤモンドバック・エナジー(FANG)、マラソン・オイル(MRO)は+2%以上上昇した。 また、シェブロン(CVX)は+1%以上上昇し、ダウ工業株指数の上昇率トップとなった。
PDDホールディングス(PDD)は、ベンチマーク・カンパニーLLCがPDDホールディングスADRの目標株価を190ドルから215ドルに引き上げた後、+2%以上上昇し、ナスダック100の上昇率トップとなった。
ダイン・セラピューティクス(DYN)は、DM1患者を対象としたAchieve試験とデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者を対象としたDeliver試験で、筋肉送達量が増加したと発表し、+13%以上の上昇。
マッケソン(MCK)は、バークレイズがオーバーウエート推奨、目標株価537ドルでカバレッジを開始した後、+1%以上上昇した。
ユナム・グループ(UNM)は、JPモルガン・チェースが株価をニュートラルからオーバーウェイトに格上げしたことで、+1%以上上昇した。

債券、為替、原油市場
3月限10年物T-Note債券先物は+7ティック上昇し、10年物T-Note債券利回りは-2.6bp低下し3.903%となった。 10年T-Note債券利回りは4.008%と、2週間半ぶりの高水準から低下した。 債券ディーラーのショートカバーがT-Note債券相場を押し上げた。火曜と水曜に大量に売られた社債をヘッジするためにT-Note債券のショートポジションをディーラーがカバーしたため。 また、11月のJOLTS求人件数が予想に反して2年半ぶりの低水準に落ち込んだことも、T-Note債券を下支えした。 さらに、水曜日の株安はT債券の安全資産としての需要を喚起した。

FOMC議事録がFRBの利下げ見送りを示唆し、ドルが上昇
ドルインデックスは+0.27%上昇し、2週間半ぶりの高値を記録した。株安がドルの流動性需要を押し上げた。 また、12月12~13日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によると、政策決定者らはしばらくの間、制限的な政策を維持することが適切であるとの見解で一致したこともドルの支援材料となった。
米経済指標はドルにとってまちまちだった。 ポジティブな面では、12月ISM製造業景況指数が+0.7上昇の47.4となり、予想の47.1を上回った。 一方、11月JOLTS求人件数は予想に反して-6.2万件減少し、2年半ぶりの低水準となる879.0万件となった。
12月12~13日に開催されたFOMC議事録では、FRBによる利下げが間近に迫っている兆候は見られず、ドルの支援材料となった。 議事録によると、政策決定者は「インフレ率が持続的に低下することが明らかになるまで、しばらくの間、政策が制限的なスタンスにとどまることが適切である」との認識で一致した。 また、「参加者は、政策金利が引き締めサイクルのピークかその近くにある可能性が高いと見ていた」という。
ユーロ/米ドル は-0.22%下落し、2週間ぶりの安値を記録した。ドル高がユーロを下げた。 また、ドイツ12月失業率が5.9%と2年半ぶりの高水準に上昇したことを受け、経済への懸念がユーロ/米ドルの重しとなった。
ドイツの12月失業率は+5,000の上昇となり、予想の+20,000を上回った。 12月の失業率は+0.1上昇し、予想通り2年半ぶりの高水準となる5.9%となった。
スワップでは、ECBによる-25bpの利下げの可能性を、次回1月25日の理事会では9%、次回3月7日の理事会では63%としている。
米ドル/円は+0.85%上昇した。円相場は、火曜日の下げ幅を拡大し、対ドルで2週間ぶりの安値となった。 米国債利回りが序盤の上昇を諦め、下降に転じた後、円は最悪の水準から回復した。 円取引は、日本市場が年末年始休暇のため水曜日まで休場だったため、動きが鈍かった。

原油価格、世界的な供給障害により大幅高
WTI原油は+2.32 (+3.30%)、RBOBガソリンは+6.32 (+3.02%)
リビアでの供給障害と中東情勢の緊迫化により、原油とガソリン価格は水曜日序盤の下げから回復し、急騰した。 原油価格は、ドルインデックスが2週間半ぶりの高値まで上昇した後、株価が急落し、経済見通しに対する楽観的な見方が後退したため、当初は3週間ぶりの安値まで下落した。
リビアがシャララ油田にデモ隊が侵入したため、同油田を閉鎖すると発表したことで、世界の原油供給が逼迫するとの懸念から、原油価格は急騰した。 シャララ油田はリビア最大の油田で、約30万B/Dを生産している。
世界の経済指標は、エネルギー需要にとって弱気なものだった。 米12月S&P製造業PMIは+0.7上昇の47.4となり、米国の製造業活動が14ヵ月連続で50を下回る縮小幅となった。 また、11月のJOLTS求人件数は予想に反して-6.2万件減少し、2年半ぶりの低水準となる879.0万件となった。 また、ドイツの12月失業率は+0.1上昇し、2年半ぶりの高水準となる5.9%となった。

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。

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