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米国株 まとめ 6月12日:米CPIを前に、ハイテク株が強く市場全体を上昇に *備忘録*

S&P500指数(SPY)月曜日は+0.93%、ダウ工業株指数(DIA)は+0.56%、ナスダック100指数(QQQ)は+1.76%の上昇で引けた。


株価指数は緩やかに上昇し、S&P500は13ヶ月半ぶりの高値、ダウ工業株は6週間ぶりの高値、ナスダック100は14ヶ月ぶりの高値となった。 チップ株の強さがテクノロジー株の上昇を牽引した。 また、ナスダック社が買収会社トーマ・ブラボーからアデンザを105億ドルで買収することで合意し、M&Aの動きも株価の支援材料となった。 さらに、ノバルティスAGはチヌーク・セラピューティクス・インクを35億ドルもの金額で買収することに合意した。
米国のインフレ圧力がさらに緩和されるとの見通しは、FRBが利上げキャンペーンを一時停止する可能性があり、株式にとって強気材料となる。 コンセンサスは、米国消費者物価で、5月のCPIが4月の前年比+4.9%から+4.1%に緩和されると予想している。
今週はFRB、ECB、日銀の利上げ決定を控えている。 FRBが水曜日のFOMCでFFレートの目標レンジを+25bp引き上げるとする市場オッズは25%に達している。
世界の債券利回りはまちまちだった。 10年物T-Note債券利回りは、+1.0 bp上昇し3.749%になった。 ドイツ10年債利回りは+1.1bp上昇の2.388%、英国10年ギルト利回りは2週間ぶりの高値4.354%まで上昇し、+9.9bp上昇の4.338%。
株式の強気な面では、チップ株の上昇がテクノロジー株の上昇を牽引した。 また、チヌーク・セラピューティクスは、ノバルティスAGが35億ドル相当の取引で1株40ドルで買収することで合意し、+58%以上の上昇で引けた。 さらに、キャタレントは、第3四半期の純収入がコンセンサスを上回ったと発表し、+10%以上の上昇で引けた。
弱気な面では、WTI原油価格が-4%以上下落し6週間ぶりの安値となったことから、エネルギー株やエネルギーサービスプロバイダーが後退した。 また、ナスダック社は、バイアウト会社のトーマ・ブラボーからアデンザを現金と株式で105億ドルで買収すると発表し、-10%以上下げて引けた。 さらに、地方銀行の株価は、銀行会議での最新情報が投資家を失望させた後、下落した。


海外は、まちまちの動き。 ユーロストックス50は+0.62%の上昇で引けた。 中国の上海総合は-0.08%、日本の日経平均株価は+0.52%で引けた。

主な株価の動き
JPモルガン・チェースが目標株価を16ドルとし、中立からオーバーウエイトに格上げした後、カーニバル(CCL)は+12%以上上昇し、S&P500の上昇率トップに立った。 また、ノルウェージャンクルーズラインホールディングス(NCLH)は+7%以上、ロイヤルカリビアンクルズ(RCL)は+2%以上上昇。
キャタレント(CTLT)は、第3四半期の純収入が10億4000万ドルとコンセンサスの9億5630万ドルを上回り、+10%以上の上昇。
チップ銘柄が上昇し、テクノロジー銘柄の上昇を牽引したブロードコム(AVGO)は+6%以上上昇し、ナスダック100の上昇銘柄をリードして引けた。 また、インテル(INTC)は+5%以上上昇し、ダウ平均株価の上昇を牽引した。 さらに、グローバルファウンドリーズ(GFS)が+4%以上、マイクロチップテクノロジー(MCHP)、ラムリサーチ(LRCX)、マーベルテクノロジー(MRVL)が+3%以上上昇して引けた。 最後に、クアルコム(QCOM)、マイクロンテクノロジー(MU)、NXPセミコンダクター(NXPI)、オンセミコンダクター(ON)、テキサスインスツルメンツ(TXN)が+2%以上の上昇。
ブルームバーグ・インテリジェンスが、ユナイテッド、アメリカン、デルタの米フルサービス航空会社が、主に高級レジャー客や海外旅行客を中心とした堅調な夏場の需要でS&P500指数を上回っていると発表し、航空株が上昇した。 アメリカン航空グループ(AAL)とデルタ航空(DAL)は+2%以上上昇して取引を終えた。 また、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)とアラスカ航空グループ(ALK)は+1%以上の上昇で引けた。 さらに、サウスウエスト航空(LUV)は、レイモンド・ジェームズが同銘柄をアナリストの現在のお気に入りリストに追加したことで、2%以上の上昇。
オラクル(ORCL)は、ウルフリサーチが目標株価を130ドルとし、同業他社からアウトパフォームに格上げした後、+5%以上上昇した状態で引けた。
アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)は、キーバンク・キャピタル・マーケッツが目標株価を110ドルから150ドルに引き上げた後、+3%以上上昇した。
チヌーク・セラピューティクス(KDNY)は、ノバルティスAGが35億ドル相当の取引で1株40ドルで同社を買収することに合意し、+58%以上の上昇。WTI原油価格が-4%以上下落し、6週間ぶりの安値となったことで、エネルギー株とエネルギーサービスプロバイダーは下落に転じた。 フィリップス66(PSX)は-2%以上下げて引けた。 また、ハリバートン(HAL)、マラソン・オイル(MRO)、ヘス・コープ(HES)、アパ・コープ(APA)、コノコフィリップス(COP)、シュルンベルジェ(SLB)は-1%以上の下落。 また、ダイヤモンドバックエナジー(FANG)は-1%以上の下落し、ナスダック100の負け組をリード。 最後に、シェブロン(CVX)は-1%近く下げて引け、ダウ工業株で負け組のトップ。
ナスダック(NDAQ)は、バイアウト会社のトーマ・ブラボーからアデンザを現金と株式で105億ドルで買収すると発表した後、11%以上下落し、S&P500の下落率トップとなった。
シチズンズ・ファイナンシャル・グループのCEOが、自身の銀行ではチャージオフが増加しており、今期の純利息利益は予想より軟調になると述べたことから、地方銀行株は下落した。 また、キーコープのCEOは、今期の金利収入は以前の予想より悪くなると述べた。 その結果、キーコープ(KEY)は-4%以上、シチズンズ・フィナンシャル・グループ(CFG)は-3%以上下落して引けた。 また、コメリカ(CMA)、トゥルーイスト・ファイナンシャル・コーポレーション(TFC)、ザイオンス・バンコープ(ZION)は-2%以上の下げで引けた。
Tロウ・プライス・グループ(TROW)は、5月31日現在の運用資産が1兆3500億円となり、月間で-96億ドル減少したと発表し、-3%以上の下落で引けた。
U.S.バンコープ (USB) は、シティグループが90日間のネガティブカタリストウォッチを開始し、目標株価を39ドルから33ドルに引き下げた後、-2%以上下落して引けた。

その他市場
9月限10年T-Note債券先物は、-1ティック下げて引け、10年利回りは、+1.0bp上昇し3.749%になった。 初期の上昇をあきらめ、小幅な損失となった。 英国の10年物ギルトが月曜日に2週間ぶりの安値まで下落したことが、米国債価格を圧迫した。 また、S&P500が13カ月半ぶりの高値まで上昇したことも、セーフヘイブン需要を抑制した。 さらに、財務省が実施した320億ドルの10年物T債券の入札に対する需要が弱く、入札対カバー比は2.36と、10年債の平均値である2.41を下回ったことも、価格を押し下げた。10年インフレブレークイーブンレートが1週間ぶりの低水準となる2.191%に低下したことから、インフレ期待の低下で当初は上昇に転じた。 また、FRBが火/水のFOMC後に利上げキャンペーンを一時停止するとの予想もサポート材料となっている。

ドルインデックスは、2週間半ぶりの安値から回復し、+0.06%の小幅上昇。 ドルは、夜間の損失から回復し、T-note利回りの強さを受けて小幅な上昇。 また、人民元が6-1/4ヶ月の安値まで下落したことも、ドルにとってプラスとなった。 マイナス面は、FRBが火/水のFOMC後に利上げキャンペーンを一時停止するとの予想である。株高がドルの流動性需要を抑制した。
ユーロ/米ドル は、2-1/2週間ぶりの高値に上昇し、+0.09%上昇。 ユーロの主な強気要因は、FRBが今週利上げを一時停止する一方、ECBは利上げを継続する見通しで、中央銀行の乖離である。
USD/JPY は、+0.15%上昇。 円は、夜間の上昇をあきらめ、わずかに下降。 日本の経済レポートは、日本の5月のPPIが予想を下回り、5月の工作機械受注が2年4ヶ月で最大の減少を記録した後、日銀の政策にハト派的で、円にはネガティブだった。
日本の5月PPIは、前年同月比+5.1%と4月の+5.9%から低下し、予想の+5.6%より鈍くなった。日本5月工作機械受注は前年同月比-22.2%、2-3/4年ぶりの急ピッチで減少した。

ゴールドマン・サックスが原油価格予想を再度引き下げた後、原油価格は急落
7月限WTI原油先物は-3.05(-4.35%)、7月限RBOBガソリン先物は-11.06(-4.27%)下落。原油が6週間ぶりの安値、ガソリンが1週間ぶりの安値に下落し、大きく売られた。 月曜日のドル高がエネルギー価格の重荷となった。 また、ゴールドマン・サックスが原油価格予想を再び引き下げたことで、世界のエネルギー需要懸念が原油価格にマイナスとなっている。
ゴールドマン・サックスは日曜日、過去6ヶ月で3回目となる原油価格見通しを引き下げた。 ゴールドマン・サックスは、12月までにブレント原油の見通しを1バレル95ドルから85ドルに引き下げた
原油の弱気材料は、中国のエネルギー需要の低迷で、中国の原油備蓄が増加していることだ。 分析会社Kplerによると、中国の原油備蓄量は5月に9億6600万バレルと2年ぶりの高水準に達し、5年平均の8億5800万バレルを大きく上回った。
ベーカーヒューズ社が先週金曜日に発表した6月9日に終わった週の米国の石油リグ稼働数は、+1基増の556基。 これは、12月2日に記録した2年半ぶりの高値627リグを大きく下回り、前週の13ヶ月ぶりの低値555リグをわずかに上回る水準。 米国の稼働石油リグは、2020年8月に見られた17年ぶりの低水準である172リグから3倍以上に増加しており、米国の原油生産能力の増加を示している。

先週のOPEC減産合意以後のWTI原油の価格推移



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