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エヌビディア(NVDA)の決算プレビュー

 エヌビディアの第2四半期業績には、GB200を含むAIグラフィックス・プロセッサーBlackwellシリーズの投入など、AIコンピューティング能力の大幅な向上を示す複数の開発がある。これは、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOGL/GOOG)、テスラ(TSLA)、アマゾン(AMZN)、メタ(META)などの主要顧客との需要を引き続き牽引すると予想される。
 さらに、Nvidia Inference Microservice(「NIM」)は、AI推論タスクのための古いGPUの使いやすさを拡張するために設計された最近の開発であり、包括的なプラットフォームプロバイダーへの大きなシフトであり、AI開発における堀を固めるのに役立っている。
 加えて、データセンターの性能向上を目的としたNvidia L40S GPUとSpectrum-Xは、今後Nvidiaに利益をもたらすと予想される。
 エヌビディアの主要な大手ハイテク顧客は、2025年の残りの期間も成長を牽引すると予想される。これを支えているのは、医療、専門サービス、法律、防衛など、グローバルな業界全体でAIが多様に採用されていることだ。この市場が縮小することはないのは明らかだが、採用の速度が鈍化するのは間違いない。AIインフラへの支出の鈍化が今後のテーマとなるだろうが、その話は別の機会にしたい。
 マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、メタなどの大手テック企業が、エヌビディアへの依存度を下げるために独自のAIチップを開発しており、AIインフラ市場が現在大きく多様化していることも忘れてはならない。マイクロソフトのAzure Maia、アルファベットのTrillium、アマゾンのTrainium2、メタのTraining and Inference Acceleratorなどがそれだ。これらはNvidiaの提供するサービスを補完するものとして設計されているが、主要データセンターにおけるNvidiaのGPUの必要性を低下させる可能性が高い。さらに、AMD(エーエムディー)とインテル(INTC)の両社はGPUの生産を増やしており、これは市場の多様化を示すものであり、競争上の脅威を高めている。しかしながら、最先端AIデータセンターにおけるエヌビディア製チップは8割を超えるシェアを占めているとされている。

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