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米国株 まとめ 4月24日:債券利回りの上昇とハイテク株高で株価は強弱入り混じる *備忘録*



S&P500指数 SPY)は+0.02%、ダウ工業株指数 DIA)は-0.11%、ナスダック100指数QQQ)は+0.32%
米国株価指数は強弱入り交じり、S&P500とナスダック100は1週間ぶりの高値をつけた。 テクノロジー株の強さが市場全体を下支えした。 しかし、債券利回りの上昇が株価を圧迫したため、市場全体の上昇は限定的となった。ポジティブな面では、テスラが第1四半期のEPSが予想を下回ったにもかかわらず+12%以上上昇した。 また、テキサス・インスツルメンツは第1四半期の売上高が予想を上回り、第2四半期の売上高もコンセンサスを上回ると予想したため、半導体株は上昇した。 さらに、ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスは、第1四半期の調整後Ebitdaが予想を上回り、通期の調整後Ebitda予想を上方修正したことから、+3%以上上昇した。一方、オールド・ドミニオン・フレイト・ラインは、第1四半期の売上高がコンセンサスを下回ったため、-11%以上下落した。 また、第1四半期の売上高が予想を下回ったテレダイン・テクノロジーズは-10%以上下落した。 さらに、ゼネラル・ダイナミクスは第1四半期のEPSがコンセンサスを下回ったと発表し、-3%以上下落した。
S&P500種構成企業のうち180社(総資本の40%以上)が今週決算を発表する予定。
米3月資本財新規受注(航空機・部品を除く)は前月比+0.2%増と、予想通りの伸びとなった。
米週間MBA住宅ローン申請件数は19日に終了した週に-2.7%減少した。 購入住宅ローン・サブインデックスは前週比-1.0%、借り換え住宅ローン・サブインデックスは前週比-5.6%の低下となった。 平均30年固定住宅ローン金利は前週の7.13%から+0.11bp上昇し7.24%と5ヵ月ぶりの高水準となった。
4月30日から5月1日にかけて開催される次回FOMCでは3%、6月11日から12日にかけて開催される次回FOMCでは19%の利下げが予定されており、市場では-25bpの利下げの可能性を織り込んでいる。
海外株式市場はまちまちだった。 ユーロ・ストックス50種株価指数は-0.37%で引けた。 中国の上海総合指数は+0.76%上昇した。 日本の日経平均株価は+2.42%上昇した。

おもな米国株の動き
テスラ(TSLA)は、早ければ今年中にも低価格モデルの発売を加速すると発表した後、第1四半期のEPSが予想を下回ったものの、+12%以上上昇してS&P500とナスダック100の上昇率トップとなった。
ハズブロ(HAS)は、コンセンサス(27セント)を大きく上回る61セントの第1四半期調整後EPSを発表し、+11%以上上昇した。
ウェスチングハウス・エアブレーキ・テクノロジーズ(WAB)は、第1四半期の純売上高がコンセンサスの24億ドルを上回る25億ドルとなり、通期売上高予想を前回予想の100億5000万ドルから105億5000万ドルに引き上げ、+10%以上上昇した。
コスター・グループ(CSGP)は、コンセンサスの6億4,950万ドルを上回る6億5,600万ドルの第1四半期売上高を発表し、+8%以上の上昇。
ボストン・サイエンティフィック(BSX)は、第1四半期の調整後EPSを56セントと発表、コンセンサスの51セントを上回り、通期の調整後EPS予想を従来の2.23~2.27ドルから2.29~2.34ドルに引き上げ、コンセンサスの2.26ドルを上回り、+5% 以上上昇した。
テキサス・インスツルメンツは、第1四半期の売上高が36.6億ドルとコンセンサス(36.0億ドル)を上回り、第2四半期の売上高は36.5億~39.5億ドルとコンセンサス(37.8億ドル)の中間値を上回ると予想した。 その結果、オン・セミコンダクター(ON)は+6%以上、テキサス・インスツルメンツ(TXN)とマイクロチップ・テクノロジー(MCHP)は+5%以上の上昇で取引を終えた。 また、NXPセミコンダクターズNV(NXPI)は+4%以上、アナログ・デバイセズ(ADI)は+3%以上で引けた。 さらに、グローバルファウンドリーズ(GFS)、マーベル・テクノロジー(MRVL)、KLAコープ(KLAC)、ラムリサーチ(LRCX)、インテル(INTC)、クアルコム(QCOM)が+1%以上の上昇。
バイオジェン(BIIB)は、第1四半期の調整後EPSが3.67ドルとコンセンサス(3.44ドル)を上回り、通期の調整後EPSは15.00~16.00ドルとコンセンサス(15.49ドル)の中間値を上回ると予想し、+4% 以上上昇した。
ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングス(HLT)は、第1四半期の調整後Ebitdaを7億5,000万ドルとコンセンサスの7億540万ドルを上回り、通期の調整後Ebitda予想を33億3,000万~33億8,000万ドルから33億8,000万~34億3,000万ドルに引き上げ、コンセンサスの33億7,000万ドルを上回ったことで、+3%以上上昇した。
オールド・ドミニオン・フレイト・ライン(ODFL)は、第1四半期の売上高がコンセンサスの14.7億ドルを下回る14.6億ドルと発表し、-11%以上下落してS&P500とナスダック100の下落率トップとなった。
テレダイン・テクノロジーズ(TDY)は、第1四半期の売上高が13.5億ドルとコンセンサス(14.0億ドル)を下回り、-10%以上下落した。
フォーティヴ(FTV)は、コンセンサスの15.3億ドルを下回る15.2億ドルの第1四半期売上高を発表し、-5%以上下落した。
マスコ(MAS)は、第1四半期売上高19.3億ドル、コンセンサス19.4億ドルより低く、通期調整後EPSは4.00-4.25ドル、コンセンサス4.14ドルの中間値より低いと予想し-4% 以上下落した。
ジェネラル・ダイナミクス(GD)は、第1四半期EPSを2.88ドルとコンセンサス2.91ドルより弱く発表し、-4%以上下落した。
ヒューマナ(HUM)は、2025年のガイダンスを撤回し、ガイダンスを提供する前に「より明確化」する必要があるとして、-3%以上下落した。
ノーフォーク・サザン(NSC)は、第1四半期の調整後EPSが2.49ドルとコンセンサスの2.55ドルを下回り、-3%以上下落した。
ボーイング(BA)は、ムーディーズ・レーティングスが同社の上位無担保債務格付けをBaa2からBaa3に引き下げ、見通しをウォッチ・ネガティブからネガティブに引き下げたため、-2%以上下落し、ダウ工業株指数の下落率トップとなった。

金利
10年物T-Note債券先物は、-11ティック下落して引けた。 10年物T-Note債券利回りは+5.0bp上昇し4.650%となった。 T-Note債券相場は、ドイツ10年物国債が4年3カ月4カ月ぶりの低水準まで下落したことから、マイナスに持ち越されたことが重しとなった。また、財務省が今週実施した1830億ドルの米国債入札の一環として、過去最高の700億ドルの5年物T-Note債券を入札したことから、供給圧力が債券価格を押し下げた
T-Note債券は、財務省が実施した700億ドルの5年物T-Note債券入札に対する需要が低調であったことから、緩やかな下落を維持した。入札倍率は2.39倍と、10回入札の平均倍率である2.46倍を下回った。
欧州国債利回りは上昇した。 ドイツ10年債利回りは2.600%と4年4ヶ月ぶりの高水準に上昇し、+8.6bpの2.588%。 英10年ギルト債利回りは4.356%と5年4ヶ月ぶりの高水準に上昇し、+9.3bpの4.334%。

為替
米国債利回りの上昇と円安でドル上昇

ドルインデックスは+0.16%上昇した。 ドルは、1週間半ぶりの安値から回復し、緩やかに上昇した。 T-Note債券利回りの強さがドルを押し上げた。 また、円相場が対ドルで33年ぶりの安値まで下落したため、円安もドルにとってプラスとなった。
米3月資本財新規受注(航空機・部品を除く)は前月比+0.2%増と、予想通りの結果となった。
ユーロ/米ドルは横ばいだった。 ユーロは、1週間半ぶりの高値から反落し、ほとんど変化なく終わった。ドル高がユーロを下げた。 また、ECBとFRBの乖離がユーロの重しとなっている。ECBは6月に利下げを開始すると予想されているが、FRBは利下げを年後半まで延期する。ユーロは、ドイツの4月IFO景況指数が予想以上に上昇し11ヶ月ぶりの高水準となったことから、当初は上昇に転じた。 また、ナゲルECB理事が6月のECB利下げは一連の利下げを開始する必要はないとタカ派的な発言をしたことも、ユーロにとって強気材料となった。
独4月IFO景況感指数は+1.5上昇の89.4と11ヵ月ぶりの高水準となり、予想の88.8を上回った。
ECB理事会メンバーでブンデスバンク総裁のナーゲル氏は、ECBによる6月の利下げが一連の利下げを「必ずしも開始する必要はない」と述べた。
スワップでは、ECBが次回6月6日の会合で-25bpの利下げを実施する可能性を84%と織り込んでいる。
米ドル/円は+0.27%上昇した。 円相場は対ドルで33年ぶりの安値を更新し、緩やかに下落している。 T-Note債券利回りの上昇とドル高が円の重しとなった。また、日経平均株価が+2%上昇したことで、安全資産としての円の需要が減少した。 円相場は、日本の当局者が最近、必要であれば円の行き過ぎた動きに対処するために必要な措置を取ると述べたことから、日本の当局者がいつでも外為市場に介入して円を支えることができるのではないかという懸念からドル円は下落した。
日本の3月PPIサービス価格は前年同月比2.3%上昇し、予想の同2.1%上昇を上回った。
スワップ市場では、日銀が4月26日の会合で+10bpの利上げを実施する可能性を1%、続く6月14日の会合で36%としている。

金は-3.7 (-0.16%)、銀は-0.016 (-0.064%)
ドル高は貴金属にとって弱材料となった。また、世界的な債券利回りの上昇も貴金属の重しとなった。 ECB理事会のナゲル委員が、6月のECB利下げはECBが一連の利下げを開始することを意味しないとタカ派的な発言をしたことも、金価格を圧迫した。

原油価格は、ドル高とイラン・イスラエル間の緊張緩和により下落
WTI原油は-0.55 (-0.66%)、RBOBガソリンは+0.76 (+0.28%)
ドル高がエネルギー価格を下げた。 また、先週の金曜日にイスラエルが報復攻撃を行ったことで、イランが反撃しないとの見方が強まり、イスラエルとイランの緊張が緩和したことで、原油価格は下落した。 週間EIA原油在庫が予想外に減少したため、原油価格の下落は限定的となった。
水曜日のEIA週報は、原油・製品ともにまちまちの結果となった。 マイナス面では、EIAの留出油在庫が予想外の160万バレルの増加となった。 また、EIAのガソリン在庫は-63.4万バレルと、予想の-175万バレルを下回った。 プラス面では、EIAの原油在庫が予想外の-637万バレルの減少となり、予想の+200万バレルの増加に対し、マイナスだった。 また、WTI先物の受け渡し地点であるクッシングの原油供給量は、-65.9万バレル減少した。
水曜日のEIA報告によると、(1)4月19日時点の米国原油在庫は季節的な5年平均を-3.4%下回り、(2)ガソリン在庫は季節的な5年平均を-3.6%下回り、(3)留出油在庫は季節的な5年平均を-6.8%下回った。 4月19日に終わる週の米原油生産量は、前週比横ばいの1,310万B/Dとなり、直近の過去最高値1,330万B/Dを下回った。

※当資料は、投資環境に関する参考情報の提供を目的として翻訳、作成した資料です。投資勧誘を目的としたものではありません。翻訳の正確性、完全性を保証するものではありません。投資に関する決定は、ご自身で判断なさるようお願いいたします。
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