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雨は矢印 凸レンズの焦点の私 黄色い電燈の光線たちが 瞳の中で再び出会い そして私が受け止める 日に焼けた本のインクが 淵のように深い 断面図、カリカチュア カップの中には フォームミルクがつぶれない くらいの僅かな けれど確かな地層 五秒前にもここにいた証 見えない四つの軸と暮らす 黄色いカップ、黄色い光、黄色い数字 で構成された両手、図として眼差す経験 統合された世界の中で あくまで光の焦点として 無数の宇宙が弾ける音に 耳を澄ます