労働審判 事の発端

今回、労働審判というものを経験しました。もちろん初めての経験です。結論から言うと、ほぼ私の思惑通りの解決金を得ることができました。しかしながら、そのプロセスを振り返ると注意しなければならない点がいくつかあります。今後労働に関するもめごとは増加すると思われ、基本的に労働者は弱い立場にあります。今回の私のケースのように、たとえ労働者に全く落ち度がなく、完全なる不当解雇と思われるような場合でも、会社はいろいろな意味で優位に立つことができます。弁護士費用にかけられる予算一つとってもそうです。個人で戦わなければならない労働者とは全く違います。このノートでは、私と似たような立場の労働者、不幸にも元の雇用主と戦わなければならなくなった人の情報武装に少しでも役立つように、可能な限りの情報をシェアしたいと思います。残念ながら、書けない情報も沢山あります。特に会社、個人の特定につながる情報はその典型です。本当はそこをすごく書きたいですが!そのため、極力一般化した情報になってしまうことをご容赦下さい。

さて、事の発端はというと、突然の退職勧奨に始まります。私がその会社に管理職として転職して約1年たったある日、外国人の上司に呼ばれました。正確には、電話で話がしたいから予定しておけ、と言われました。普段から人の予定などお構いなしにミーティングを入れる人なのでまたか、と思った程度でした。その電話ミーティングには人事の人を含めた何名かが出席しており、何の話なのかなぁと思っていたところ唐突に「あなたはこのポジションに向いていない。勤務態度もよくない。会社のカルチャーにもあっていない。なのでパッケージをもらって退職したほうがいいのではないか?」という、いわゆる退職勧奨の告知でした。こちらとしては突然のことでとても驚きましたが、このままこの無能で横暴な上司と仕事をしていても時間の無駄と思っていたので、「わかった。とりあえず考えさせてくれ。」ということで態度を保留しました。そのパッケージの中身自体も退職の期日も書いていないような不完全なもので、金額もありえないくらい低かったので、その時点では、退職日と金額を自分が納得いくものにしてこちらから逆提案しようと考えていました。こちらには全く落ち度はなく、退職勧奨の理由として挙げられたいくつかの事例もすべてその上司の事実誤認と悪意に満ちたでっち上げだったので、これはどう転んでも、つまり訴訟になろうが何になろうが、こちらが負けることはあり得ない、という確信を持つことができました。ただそうであるがゆえに、この怒りを抑えて理性的にこの無能な上司、ひいてはダメな会社との闘いを進め、事を有利に進めていくことの難しさも感じました。

フッツン

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