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【海外】スペイン1部昇格プレーオフ、FP中島圭太のオ・パルロ・フェロールが20日に初戦

 U-23フットサル日本代表FP中島圭太の所属するスペイン2部でオ・パルロ・フェロールは、2022-23シーズンのリーグ戦を3位で終え、2位から5位に出場権が与えられる1部昇格プレーオフに進出した。5月20日には準決勝第1戦が行われることになっており、シーズン4位のアルジラFSと対戦する。

 今シーズンのスペイン2部では、ペニスコラFSが圧倒的な強さを見せており、2位のブレラに勝ち点差15をつけて優勝。優勝チームは無条件で1部昇格になるが、今年1月のU-23フットサル日本代表のフランス遠征メンバーにも選ばれた中島は、「肌感覚では1部の下位チームよりも強いし、来季は1部でプレーオフも狙えると思う」と、その強さについて語った。

 2位のブレラFS、3位のオ・パルロ・フェロール、4位のアルジラF.S.、そして5位のサラゴサが、残り一つの枠をかけてプレーオフを戦う。プレーオフ準決勝は2試合先勝したチームが勝ち上がりとなり、リーグ戦で上位となっているオ・パルロ・フェロールは初戦をホームで戦う。4000人収容のアリーナには、3000人以上が詰めかけることが見込まれており、中島も「超楽しみですね」と目を輝かせる。

 この4チームの力関係については「ブレラが、ちょっと抜けていると思う」と2位でレギュラーシーズンを終えたチームの力を認めつつも、彼らが対戦する5位のサラゴサが侮れない相手だと分析する。

「ブレラが唯一、嫌いなのがサラゴサなんです。サラゴサは、今、調子がめちゃくちゃよくて、セットプレーとパワープレーがうま過ぎるんです。僕たちもパワープレーだけで4失点したんです。僕たちは準決勝で対戦する相手にリーグ戦で2戦2勝しているから、ちょっと得意なので、決勝に向けて、サラゴサにはちょっと頑張ってほしいですね」

 かつて元日本代表FP森岡薫も在籍したオ・パルロ・フェロールには、今も元スペイン代表FPアドリが所属している。アドリは36歳となった今も衰えることなく、チームの中心選手として今シーズンは、ここまで25得点を記録。「このクラブは、彼のクラブみたいなもの。本当に疲れていない時の彼は、止めるのが難しいですよ。パスとかうまいですし、周囲への要求も厳しい。勝ちにこだわる姿勢とか、練習から一つひとつめちゃくちゃ学びになっています」と、大きな刺激を受けていると語った。

 深さをとることを求める監督のもと、ピヴォを務めている中島は、スペインに渡って屈強なフィクソと渡り合うために7キロも体重を増やしたという。19歳ながら、すでにBチームの試合にはほとんど出ていない。ここまでトップチームでリーグ戦24試合に出場して3得点を記録しているが、まだ得られている出場時間は限定的だという。「1試合あたり、5分から10分くらい。前半に1回、後半に1回と、あとはパワープレーは出ているので、攻撃面では結構、信頼されていると思います」と話す。それでもプレーオフでは何が起こるかわからない。ピヴォの3番手である中島にも、唐突に活躍するチャンスが巡ってくる可能性は十分だ。

 現在、スペイン1部では日本代表FP山田凱斗が超名門のインテル・モビスタで活躍しているほか、前日本代表監督のブルーノ・ガルシア監督が率いるレアル・ベティスにも日本代表FP逸見勝利ラファエルが在籍している。ただ、来季はポルトガル1部ブラガへ移籍することが決まっているため、オ・パルロ・フェロールの昇格には期待がかかる。

「今年はフェロールのスポーツが良い年なんですよ。サッカーも3部リーグの首位で2部リーグへの昇格を決めました。同じ体育館で活動しているバスケットボールのチームもあるんですが、そこもストレートで1部昇格を決めている。僕たちも、その波に乗りたいですね」

 オ・パルロ・フェロールとアルジラFSの昇格プレーオフ準決勝初戦は、Youtubeでの配信も決定している。日本から世界へ飛び出して成長を続ける若武者の姿を、ぜひご覧あれ。


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