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【日本代表】かつてない逆境のなかで臨む、W杯予選を兼ねたアジアカップ。大会前日に木暮監督が語った言葉は

 フットサルのアジアカップが4月17日に開幕した。フットサル日本代表は18日に大会初戦でキルギスタン代表と初戦を戦う。日本代表はこの試合に向けた前日練習を約2時間行った。

 その練習後、木暮賢一郎監督に話を聞いた。FPオリベイラ・アルトゥール、FP清水和也といった大黒柱2人が抜けた穴を、指揮官はどのように感じているのか。

 FIFAはフットサルアジアカップのプレビュー記事を掲載した。そのなかで、イランと日本のW杯予選突破は確実ということを記している。だが、そんな楽観的な状況にはない。なにせ、木暮ジャパンのスタート時から中心選手だった2人がいなくなったのだから。

https://www.fifa.com/fifaplus/en/tournaments/mens/futsalworldcup/uzbekistan-2024/articles/afc-asian-cup-preview-qualifying

 アルトゥールと清水和也の代役として、指揮官が招集したのはポルトガル遠征で久しぶりの代表復帰を果たしたFP仁部屋和弘、そして、よりサプライズだったのが、ここで初招集となったFP安藤良平だった。若手ではなく、この2人を呼んだのはどういう意図だったのか。(ちなみに、安藤よりもフィクソとして序列が高かったはずのFP内村俊太が呼ばれなかった理由は負傷を抱えているため)

以下、木暮監督との一問一答

ーーアルトゥール選手に続き、清水選手も負傷離脱となりました。開幕前からこんなに逆境になるのは、監督のキャリアでも初めてでは?

木暮 僕のフットサル人生は、いつもそんなもんですから(笑)。何もないところから始まっていて、アジアでも日本が強かった時代からプレーしているわけでもありません。20年以上前から、その都度いろんな困難はありました。もちろん今起きたことだけを見れば、当然難しいこともあると思いますが、いつも言っているように『今いる代表選手がベストだ』と思っています。付け焼刃で慌てて何かをすることが真の強化ではない。アジアではまだそういう国もあるし、それも一つの強化策だと思いますが、日本の強みはFリーグだったり、男女に全国リーグがあり、大学にもリーグがあって、下部組織があって、各地域に選抜チームや社会人リーグがあり、小さい頃からフットサルをやる環境があり、指導者にもフットサルを専門に指導している方たちもたくさんいる。そういう歴史を重ねてきたものが、真の強化策だと思う。それを代表するチームが日本代表だと自分は思っているので、誰が出ても、どういう状況でも力を見せる。日本の普通にある力を示す。その意味では、そういう困難や大きな超えるべき障害があっても、ここにいる選手たちを信じているし、それで目標を達成できれば、日本のフットサルのレベル、積み重ねてきた時間ややり方が正しかったと証明されるんじゃないかなと自分は思っています。

ーー2人がいなくなってチームの動揺は?
 
木暮 あるかないかでいえば、もちろん「ない」といえば、嘘になります。

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