見出し画像

成長させてあげれなかったのが、残留争いに巻き込まれている要因

2023年1月22日(日)、岸和田市総合体育館(大阪府)で行われた、Fリーグ2022-2023 ディビジョン1の第20節、シュライカー大阪×ボアルース長野戦後の、ボアルース長野の山蔦 一弘コーチのインタビューです。

文・写真:北谷 仁治

ディフェンスのプレス。攻撃で勢いを持って裏を取る。自分たちのやるべきことをやらないと、結果は出ない

ーまずは、試合を振り返って、いかがでしたか?

山蔦 一弘コーチ「大事な一戦という位置づけでは望んでいるので・・・

望む結果が出なかった、っていうのも一つですし。

前節、自分たちができたことが、なかなかできなかったので・・・。

相手どうこうの前に、自分たちがやることやらないと、結果が出ないということ、だったかなと思います」

―前節できたことというのは?

山蔦 一弘コーチ「そうですね。ディフェンスのプレスだったり。

攻撃の部分だったら、勢いを持って、相手の裏を取りに行くっていうところだったり。

ちょっと後ろが重かったり、(裏が)取れていたりしても、重かったりするのはあったかなと思います」

―「重かった」とはどう言うイメージですか?

山蔦 一弘コーチ「後ろを抜けるのが(勢いが)弱かったりだとか、後ろが停滞ちやったところです」

セカンドボールを回収できず、大阪に主導権を握られてしまった・・・

ー少し立ち上がりから、大阪がペースを掴んだように見えましたが?

山蔦 一弘コーチ「そうですね。自分たちの狙いとしては、相手はロングボールを多用してくるというところで・・・。

セカンドボールを拾って、そこをカウンターにつなげようというところを意識していたんですけど・・・。

相手もそこの回収のところを意識していたと思うし、そこも早かったので、うまく回収しきれなかったところで、主導権を握られたかなと思います」

ー開始早々に立て続けの失点があって、(2失点後)すぐにタイムアウトを取られていました。あの場面は(チームで)どういう確認をされましたか?

山蔦 一弘コーチ「なかなか勝てないチームというのもあるんですけど・・・。

一つの失点ですごく気落ちしてしまったりとか・・・。

ムードが悪くなることがあるので、そこを早く、もう一度立ち切りたかったというところと、冷静に、自分達のやるべきところを、また皆に指示して、『また一から始めよう』という意味合いで取りました」

勝つためにはなくさないといけない『空気』『ムード』がある

ーただその後も失点が止まらず、キーパーの交代もありました。

山蔦 一弘コーチ「そうですね。キーパーの交代に関しては、ちょっと自分たちの保持率を上げたかったところで・・・。

(キーパーの)足をうまく使って、保持率を上げようかなっていうところが狙いではありましたが・・・。

まぁ、そうですね。連続失点というのは・・・、やっぱり勝てないチームの特徴というか・・・。

流れを止めきれないで、そのまま行ってしまうだったり。

原因っていうのは、何がどうというのはないと思うんですけど。

一生懸命、たぶん頑張っているし・・・。

その中でもやっぱり・・・『空気』といっては何ですけど・・・。

ムードというか・・・。『今日もやられるのか』っていう雰囲気じゃないですけど・・・。を、すぐ選手が感じてしまう。

というのはやっぱり・・・勝つためには、なくさないといけないところかなと思います」

―ハーフタイムでは、どのような話をされましたか?

山蔦 一弘コーチ「もう4点差があったので。パワープレーをするしかないところで・・・。

パワープレーの確認・・・、戦術的なところと・・・、あともう、一つずつ本当に目の前のこと、自分でできることをやっていかないといけないところを確認しました」

―ハーフタイムの前、前半からパワープレー、残り3分以上ある中で始めましたが・・・。

山蔦 一弘コーチ「相手の守り方を、少し見るって言うところと・・・。

あわよくば、1点を返したところで、自分たちのムードを持って、ハーフタイムには入れればな、というところがありました」

パワープレーに関しては「シュートが少なかった」「もっと勝負をやりたかった」

ー最後に得点があったものの、なかなかパワープレーでもゴールできなかった要因は何かありますか?

山蔦 一弘コーチ「やっぱりちょっと、シュートの数が少ないなというのは・・・思いますね。

もっと、パワープレーをするからには、やっぱりゴールの前にボールを送るというところ・・・、その辺も含めてですけど・・・。

やっぱりこう・・・、点差がついてしまうと消極的になってしまう・・・のか・・・。

パワープレー返しを恐れてだったり、っていうところがプレーに出てしまうのかな、というのはあります」

―シュートの数を多くというのは、1番後ろの米村さんも含めてですか?

山蔦 一弘コーチ「そうですね。

そこもそうですけど、やっぱり、前を向けるところで前を向かないで、後ろに返してしまうと。相手は怖くないので。

しっかり高い位置にボールが入った時に、勝負するというところをもっとやりたかったなっていうところはあります」

やることは変わらない。1つ1つのプレーに向き合っていく

―今日勝てば、大阪も降格争い巻き込めた試合でした。これで大分との争いで残り試合、勝たないといけない状況になったかと思いますが・・・。

山蔦 一弘コーチ「そこに関しては、自分たちでやることが変わるわけではないので。

もう目の前の相手に、というか目の前のプレーに、もう一つ一つのプレーに向き合って。付き合っていくしかないかなっていうのを思っています」

―どうなんでしょう?入替戦を考えると、あまり『パワープレーをしたくないな』とかそういうのはあったりしますか?

山蔦 一弘コーチ「いや、特にないです」

ー今、目の前の試合が大事?

山蔦 一弘コーチ「はい」

成長させてあげれなかったのが、残留争いに巻き込まれている要因

ーリーグ前の手応えと、現在の状況(順位)を振り返って、どうですか?

山蔦 一弘コーチ「リーグの前から、厳しいシーズンにはなるのは覚悟してました。

選手自身も。それはもちろん覚悟していたことだと思いますし・・・。

ただ、自分たちが成長しないと、残留っていうのは勝ち取れないっていうところは、常々言ってきた中で・・・。

やっぱりそこの成長を、僕がまださせてあげれてないっていうところが、今のまだ巻き込まれてるって言う事ですね。

だから今の順位で、目標通りってことはもちろんないですけど・・・。

でも、まだその目標を達成できるチャンスはあるし。

ただ、まだ達成できてないのは、やっぱり力不足・・・というところは思います」

―一番成長させたいけど、まだ成長させられていないと言うか、結果に出てないポイントはどこですか?

山蔦 一弘コーチ「そうですね。戦術的な部分っていうのは、長くやるやればやるほど多分浸透するんだろうなと思いますけど・・・。

個人的な部分で、やっぱりボールを前に運ぶ。

少しでもボールを前に持っていける選手にしたいですし・・・。

逆にディフェンスでは、ボールを前に運ばせない。

パスを蹴らせなかったり、プレッシャーで横を向かせたり。

あとは、ボールを取り切るとか、シュート決め切るとか。

本当・・・何て言うんですか、個人のパーソナリティじゃないですけど。そこの上にしか戦術は成り立たないと思っているので・・・。

そこを上げたいっていうところはあります」

『球際』や『気持ち』で片づけてしまっていた部分を、どう伸ばせばよいか

ー山蔦さんの現役時代のように?個で一枚はがして・・・?

山蔦 一弘コーチ「どうなんですかね。(笑)。わかんないですけど・・・。

それで言うとけど、(昔は)『気持ち』とかっていう言葉で片づけられてたことが・・・、もっとこう・・・、何ていうのかな・・・。

どうしたら伝わるのか、どうやればそこの部分が伸びるのか・・・。

『球際負けない』とか、それで済んでいた部分をどう伸ばせばよいのか・・・というのが、難しいところというか、課題だなと感じています」

ー残り2試合ですが・・・

山蔦 一弘コーチ「目標はもう、変わらず、残留っていうところですけど・・・。

本当に、この2試合でもそうですけど、自分たちの成長無くして残留は勝ち取れないと思っているので。

もう毎日の練習に向き合って、そこからしかないと思います」


ここから先は

0字
フットサルの専門誌がなくなった今も、取材活動を続けているライターがいます。3人ともライター以外の側面からもフットサルにかかわっているので、幅広い側面からフットサルの話ができると思っています。

Futsal Media Note

¥1,000 / 月

フットサルメディアを運営している三者による共同webマガジン。 発起人のFutsalXの河合拓、PANNA FUTSALの海野伸明、フット…

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートは取材費に使わせて頂きます。(_ _)