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齋藤日向の7年間とこれから

シュライカー大阪に7年間在籍した、齋藤日向選手が今季をもって退団。
フットサル選手になるまでの道のりや休日の過ごし方、これからの目標についてインタビューさせていただきました!

取材・文 白井萌香

──齋藤選手は小学生からサッカーと並行してフットサルをされてきたそうですが、サッカー選手でなくフットサル選手になろうと思ったきっかけはありますか?

地元の新潟は雪が降る街なので雪の日は外でサッカーが出来ず室内でミニサッカーの感覚でフットサルをしていました。当時は特にフットサル選手になりたいとは思っていなかったですね。
きっかけは、高校生の時に帝京長岡高校のサッカー部の活動として、全日本U-18フットサル選手権に出場したことでした。
当時はFの下部組織とかも出場していた中、高校生のチームも多く、そこで優勝した時にフットサルって面白いなと思い、そこからいろんなチームに声を掛けてもらったり、練習に参加する事になりました。その時、シュライカー大阪に入団する1シーズン前にFリーグで優勝していて「このチーム強いんだな!」と思ったんです(笑)。サッカーで大学への推薦の話もあったんですが、フットサル選手になることを決めてシュライカー大阪に入団する事にしました。

──帝京長岡高校を卒業し、シュライカー大阪の選手になってから、生活の変化はありましたか?

練習量に関しては高校生の頃から朝練もあったり、トレーニングの時間が長かったのでそこまで生活に変化はなかったです。
でもシュライカー大阪に入団してからスクールのコーチとしても活動することになって、人に教えるということが初めてですごく戸惑いましたね。
当時は高校卒業したてで子どもたちと年の差があまりなくお兄ちゃん感覚でやってましたね。
いろんな人の指導を見て勉強して、今でこそコーチ業にも慣れてか嬉しい言葉もいただけるようになりました。

──齋藤選手から見るシュライカー大阪ってどんなチームですか?

チーム名の由来*の通り、「先見的にフットサル界をひっぱり、攻撃的なフットサルをする。5点取られても6点取るくらいの、得点で観客を魅了できるチーム」ですね。新潟から大阪に来る時、正直に言うと関西人は怖いイメージが強かったんですけど、チームに入ってまず感じたのは本当に温かい人が多いということです。チームにも面倒見の良い先輩が多く、甘やかすだけじゃなく指摘もちゃんとしてくれる方ばかりで雰囲気がすごくよかったなって思います。クラブの環境もチームとして自由に使用できるコートがあって、ロッカーや筋トレルーム、温浴施設で身体のケアもしっかりできるのでありがたかったです。

*大阪府の府鳥である「モズ」の英語名「シュライク(shrike)」と、「ストライカー」を合わせた造語。季節を告げる鳥とされる「モズ」には、フットサルの新時代を告げる先駆者となるという想いが、「ストライカー」には、最後まで勝利をあきらめずゴールを狙うという想いが、それぞれ込められている。

──2023-2024シーズンではシュライカー大阪でキャプテンを務めました。キャプテンは大変でしたか?

大変だった部分は、声かけの部分ですね。言うべき場所で発言出来なかったり、言わなくていいところで余計な事言ってしまったりと難しかったです。そこは研さん(田村研人)、(田村)友貴さんが声を出してサポートしてくれて、とても助けられましたけど、僕は代わりに行動でチームを引っ張れるようにしていました。

──例えばどんな行動で示していましたか?

誰よりも早く練習場に来て準備をすることを心掛けていました。そうするうちに若手の選手が早く来て、一緒に練習しましょうって声をかけ声かけてくれるようになりました。改めて自分はどんなリーダーシップの取り方ができるか知れたこともよかったですね。

──フットサル選手として心掛けていることはありますか?

とにかく楽しもうという気持ちが常にあります。練習に行きたくないなと思った事がないです。走り込みはしんどいですけど……(笑)。小学生から今日までフットボール一筋。ゲームと同じで、できないと攻略するまでしたくなるし、それが面白いなって思います。あとは感謝の気持ちです。

──趣味や息抜き、リラックスするためにはどんなことをしていますか?

休みの日も早起きして、サウナや温泉に行って、お昼にめっちゃくちゃ美味しいご飯を食べてから昼寝するのが最高のリラックスですね。オフシーズンにはチームメイトと食事へ行ったり、帰省のタイミングで地元の友達と遊ぶのも楽しみの一つです。

──憧れの選手はいますか?

ブラジル代表のマルセーニョ選手と、元名古屋オーシャンズのパッシャンこと西谷良介選手です。2人ともプレースタイルが似ていて、ゲームをコントロールできるし、パスが上手い。頭が良くてオフ・ザ・ボールの動きも素晴らしいなと思います。ドリブルやシュートなどで目立つ選手ではないけど、フットサルを知れば知るほどカッコよさを感じますね。自分もどちらかといえばそういう選手なので憧れています。

──2022年のAFCフットサルアジアカップ予選で全治4カ月の大怪我を経験したこともありました。そういう時のモチベーションはどのように維持していましたか?

代表活動中の怪我で、最初は歩くことすらできず、「マジか。ここからだったのに……」という気持ちでした。しかも歩くこともできなかったので、ほかの選手が練習や試合で活動中も自分は動けずホテルにいたので2、3日は落ち込みましたね。
そのまま海外の病院へ行き、手術が決まって良い意味で諦めがつき、長くフットサルをしていればこういう怪我もあるかと気持ちを切り替えれた。
手術後は復帰をいつにするか決めて、1週間ごとにトレーニングのスケジューリングしていたので、目標が明確なので頑張れました。
あとは早くボールを蹴りたい、みんなとフットサルをしたいって気持ちです。

──新チームでの目標を教えてください!

必要とされて移籍する以上、結果を出したい。チームでタイトルを取る、そして個人としては代表に復帰することをですね。
最大限チャレンジしていきたいと思っているので、引き続き応援していただけると嬉しいです!

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